ちょうちんそで の商品レビュー
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難しい。 普段、なにかインパクトを求めて本を読んでしまうので、こう、「コレだ!」というものや、オチはなく、たんたんと進んでいくストーリーは、意味を考えだしても答えは出ないし、物語の中には書かれていない。いや本当は奥底に書かれているのだけどそれに気付けていないのかも。気付ければ、★は5つになるのかもしれない。 主人公は不倫の末、夫や子供と離れひとりで暮らす女性、雛子。ただ、その生活の中にはもう何年も会っていない妹の飴子が、想像の姿として、存在している。最初はまったく繋がりが分からないいくつかの場面が次々と描かれていくが、次第にその関係性が見えてくる。実の息子たちのそれぞれの生活や、なんともつかめない不思議な隣人との様子など、という普通の日常が描かれているとわかる。飴子は、どうやら異国の地で日本人学校の教師をしているよう。そこで出会ったひとりの生徒に、姉の姿を重ねてみている様子が描かれていて、どうやら二人は、離れて暮らして何年も会っていないがお互いを想いやっていることが窺い知れる。でも、これといった進展は、とくにない。 けれど人はみな、こうしたなんでもない日常を重ねて生きていて、その中に大切なことはひそんでいるというメッセージなのかも、しれないな。 時間が経ったらまた読み直してみよう。
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来るかどうかわからない人を待つのが上手って褒め言葉のつもりで言われて、納得するものの平気なわけなくきりきりしながら待ち続けているわたしですが、こないだ柴崎さんのご本には、長く待ってるからって幸せなんてこうへんで、と言われそれもそうだろうと思ったものの、決心して待ってるの、ただ待っ...
来るかどうかわからない人を待つのが上手って褒め言葉のつもりで言われて、納得するものの平気なわけなくきりきりしながら待ち続けているわたしですが、こないだ柴崎さんのご本には、長く待ってるからって幸せなんてこうへんで、と言われそれもそうだろうと思ったものの、決心して待ってるの、ただ待ってるわけじゃないの、だからいいの。 江國さんは待つ人を上手に書いてくれるから好きです。みんなこんなならいいのに。 はやく来て。「はっきりしない人ね茄子投げるわよ」わたしならちょうちんそでを投げるわよ。
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10年程前に、江國香織さんの本を2冊くらい読んだことがあった。わたしにはまったく合わず、ずっと苦手意識を持っていた。最近は少し大人になったし、前よりも何か感じることがあるかも!と思い借りてきたんだけど… 何か意味のあるお話を求めてはいけなかったのかもしれない。なつきちゃんのパー...
10年程前に、江國香織さんの本を2冊くらい読んだことがあった。わたしにはまったく合わず、ずっと苦手意識を持っていた。最近は少し大人になったし、前よりも何か感じることがあるかも!と思い借りてきたんだけど… 何か意味のあるお話を求めてはいけなかったのかもしれない。なつきちゃんのパートがきらきらしていて、そこだけは好きだった。だけど、全体を通してやっぱりわたしには合わなかったな(´・ω・`)
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図書館にて。 淡々と過ぎていく日常を描いているようで、不穏な空気をはらんでいる。 それはそのまま、大きな出来事が起こらないままラストまで続く。 実際の生活もそんなものかもしれない。 みんながそれぞれ別々のことを考えながら同じ時間の流れの中生きている。 一番知りたいことが見えないよ...
図書館にて。 淡々と過ぎていく日常を描いているようで、不穏な空気をはらんでいる。 それはそのまま、大きな出来事が起こらないままラストまで続く。 実際の生活もそんなものかもしれない。 みんながそれぞれ別々のことを考えながら同じ時間の流れの中生きている。 一番知りたいことが見えないような、つかみどころのない感じ。 「真昼なのに昏い部屋」を読んだときにも思ったが、穏やかに見えて不穏。 こんなすごいことがあったぞばーん!みたいな小説よりも、実際の日常に近くて、怖いのかもしれない。
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読んだことない江國。登場人物多いタイプ。 架空の妹と暮らす女性と、それを取り巻く人々の話。 珍しく、あまり頭に内容が残らなかった。 引っ越しの忙しい中で読んでたからかな・・・。 なんだか物悲しい雰囲気の話です。
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江國ワールド全開のキラキラしたお話。 誰しも、表面上には見せない秘密が、ある。 それを暴く必要なんてなくて、自分を大切に生きていいんだよ、と肩の荷を下ろしてくれる一冊です。
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雛子と飴子の話し、正直の話し、丹野圭子の話し、なつきとドリューの話し...それぞれが独立して進行しながら、どこかで接点を持つ.掴みきれない流れて終わってしまい、結局何だったのかなと感じた妙な内容でした.
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江國さんらしい作品。この独特の雰囲気は 江國さんにしか出せないなー。 最近の作品の中では好きなほうかな。 装丁が綺麗だ…、と思ったら植物雑誌で 時々見かける作家さんでした。
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人生の途中に色々あった人たちが、少なくとも表面上は何事もなく現在を生きている話でした。 江國さんは、どこにでもあり得るような、それでいて絶対にあり得ないような人達の描写が本当に巧いなあと感嘆しています。
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うーん! 期待していたほど江國ワールドどっぷりの物語じゃなかったかな。。 「こんなの今までなかった」ポイントが2つあった★
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