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ことばの発達の謎を解く の商品レビュー

4.2

39件のお客様レビュー

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2022/08/31

赤ちゃんが言語システムを獲得していく過程を様々な実験から明らかにしていく。 実験の方法がおもしろい。メケ。 言語システムが物事の考え方を規定してしまうという指摘は重要。

Posted byブクログ

2022/07/15

本書は、ちくまプリマー新書シリーズということもあり、中高生向けの本であるから、非常に易しい文章で書かれている。新書を初めて読むような人にもおすすめできる。 一番おすすめしたいのは、未就学の子どもがいる人だ。自分の子どもがなぜ言い間違いをしたのか、科学的な観点から理解できる。この本...

本書は、ちくまプリマー新書シリーズということもあり、中高生向けの本であるから、非常に易しい文章で書かれている。新書を初めて読むような人にもおすすめできる。 一番おすすめしたいのは、未就学の子どもがいる人だ。自分の子どもがなぜ言い間違いをしたのか、科学的な観点から理解できる。この本を読み終えたあとは、子どもと会話をするのがもっと楽しくなると思う。

Posted byブクログ

2022/07/07

ことばって不思議、ということ、そして、その不思議な言葉を子どもがどうして習得していくのか、それもさらに不思議。それがシステムとして言葉を習得していくという観点だと思うのだが、この観点は、外国語学習にも活かせそうだと思った。

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2022/06/29

自分が大人だから単語と物を結びつけることで新たな言葉を取り入れることが簡単に出来るが、言葉のシステムすら知らない子供がどのように言語を獲得していくのかを詳しく解説してくれている本 母語毎に文法などが全然違うにも限らず、親や周りと話すことでそれぞれの文化に合わせた言葉を覚えていくの...

自分が大人だから単語と物を結びつけることで新たな言葉を取り入れることが簡単に出来るが、言葉のシステムすら知らない子供がどのように言語を獲得していくのかを詳しく解説してくれている本 母語毎に文法などが全然違うにも限らず、親や周りと話すことでそれぞれの文化に合わせた言葉を覚えていくのを不思議に思っていたが、赤ん坊の脳がどれほど模索して改善して更新していくのかということを知れてとても良かった 赤ちゃんに向けてオノマトペを使うことを今まであまり良くないのではと思っていたけれど、きちんとそれにも意味があって納得。

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2022/06/11

ことばはどう獲得されていくのかを探った本。 子どもの言葉の言い間違いは、複雑な言葉の仕組みを子どもが一生懸命理解しようと奮闘している過程の表出であることがわかって感激。言葉を獲得する過程ってすごいなあ。言葉ってやっぱすごい。子どもすごい。子どもたちの言い間違いにもっと着目しよう...

ことばはどう獲得されていくのかを探った本。 子どもの言葉の言い間違いは、複雑な言葉の仕組みを子どもが一生懸命理解しようと奮闘している過程の表出であることがわかって感激。言葉を獲得する過程ってすごいなあ。言葉ってやっぱすごい。子どもすごい。子どもたちの言い間違いにもっと着目しよう。

Posted byブクログ

2022/05/21

ことばがどう発達していくか。4歳の息子がいてるので、乳幼児期の話題については、そういうことだったのかと謎が解けた。また、わざわざ言い方を大人が修正しなくても、子どもの中で整理されていくところが興味深かった。 「発見・創造・修正」 ことばの発達から、英語の学習まで、そのとおりだと...

ことばがどう発達していくか。4歳の息子がいてるので、乳幼児期の話題については、そういうことだったのかと謎が解けた。また、わざわざ言い方を大人が修正しなくても、子どもの中で整理されていくところが興味深かった。 「発見・創造・修正」 ことばの発達から、英語の学習まで、そのとおりだと感じた。英語のときも、ただ単語を単一に覚えるでなく、結合・繋がりを意識して学び身につけていきたいと感じた。「要素とシステムの連合」wearとput on

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2022/04/23

2022-04-22 ほぼ「あかちゃんは言葉をどう学ぶのか」と被った内容。当たり前か。終盤の、抽象概念の言語化の話が興味深い。やはり、数なんだよ。(なにが?)

Posted byブクログ

2022/03/22

ことばを手に入れることで、意味が見つかるようになる。認識を繰り広げていくための方法が手に入ることで、考えることがはじまって、世界という概念が広まりはじめるということだと言い換えてもいい。はじめからあるものにことばという音を当てはめて、意味を繰り出して、元々あったものを言い換えて把...

