夜行観覧車 の商品レビュー

湊かなえ【著】

2013/02/04

つい最近ドラマが始まり、すっかりはまってしまい、先が知りたくなっていそいそ手をのばした原作。
うーん…期待が大きすぎたのかな。ドラマは事件の起きた現在と過去をうまく織りまぜてそれぞれの家庭の歯車が狂っていく様をうまく描いていてすっかり引き込まれている。対してこちらは、現在、過去…というより、家庭ごとに章立てされていて、それはそれで面白い。
ただ、何しろ事件として意外性はゼロだし、「家庭」とか「高級住宅地の排他性」とかモチーフがやや安い感じでまとまっていて、つまらなかった。

2013/02/04

さすが湊さん！ 色んな角度からある殺人事件について語られる。
すごく様々な問題が凝縮されている作品。どんどん読み進めたくなり、早く読み終えた。

2013/02/04

高級住宅地で殺人事件が起きた
しかも殺されたのはエリート医師であり
容疑者はその妻
高校受験をひかえた次男は行方不明
夫婦にいったい何が起こったのか

ストーリーの中で母親の動機や状況は全く語られず
向かいに住む遠藤家とその隣家のおばさんと
殺人事件の起きた高橋家の子供らにより
母親の心情が浮き彫りにされる

家族とは何か

というところがテーマなのかな？

思うに、そんなこと考えるということが
最近の家族関係の難しさを
さらに深みにはまらせてるんじゃないかな

家族と絶対的に愛し信頼するもの
それでいいんじゃない？と思うんだけどな

話としてはスルスル読めて面白かったけど
心には響かなかったなぁ
かといって
エグいというほどエグくもない

ドラマとか映像化してみる方がいいかも

2013/02/13

TVドラマ終了前に読み終えてしまいましたが、どこかスッキリしない終わり方でした。ドラマ版は原作と異なるテイストということで、こちらに期待です。

2013/02/04

「となりの芝生は青く見える」
小さな団地のそれぞれの家庭について、それぞれの視点でリアルに描かれている。
ミステリーや意外性を考えると物足りないが、家庭の問題点が絡みあい、作者の独特な不気味な雰囲気に引き込まれた。
途中の勢いを考えると、個人的には最後の終わり方はちょっと残念だった。
となりのことってやっぱり全くわからないものだなぁ。

2013/02/03

ドラマが面白く、結末が気になったので、すぐさま本屋で購入。二日で読了。一気に読ませる展開ではあったが、人物の掘り下げが浅く、読後に残るものが無かった。特に真弓のパート仲間でジュンコの姉妹の人物（名前忘れた）に至っては、登場させる必要性を感じない。本当に描いてほしいのは、ジュンコの心情描写と、残された高橋家の今後。読者を置き去りにした一方通行な展開に感じる。だから作品としては、正直面白くない。ドラマは原作に忠実ではなく、色々と脚色してある。それはつまり原作の完成度が低いと言っているようなものだ。ドラマは面白いので、星二つ。原作読まない方が、楽しめたかも。

2013/02/03

最後まで描かれてないけど、兄弟やひばりヶ丘が出した結論には安堵してしまった。ハッピーエンドではないけど、小島さんも頑張ったんだなと思う。ひばりヶ丘も捨てたもんじゃない。

それにしても、姉と母を見てきた僕には身につまされることも多かった。女性はみんな同じような経験をしてきているのかね。
だから人生に余裕がある顔ができるのかな。
湊さんが描くように、男はたいてい家庭のことから逃げる。逆に逃げないと男は社会的にダメになる。
湊さんには、今度は逃げないで人生がグダグダになる男を描いてほしいな。

2013/02/03

ミステリー好きの後輩がすすめてくれた一冊。
謎解きのようなトリックはないんだけれど、犯行の動機が現代特有の時代背景を映し出しているように感じて、妙な納得感を感じた。「告白」を読んだときにも抱いた思わずゾッとするようなシーンもあって、決して明るい物語ではないんだけれど、今を生きる中高生にも読んでみて欲しいなと思った。心の中に潜む闇の自分に思い悩んでいるとすれば、救いになるかもしれない。

2013/02/03

読もうと思っていたまま読んでいなかったのを、ドラマ化を機に読んだ。
高級住宅地ひばりが丘で起こった事件を巡って、３つの家族の視点から話が展開される。
ラストは肩透かし感が無かったといえば嘘になるが、結局登場人物の中では事件を通じて考えることは違うものの各自で納得していく様がリアルではあった。
湊かなえは、「良くあること」と「ありそうでないこと」の線引きを曖昧にして物語に引き込むのが上手いと改めて感じた。
タイトルの意味があまりわからなかったのは読み込み不足か？

2013/02/03

第一作の『告白』があまりにもすごすぎて、以降、どうしても比べてしまう。
夜行観覧車もそうで、期待値が高すぎて実際に読むと「あれ？」となる。つまらないということはないんだが、なんだか物足りない……。心理描写、特に負の部分の書き方は毎度感心するくらいリアルなんだけど、いまいち盛り上がらず、しぼんで終わってしまった。