狛犬ジョンの軌跡 の商品レビュー
初期の頃のような躍動感スピード感は減ったものの、車に関しては譲っていないし(笑)、人間(今回は犬にも)に対しての根底の視線が優しいのだろうなと感じる作家さんではある。 主人公の内面、歳上の恋人とのやり取り、ミステリアスな黒い犬、と退屈はしないだがあまり高揚感もない。 カバーから...
初期の頃のような躍動感スピード感は減ったものの、車に関しては譲っていないし(笑)、人間(今回は犬にも)に対しての根底の視線が優しいのだろうなと感じる作家さんではある。 主人公の内面、歳上の恋人とのやり取り、ミステリアスな黒い犬、と退屈はしないだがあまり高揚感もない。 カバーから、違う展開を想像をしてしまったのは私だけ?!
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狛犬はどうやってジョンになったんだろう? って思ったらこの小説は成り立たないのですが、気になる所。 謎は結構早くに予想が立ち、でも結論はない… ジョンはまた違う姿になって太刀川さんの前に現れたりするのかしら??、
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車ではねてしまった黒い犬と共同生活を始めた男。一人と一匹を待つ過酷な運命とは? 自由と責任、孤独と不安…。現代人の生き様とその滑稽さを行き場のない犬の目を通して描き出す。 最近の垣根涼介はデビュー当時の血沸き肉躍るようなサスペンスとは全く違う作風になってしまったが、それでも垣...
車ではねてしまった黒い犬と共同生活を始めた男。一人と一匹を待つ過酷な運命とは? 自由と責任、孤独と不安…。現代人の生き様とその滑稽さを行き場のない犬の目を通して描き出す。 最近の垣根涼介はデビュー当時の血沸き肉躍るようなサスペンスとは全く違う作風になってしまったが、それでも垣根らしいと感じる描写を何カ所も見つけられるし、本作はとりあえず退屈せずに一気に読めることは確か。ミステリアスな展開につられるからだ。でももう少し主人公の黒い犬の描写があってもよかったかも。 (B)
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おお これって垣根涼介さんの本やったのね! 図書館でなにげ手に取って借りてきたもんで 作家さん意識してなかったし 読んでる間も特に垣根さんポさは感じなかったかも。 ぃや、主人公の「外側」とギャップのある「芯」みたいなものとか ちょっと『君たちに明日はない』と共通する部分があるかな...
おお これって垣根涼介さんの本やったのね! 図書館でなにげ手に取って借りてきたもんで 作家さん意識してなかったし 読んでる間も特に垣根さんポさは感じなかったかも。 ぃや、主人公の「外側」とギャップのある「芯」みたいなものとか ちょっと『君たちに明日はない』と共通する部分があるかな? クルマにコダワリあるとことか。 女性の好みとか。 ■ ■ ■ ■ ■ ■ お話は、 起承転結みたいのが割とあるけど、肝心の「結」がよくわからんちん。 そこにもギャップが感じられる1冊。 …まぁ 『カタルシス中毒』にはお勧めできんね。w
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八幡さまの阿形の宮獅子を破壊した3人の不良少年。彼らに壊された相方の仇をとった大きな黒犬に似た謎の生き物、そしてその謎の黒犬を助けた男。物語は予想通りに展開し、8時45分に「葵の御紋」が登場して、めでたしめでたしのうちにハッピーエンドとなる水戸黄門みたいな作品だが、自分好みの作品...
八幡さまの阿形の宮獅子を破壊した3人の不良少年。彼らに壊された相方の仇をとった大きな黒犬に似た謎の生き物、そしてその謎の黒犬を助けた男。物語は予想通りに展開し、8時45分に「葵の御紋」が登場して、めでたしめでたしのうちにハッピーエンドとなる水戸黄門みたいな作品だが、自分好みの作品といえるかなと思う。
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千葉にドライブに行った時に衝突した大型犬。深夜なので家の近所の獣医につれていく。傷口を縫い入院。翌日、他の犬が興奮し、治療ができない。 家に戻される。隣の犬が吠えだす。室内に柵を作る。飼い主がわかるまで飼う。犬は人間の言葉を理解している。女が来ると臭いで男を欲しているのがわかる。なぜか男はSEXしないときがある。 犬は神社の狛犬。正面の狛犬が地元のヤンキーに壊されたのを見て復習のために動き出した。週刊誌でヤンキー3人が黒犬に襲われ、2人は死亡。一人は重体。犬をトランクに隠し、動物愛護協会を偽り、調べに行く。 狛犬がなくなっていること。ヤンキーが片方の狛犬には何もしていない。 自宅に戻る。いつもの散歩でドーベルマンとでくわす。ドーベルマンが黒犬に襲いかかる。間にはいると噛まれ大出血。黒犬がドーベルマンを殺す。 警察がやってくる。千葉の時間の重要参考人になっていた。 すべてはばれていた。仕事はフリーの1級建築士。最悪の場合、免許失効もあるが起訴の可能性はない。犬は二度ともどらなかった。
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建築家がドライブしていると黒い犬を轢いてしまい、病院に連れて行って看病する。その犬は実は神社の狛犬で殺人を犯していた。なんだか不思議な物語。作者が好みで読み始めたがおススメしない。
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この作家は文章に色気があって、好き この本ではわざと性描写は省略しているけれど でも、たっぷり時間をかけたということだけは書いてある 羨ましい… これが主題じゃないんだけれどね
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黒い大型の犬・・・見たこともないような。 車で傷ついた犬をひっかけたところから物語がスタートします。 おもしろかったです。 ジョンも主人公も。どちらもその存在の意味を求めながら生きている。 内容は、軽いものではないけれど、ジョンの存在や、不思議さや、主人公の良性な人間らしさ、...
黒い大型の犬・・・見たこともないような。 車で傷ついた犬をひっかけたところから物語がスタートします。 おもしろかったです。 ジョンも主人公も。どちらもその存在の意味を求めながら生きている。 内容は、軽いものではないけれど、ジョンの存在や、不思議さや、主人公の良性な人間らしさ、獣医さんの人柄。 気持ちよく楽しく読めた1冊です。
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垣根涼介の新作。何百年も鎮座していた狛犬が目覚めた。その狛犬を車でひいてしまった主人公は、病院につれてゆく。フリーの設計士と、狛犬の生活。狛犬から見た自然且つ冷静な分析を通じて、人間の営みを感情の起伏とともにあぶりだそうとする作品だ。狛犬と主人公をパラレルに描写することで、一つの...
垣根涼介の新作。何百年も鎮座していた狛犬が目覚めた。その狛犬を車でひいてしまった主人公は、病院につれてゆく。フリーの設計士と、狛犬の生活。狛犬から見た自然且つ冷静な分析を通じて、人間の営みを感情の起伏とともにあぶりだそうとする作品だ。狛犬と主人公をパラレルに描写することで、一つの世界を2つの視点で描く手法は、ある種のビジュアル的なものでもある。午前三時のルースターやワイルドソウルが面白かっただけに、もっと細かい設定や鬼気迫るドラマを期待してしまった自分がいた。普通の日常を描くのであれば、もっとスタイリッシュなものであってほしいかも。
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