ことばを手に入れることで、意味が見つかるようになる。認識を繰り広げていくための方法が手に入ることで、考えることがはじまって、世界という概念が広まりはじめるということだと言い換えてもいい。はじめからあるものにことばという音を当てはめて、意味を繰り出して、元々あったものを言い換えて把握できるようになる。きっとそういうことではない。ことばがなければ何も生まれてこない。そう捉えることすら、ないところからあることが表れてくる、決定的な転換があることをぼくたちはちゃんと想像できるじゃないか。 1対1を設定することよりも、1対それ以外における関係を想像すること、見つけることが言葉というシステムを作動させていく。〇〇が□□だ、という答えを分かるということではなく、〇〇を取り出す際に、〇〇であることが大事なのではなく、〇〇ではなないこととの違いがまず認識されなければ、〇〇であることですら上手くいかなくなる。〇〇であることと〇〇でないことの、そこに表れる関係がどう捉えられるか。関係の線を引いて、その線の理由を設定する。関係性の仕組みを立てるということになる。意味は定義ではなく、関係性の捉えだということだ。意味というものを捉えるためには範囲が必要になる。こうこうであるということと、こうこうでないということの、範囲をセットするために、理由を立てなければならないということだ。でも、その範囲を立てることができなければ、こうこうもこうこうでないもどちらも存在することすらできずに何もないことになってしまう。ことばがないということは、はじめからない、いつまでたってもない。なにもないという意味と同じになってしまうということだ。 こどもがことばを身につけていく過程は、モノを覚えるということではなくて、状況を捉えるということがまずあって、それに連動する音の連なりの中に、規則のようなルールのような相互性を発見していくということからはじまる。状況を表せるということと、そのための音の連なりの関係の中に、今度は範囲というものがあることに気付いていく。あることであることと、そうではないことの関係が次々に繰り広げられている世界において、類似と比較、相対と絶対、それを決める認識という方法に出会い、それを深めていくことで、ことばの意味というものを自らで積み上げていく。ことばに意味があるのではなく、その意味という相関が、システムが、自らのなかにどう表れていくかということが、ことばというシステムだということを、言わずもがなでだれでもが身体化していくということがことばの発達ということになるのだ。 音の連なり、音節というもので、単語という括りを手に入れる。一般的な名詞を覚える。動詞が使えるようになる。助詞によって関係の広がりを自由に表せることを知っていく。ことばを発達させていく過程は、ことばというシステムの成り立ちを認識させるそのままの姿をしている。 そして、ことばは思考を手に入れさせる。抽象という方法による概念をひとに見せることを可能にしていく。それは、ないままなのか、と、あるままなのかの、決定的な飛躍を招く。0が1になる。数字を認識することも、愛という概念を掴まえることができるようになることも、ひとに覚えさせることをできるようにさせるものだ。ひとは思考できる。抽象なんていう世界を立ち上げることができる。それは、ことばという発達の先において、世界を科学的に捉え直させることができるという、特別な力をひとに与えてくれている。 思考することができる。ことばがあるから。 その意味を世界はほとんど知らない。

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2021/12/31

赤ちゃんが、音の区切り・母音子音、名詞、動詞、形容詞、と母語を学び使いこなせるようになる過程が詳細に書かれています。 チンパンジーに単語とその意味を1対1で結ばせることはできるけれど、ことばを使うようにすることはできない。 ことばを学ぶとはどういうことか、 単に単語の意味を知...

赤ちゃんが、音の区切り・母音子音、名詞、動詞、形容詞、と母語を学び使いこなせるようになる過程が詳細に書かれています。 チンパンジーに単語とその意味を1対1で結ばせることはできるけれど、ことばを使うようにすることはできない。 ことばを学ぶとはどういうことか、 単に単語の意味を知って、文法を知れば足りるわけではなく、システム全体(「英語独習法」では、「スキーマ」と表現されているものですね)の存在を推測し、自分の考える全体像に沿って実践し、それがそぐわない場面に出会うたびに都度修正しながら全体像を完成させて行く、それがことばを学ぶということ、そして、ことば以外の学びにも通じる人間にしかできない活動、と理解しました。

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2021/05/16

娘の語彙から、ひとがどうやって言葉や概念を獲得していくのか……みたいなことが気になって、前にも読んだことのある今井むつみさんの本を手に取ってみました。 これがめちゃくちゃ面白かった!赤ちゃんが言語を獲得していく過程や、母語と外国語が同じように習得できない理由、語彙と心的辞書のシス...

娘の語彙から、ひとがどうやって言葉や概念を獲得していくのか……みたいなことが気になって、前にも読んだことのある今井むつみさんの本を手に取ってみました。 これがめちゃくちゃ面白かった!赤ちゃんが言語を獲得していく過程や、母語と外国語が同じように習得できない理由、語彙と心的辞書のシステムの話から、概念の獲得、思考の道具に至るまで、ぜんぶ興味深いし、心のへぇボタン押しすぎて壊れたぐらい。 ヘレン・ケラーの「Water」のエピソード、あれによって彼女が何を得たか、という話もめちゃ面白かった。ことばは単なるラベリングではない、とあって、なんかすごく嬉しかったしうかうかしてられないとも思う。 心的辞書(レキシコン)が気になるので関連書籍を読んでみたい。

Posted byブクログ