ペンギン・ハイウェイ の商品レビュー
小学4年生のアオヤマ君はたいへん賢い男の子で、街を流れる川の水源をつきとめる研究や、クラスのいじめっ子スズキ君の観察、知り合いの不思議なお姉さんの研究などに励む、多忙な日々を送っている。そんな彼の住む郊外の街で、ペンギンが出没したり、謎の物体が現れたり、不思議な事が起こりだす。ア...
小学4年生のアオヤマ君はたいへん賢い男の子で、街を流れる川の水源をつきとめる研究や、クラスのいじめっ子スズキ君の観察、知り合いの不思議なお姉さんの研究などに励む、多忙な日々を送っている。そんな彼の住む郊外の街で、ペンギンが出没したり、謎の物体が現れたり、不思議な事が起こりだす。アオヤマ君は、そういう不思議な現象が、自分の好きなお姉さんと関わりがあることに気付く。 アオヤマ君は変わった男の子だ。でもとても魅力的に描かれている。私には彼の日常、行動が何か切なく感じた。賢く、変わってはいても、小学4年生という時を生きて色々なことを感じ成長している彼の姿がすごく愛おしい。 解説の萩尾望都さんも書いているが、最後、アオヤマ君を抱きしめたくなった。
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京都を書かない森見登美彦なんて…。と思ったが、思いのほかじんわりしてしまった。 ペンギンの描写がかわいい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2012 11/28読了。WonderGooで購入。 海から遠く離れた郊外の街の通学路に、ある日突然あらわれたペンギン。 そのペンギンの謎と深く関わりがあるらしい、歯科医院のお姉さん。 草原の中にある「海」、学校の近くの川の水源・・・ いろいろなことを「研究」しノートに整理する少年・アオヤマくんが、クラスメイトや周囲の大人たちと関わりながら、自分の街で続く不思議や、それ以外のいろいろ、それに「お姉さん」の謎を解き明かそうとしていく話。 いくつもの研究をノートにまとめ、いろいろなことに興味を持つ、おとなびているけど大人気ない「アオヤマくん」がとてもいい。それに、郊外の街の感じも。 謎がすべて明らかになった後、ラストはずっとまあそうだろうなと予想していた展開ではあったんだけど、泣かなかったアオヤマくんと最後数ページの余韻がとてもいい。 大好きな人に大好きだって伝えたい、もう一度会いたい、そういう直球がちゃんと響くような積み重ねがあるのが良い。
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なんて凄い小説なのだろう。 ペンギン、ノート、研究。哲学、宇宙、生と死。 大人と子ども、恋。 そしておっぱい(笑)。 SFというくくりのようですが、この小説には色々な要素が詰まっています。 文庫化で再読しましたが、大好きな小説です。
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舞台は京都ではないし、へたれ大学生も出て来ない。。。 確かに主人公の小学生は、へたれ大学生の方向を少し変えて子供にしたらこんなになるのかもしれないが、どうもその方向が森見さんらしくない気がする。ヒロインの女性も(確かに奇妙だけど)どこかしっとり大人しいし。 そんなわけで「本当に森...
舞台は京都ではないし、へたれ大学生も出て来ない。。。 確かに主人公の小学生は、へたれ大学生の方向を少し変えて子供にしたらこんなになるのかもしれないが、どうもその方向が森見さんらしくない気がする。ヒロインの女性も(確かに奇妙だけど)どこかしっとり大人しいし。 そんなわけで「本当に森見さんだよな」と何度も確認しながら読むハメになりました。なんだか小路さんの本のような。。 ジャンルとしたらSFなのかもしれませんが、主題は幼い恋の物語。なんだか心温まるエンディングでした。
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研究ノート。 毎日の不思議を研究すること。 チェスの駒の動き。 糖分とエネルギーと虫歯。 恋心と、海と、おっぱい。 コーヒーとペンギンハイウェイ。 小学4年生の世界はこんなに不思議に溢れている。 何故か優しい涙が零れました。主人公やお姉さん、両親と、変わってはいるけれどとても素...
研究ノート。 毎日の不思議を研究すること。 チェスの駒の動き。 糖分とエネルギーと虫歯。 恋心と、海と、おっぱい。 コーヒーとペンギンハイウェイ。 小学4年生の世界はこんなに不思議に溢れている。 何故か優しい涙が零れました。主人公やお姉さん、両親と、変わってはいるけれどとても素敵な考え方を持っていて引き込まれた。 私も昨日より大人になれていたらいいな。
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思ったよりかなしくて 泣いてしまった。 三歳の時探してた 道の終わりとよく似ている。 ないって知ってるけど 20年たったいまでもあると思う。
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「毎日の発見を記録しておくこと」と父に言われ、ノートに“日記みたいな文章”を残していく小学四年生のアオヤマくん。 アオヤマくんは小学四年生とは思えない賢い文章を書くんだけど、ところどころに出てくる表現が子供らしい。 『天気の良い日は、街全体がぴかぴかして、甘いお菓子の詰め合わせの...
「毎日の発見を記録しておくこと」と父に言われ、ノートに“日記みたいな文章”を残していく小学四年生のアオヤマくん。 アオヤマくんは小学四年生とは思えない賢い文章を書くんだけど、ところどころに出てくる表現が子供らしい。 『天気の良い日は、街全体がぴかぴかして、甘いお菓子の詰め合わせのようなのだ』とか、『(入道雲が)イチゴのシロップをかけたような色をしていて、ぼくにはその雲が甘いデザートのように見えた』とか。 ペンギンを出せるお姉さんと、それを研究するアオヤマくん。 アオヤマくんは他にもいろんな研究をしてる。 いろんなことを知っていると、人生ってもっとおもしろくなるな。 知識は宝。 アオヤマくんは 「……いやだけれどもがまんしなくてはいけないことがあるね、人生には」とか、大人びたことを言ったりもするけど、おっぱいのことを考えすぎるところも(いやらしい意味ではなく) 「怒りそうになったら、おっぱいのことを考えるといいよ。そうすると心がたいへん平和になるんだ」 このあたりは森見さんっぽいよね。 最後のほうは一気読み。 お姉さんが何者なのかはわからずじまいだったけど、きっとアオヤマくんが大人になるまでに解明してくれるはず。 最後の一文 『どれだけ、もう一度会いたかったということ』 に泣かされた。 とにかくアオヤマくんが愛おしく思える作品。
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少年アオヤマくんの探求記。 子ども目線の一人称小説なのにアオヤマくんの冷静な性格のおかげで、 ワクワクドキドキ感は控え目。 でもその分、好奇心・探求心が前面に出ていて面白い。 ほんのり切ない。 おっぱいへの執心は、まあいつもの森見節ですか…。 この表紙、巧みにお姉さんのおっ...
少年アオヤマくんの探求記。 子ども目線の一人称小説なのにアオヤマくんの冷静な性格のおかげで、 ワクワクドキドキ感は控え目。 でもその分、好奇心・探求心が前面に出ていて面白い。 ほんのり切ない。 おっぱいへの執心は、まあいつもの森見節ですか…。 この表紙、巧みにお姉さんのおっぱいが見えないように描かれてる…。
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