世界の経営学者はいま何を考えているのか の商品レビュー
ー 誤解をおそれずにいえば、ドラッカーの言葉は、名言ではあっても科学ではないのです。 たしかにドラッカーの言葉一つ一つには、はっとさせられることが多くあるかもしれません。しかし、それらの言葉はけっして社会科学的な意味で理論的に構築されたものではなく、また科学的な手法で検証された...
ー 誤解をおそれずにいえば、ドラッカーの言葉は、名言ではあっても科学ではないのです。 たしかにドラッカーの言葉一つ一つには、はっとさせられることが多くあるかもしれません。しかし、それらの言葉はけっして社会科学的な意味で理論的に構築されたものではなく、また科学的な手法で検証されたものでもありません。 ー 科学としての経営学の側面を分かりやすく教えてくれる作品。実際の論文は退屈なのだろうが、本作は面白い。 偉大な経営者の名言ではなく、成功した企業のケーススタディでもなく、成長企業の分析でもなく、科学としての経営学に関心があれば参考になる。
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経営学を役に立たせるものとして展開していく。ドラッカーやポーターはそのまま活用できない、最新の経営学の視点を持ってて参考になる。 企業の目的は、持続的な競争優位。ポーターは、SCP(構造、遂行、業績)という戦略を提唱している。これは競争しない戦略。 だから、以下の2つの視点か...
経営学を役に立たせるものとして展開していく。ドラッカーやポーターはそのまま活用できない、最新の経営学の視点を持ってて参考になる。 企業の目的は、持続的な競争優位。ポーターは、SCP(構造、遂行、業績)という戦略を提唱している。これは競争しない戦略。 だから、以下の2つの視点からポジショニングを考えよ、ということ。 1.適切な産業を選ぶ ファイブフォース(新規参入力、企業の競合圧力、代替製品・サービスの圧力、顧客からの圧力、サプライヤーからの圧力)の視点から。 2.今自社がいる産業でユニークなポジションをとる だが…現代は、競争優位を持続できる期間は短くなってきている。より積極的な競争行動をとる企業のほうが高い業績を実現できる。 ポーターの守りの戦略だけではなく、攻めと守り、両方の戦略が必要になってきてるという。 あと、両利きのイノベーションの話は興味深かった。 ・知の深化 既存の知識を求める活動 ・知の探索 新しい知を求める活動 企業はどうしても知の深化を考えてしまいがち。知の探索にどれだけリソースを避けるか。 分厚い本だけれど、各テーマはコンパクトにまとまっているので、気になる箇所だけ読んでも◎
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正月休みに読んだのだが、考える契機になってよかった。 こういう切り口のビジネス書はあまりないと思うので、 若い頃に読んだら、また、ちょっと違うことを感じたかも。^^ 作者は同年代なんだろうなぁ。こういう研究したくなった。
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基本的なところから、経営学界隈の新しい取り組みなどが分かりやすく説明されている。 著者もあとがきで書いているとおり、若干免責表現が散見されたり、網羅されているわけではないのでしょうが、色々と参考にできそうな箇所があり良かったです。
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経営学というのは何だかとらえ所が無かったのだが、この本を読んでようやく経営学というものがわかった気がする。経営学とは、社会科学の一種なのだ。したがって統計的手段を駆使して、経営プラクティスの効果を数値化することが目的である。ということは、ドラッカーは経営学者ではない。ということに...
経営学というのは何だかとらえ所が無かったのだが、この本を読んでようやく経営学というものがわかった気がする。経営学とは、社会科学の一種なのだ。したがって統計的手段を駆使して、経営プラクティスの効果を数値化することが目的である。ということは、ドラッカーは経営学者ではない。ということになるのだが、これはいかがなものか。そういえば、ドラッカー曰く「真に重要なものは、数値化にはなじまない」。
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オーディオブックで読了。もう、6年前の本なのだな。 *世界の研究学者はポーターやドラッカーを読んでいない(当たり前だが) ・研究者は知識創造にあたる人間なので、昔の本ばかり読んでいるわけがないといえば、当たり前の話なのではあるが *経営学者にも多くの派閥がある ・認知心理学に...
オーディオブックで読了。もう、6年前の本なのだな。 *世界の研究学者はポーターやドラッカーを読んでいない(当たり前だが) ・研究者は知識創造にあたる人間なので、昔の本ばかり読んでいるわけがないといえば、当たり前の話なのではあるが *経営学者にも多くの派閥がある ・認知心理学に足をつけるか、経済学によるかなど、頼る、学問が、経営学によって、異なる *経営学は科学を目指している
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著者の主張するように学問としての経営学の先端議論は日本ではあまり認知されていない・・・そうかもしれない。けど多くの実地での活用を期待するビジネスパーソンにとってはそれで問題ないのも現状だろう。サイエンスを目指す経営学という視点だけでは変化の激しい現代において将来を考える上で役立つ...
著者の主張するように学問としての経営学の先端議論は日本ではあまり認知されていない・・・そうかもしれない。けど多くの実地での活用を期待するビジネスパーソンにとってはそれで問題ないのも現状だろう。サイエンスを目指す経営学という視点だけでは変化の激しい現代において将来を考える上で役立つものとなるのは難しいのかも?アカデミックな世界のフロンティアを知ることでBBTで扱っている内容の先端ぶりを再確認できた。
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経営という生き物みたいなものを、何とか一般化できないか、という葛藤が伝わってきた。特に、M&Aに経営者のプライドによるプレミアムがつくことや、組織の成功体験がイノベーションを阻害することなど人間っぽい部分に触れられていたのが面白い。 個人的に一番ささったのはアントレプレ...
経営という生き物みたいなものを、何とか一般化できないか、という葛藤が伝わってきた。特に、M&Aに経営者のプライドによるプレミアムがつくことや、組織の成功体験がイノベーションを阻害することなど人間っぽい部分に触れられていたのが面白い。 個人的に一番ささったのはアントレプレナーの章。シリコンバレーから人が流出することで知の流出ではなく、循環が起こっているという考え方は、アントレプレナーの間でもアライアンスのような繋がりができているんだという発見だった。
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180127 中央図書館 ありきたりでない経営学のガイド。成功した経営者の言や、ドラッカーの金言だけが経営学ではなく、理論立てて語れるか、というのが経営学者の立場である、と。
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