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想像ラジオ の商品レビュー

3.6

349件のお客様レビュー

  1. 5つ

    62

  2. 4つ

    101

  3. 3つ

    92

  4. 2つ

    34

  5. 1つ

    8

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2017/09/07

震災のこと 死者目線でラジオ形式で書かれている。 死について考えさせられる。 ラジオが聞きたくなる。

Posted byブクログ

2017/08/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

震災を扱った本だが、震災そのものというより「死者との向き合い方」がテーマ。 想像ラジオという設定が分かりやすいような分かりにくいような。 章ごとに急に話がぶっ飛んでしまうのも少々分かりにくかった。 特に第2章が説教くさいというかこの本の在り方説明みたいな感じで、なんか興ざめ。 ラジオの語りそのままの軽快な文章は読みやすいけど、その分内容自体まで軽く感じられてしまいあまり記憶に残らなかった。 帯で絶賛されていたので期待はずれ感が強くて…。 どちらかというと普段読書とかしない層に受け入れられたのかなという印象。

Posted byブクログ

2017/04/09

想像ラジオとは、いわばレクイエムであり、エールであり、遺言であったりする。それは一方的なものではなく死者と生者との間の相互的なもの。あの悲劇を忘れずにいつまでも死者と手を携えて生きていくために絶対に忘れてはならないこと。それは死者の声に耳を傾けること。ここまで言ってしまうと何をモ...

想像ラジオとは、いわばレクイエムであり、エールであり、遺言であったりする。それは一方的なものではなく死者と生者との間の相互的なもの。あの悲劇を忘れずにいつまでも死者と手を携えて生きていくために絶対に忘れてはならないこと。それは死者の声に耳を傾けること。ここまで言ってしまうと何をモチーフにした物語か分かるはず。

Posted byブクログ

2017/04/06

東日本大震災に基づいた内容だった。 「人が亡くなる」そして、「残された者」と「それを見ている者」の距離や立場なんかについて書かれていて興味深かった。

Posted byブクログ

2017/03/02

まるで本当にラジオを聞いているような、そんな気分になる本です。東日本大震災を背景に書かれたものですが、話し言葉で書かれていて、分かりやすく、穏やかに、亡くなった人や残された人の気持ちを想像させられて、何度も読み返したくなるような名作です。

Posted byブクログ

2017/02/10

思ってたより優しい話で泣いちゃった。 あの日日本にいなかった私には、 東北に知り合いもいない私には 想像する権利がないような気がしちゃうから、 そっと母のラジオを探したい。 やらずにさっさといなくなってそうだけど。

Posted byブクログ

2017/01/18

「想像せよ」その一言に普段自分の頭がどれだけ凝り固まっているかを実感させられた。わたしたちは想像することが出来るのだ。見たままが、聞いたままが、すべてじゃない。あの時あの人はこうだから辛かった…とか、辛くてもこう考えたら幸せだろうな…とか。そうやって事実の奥にあるものに耳をすませ...

「想像せよ」その一言に普段自分の頭がどれだけ凝り固まっているかを実感させられた。わたしたちは想像することが出来るのだ。見たままが、聞いたままが、すべてじゃない。あの時あの人はこうだから辛かった…とか、辛くてもこう考えたら幸せだろうな…とか。そうやって事実の奥にあるものに耳をすませることが出来るのだ。それで何かが変わるわけじゃないかもしれない。世界が救われるわけじゃないかもしれない。でもきっと自分を支える何かになる。となりの大切な人に寄り添える何かになる。世界を変えるのはそんな1人1人による想像アンテナによるのかもしれない。一冊の小説が明日からの未来を変える。この作品ならそれが可能だと信じたい。

Posted byブクログ

2016/12/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

東日本大震災を意識した一冊。ですが、読みやすい良著。 東北の死生感を反映した一作で。そういう世界があるのかないのかはさておき、あるとしてもそれは「人の想像力」を介してしか形にならないなにか。それをこういう形で作品化したことは興味深い。 「口語体主体の小節」という意味でも興味深い一作。ラジオである、という設定の下、口語体で話が進んでいく。それが、この作品を取っつきやすくしている。 震災が過去になりつつあり、ともすれば想像することを止めてしまいがち。そんな自分を省みる機会になった一作でした。

Posted byブクログ

2016/12/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 この本が教えてくれたものを受け止めきれなくて、どんな言葉で語りつくせばいいのかわからない。ただ、「想像」をやめてはいけない、それだけが私の胸に残っている。  DJアークが想像の中で発信する想像ラジオ。頭の中に舞い込んできたメール(想像の)を読み上げ、(想像の)電話を介して語り合うことで、たくさんのリスナーの存在を詳らかにする。軽快なトークの間に流れるBGM、放送時間などもリスナーの想像次第。読み進めるうち、軽い語り口で展開されるそれには実は悲しい訳があるのだということに気づく。  奇数章はこのラジオの放送の内容となっており、2章は生者である震災ボランティアスタッフの会話、4章は生者と死者の間で交わされる通話内容で構成される。  2章の中で、こんな主張をする人がいる。 「あのですね、僕らは生きている人のことを第一に考えなくちゃいけないと思うんです。亡くなった人への慰めの気持ちが大事なのはよくわかるんですけど、それは本当の家族や地域の人たちが毎日やってるってことは体育館でも仮設住宅でもいくらでも見てきたじゃないですか。段ボールで位牌作ってでも、皆さんは鎮魂をしています。  その心の領域っつうんですか、そういう場所に俺ら無関係な者が土足で入り込むべきじゃないし、直接何も失っていない俺らは何か語ったりするよりもただ黙って今生きている人の手伝いが出来ればいいんだと思います。」 「いくら耳を傾けようとしたって、溺れて水に巻かれて胸をかきむしって海水を飲んで亡くなった人の苦しみは絶対に絶対に、生きている僕らに理解出来ない。聴こえるなんて考えるのはとんでもない思い上がりだし、何か聞こえたところで生きる望みを失う瞬間の本当の恐ろしさ、悲しさなんか絶対にわかるわけがない」  到底理解されないであろう苦しみに、わかったような顔をされたら怒りを覚えるかもしれない。薄っぺらい言葉なんて何の慰みにもならないことは、当然だと思う。  だから想像してはいけない?それは違う気がする。自分の感情は社会のためにあるのではない。自分の苦しみは、誰かと比べられるものではない。他人の苦しみを、自分の苦しみのように感じることは、絶対に必要だと思っている。  わたしは、東日本大震災の時西日本にいた。そのあまりの無惨さに、思わず目を背けていた。死者の顔が多すぎて、想像するのが怖かったし、恥ずかしいことにキリがないとも思っていた。考えるとしんどくなるし、知らんほうが楽。そんな風にも考えていた。前述の人のように、生者に対する応援ばかりしていたかもしれない。でも結局、「痩せたい」とか「服が欲しい」とか個人的な悩みが先に頭に浮かぶ自分が恥ずかしくて何かを思う権利なんてないのではとも思っていた。  日本中で、世界中で起きていることに、ちゃんと目を向けようと思う。そんな決意をさせてくれた1冊でした。

Posted byブクログ

2016/10/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

明るい語り口でスイスイ読める・・と思ってたら次第に明らかになる悲しい現実。ラジオを聴く人にも、読んでる自分にも想像力が求められていて、でも想像するととてつもなく切ない。あの日亡くなった人たちの、その後を想像すること。「死者を弔って遠ざけて、凄いスピードで忘れようとしている」、このフレーズが心に刺さりました。

Posted byブクログ