1,800円以上の注文で送料無料

なでし子物語 の商品レビュー

4.3

104件のお客様レビュー

  1. 5つ

    46

  2. 4つ

    38

  3. 3つ

    12

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/07/07

あぁ 良かったなぁ  その心地よい余韻が続く そして、 その作品がずいぶん前に 世に出されたものであり、 なんと  その続編が出ている そのことを 知った時には あぁ また あの「場所」に行くことができる その思いが また嬉しい イギリスの児童小説を 専門にしている知人がいるの...

あぁ 良かったなぁ  その心地よい余韻が続く そして、 その作品がずいぶん前に 世に出されたものであり、 なんと  その続編が出ている そのことを 知った時には あぁ また あの「場所」に行くことができる その思いが また嬉しい イギリスの児童小説を 専門にしている知人がいるのですが 彼(彼女)たちは 至上のモノは サトクリフさんであり、フュージョンさんであり ランサムさん、アトリーさん むろん それはそれでよいのでしょうが この「なでしこ物語」の紹介をしても まず 「日本のものでしょ」と木で鼻をくくったような 表情になり 話が拡がっていかない 本当に残念なことである

Posted byブクログ

2021/03/30

読んでいる間、自分が本を読んでいるのを忘れているぐらい、「なでしこ物語」の中にいた。 毎晩就寝前に読書をしていますが、続きを読むというよりは、「常夏荘」に行く、といった感じでした。 小説っぽいというか、上手く言葉で表せない上に、どこがどうでどう感じたとかいう感想が思い付かないので...

読んでいる間、自分が本を読んでいるのを忘れているぐらい、「なでしこ物語」の中にいた。 毎晩就寝前に読書をしていますが、続きを読むというよりは、「常夏荘」に行く、といった感じでした。 小説っぽいというか、上手く言葉で表せない上に、どこがどうでどう感じたとかいう感想が思い付かないのですが、理想とする小説はこういう作品だと感じた。設定されている年代が、昭和の自分も幼少の頃のお話で、主役である耀子や立海と同年代で懐かしさがあったからだろうか? 最初から最後まで『なでしこ物語』の世界にはまったような、凄く好きな話でした。

Posted byブクログ

2021/01/28

読みながら何度も表紙の絵を眺めました。出逢えて良かった、と思える作品でした。 学校でいじめにあっている四年生の耀子と一年生の立海。友だちがいない二人は、お互い友だちになりたくてもうまく表現できなかったり、またいつもみたいに嫌われたらどうしよう‥‥と、もう一歩が踏み出せなかったり。...

読みながら何度も表紙の絵を眺めました。出逢えて良かった、と思える作品でした。 学校でいじめにあっている四年生の耀子と一年生の立海。友だちがいない二人は、お互い友だちになりたくてもうまく表現できなかったり、またいつもみたいに嫌われたらどうしよう‥‥と、もう一歩が踏み出せなかったり。その気持ちに読んでいて本当に胸が痛くなりました。 立海の家庭教師の青井に耀子も勉強を教わるようになり影響を受けていく。 自立、かおを上げて生きること。 自律、うつくしく生きること、あたらしいじぶんをつくること。 『どうして』と自分を責めずに『どうしたら』と前に進もうとする、世界中のみんなが自分を悪く言っても自分だけは自分を好きでいる、そうやって理不尽を乗り越えていくのだ、ということを教えられていく。 やはり、子どもには導いてくれる大人が必要なんだ、と思いました。 最後には思い切り泣けるようになった耀子。 続編もぜひ読みたいと思います。

Posted byブクログ

2021/01/06

人物それぞれの物語があって じんわり 切なくてあったかくて いろんな要素が詰まってる 方言が似てて「やらまいか」 私もそうやって自分に 発破をかけてみようか

Posted byブクログ

2020/12/26

三人の出会いがそれぞれの人生を少しずつ動かしていく温かい物語。登場人物の視点に移りながらの展開。 それぞれ重荷を抱え周囲の人と関わりながら、少しずつ、静かに前に進んでいく。 読み進める程にどんどん物語に引き込まれていきました。クスッと笑えて面白くて、子供の頃の懐かしい感覚を思い...

三人の出会いがそれぞれの人生を少しずつ動かしていく温かい物語。登場人物の視点に移りながらの展開。 それぞれ重荷を抱え周囲の人と関わりながら、少しずつ、静かに前に進んでいく。 読み進める程にどんどん物語に引き込まれていきました。クスッと笑えて面白くて、子供の頃の懐かしい感覚を思い出しました。そして心もほっこり。 自分のことをグズでバカで何も出来ないと思いこんでいた耀子に、青井先生がかけた言葉が優しく心に沁みる。 耀子が青井先生と出会えて本当に良かった。立海も耀子と出会えて良かった。 とても温かい物語。 良かったなぁ。しみじみとそう思える作品でした♪また読み返したい一冊。 『自立、かおをあげていきること 自律、うつくしくいきること。 あたらしいじぶんを、つくること。』

Posted byブクログ

2020/12/15

 間宮耀子という、小学4年生の女の子。父親は物心がつくかつかないかの頃に亡くなり、母親はネグレクト。ずっと一人だったので勉強にもついて行けず、清潔にもしてこれなかったので、学校でも虐められていた。ある日、とうとう母親は帰ってこなくなり、親戚を通じて、静岡県の山地、峰生(みねお)と...

 間宮耀子という、小学4年生の女の子。父親は物心がつくかつかないかの頃に亡くなり、母親はネグレクト。ずっと一人だったので勉強にもついて行けず、清潔にもしてこれなかったので、学校でも虐められていた。ある日、とうとう母親は帰ってこなくなり、親戚を通じて、静岡県の山地、峰生(みねお)という地域の有力者、遠藤家の大邸宅「常夏荘」に連れて来られた。耀子の父方の祖父、間宮勇吉が遠藤林業の山の管理者として働き、暮しているからである。  常夏荘に降り立った時、突然「神様のような子供」が走っているのに出会う。それは遠藤家の当主、遠藤龍己と若い愛人との間に出来た子供、遠藤立海だった。立海は跡継ぎとして当主から期待されているお坊っちゃんではあるが、出自の良くない母親と引き離され、体が弱くてしょっちゅうゲロばかり吐いているので学校で虐められ、登校拒否になっていた。そんな立海は耀子のことを始めて見た時、「空から女の子が降ってきた」と思い、互いに二人は惹かれ合う。  もう一人の重要人物は常夏荘を管理している、遠藤家の女主人、遠藤照子である。照子は京都の名流の家の出で、家柄を買われて遠藤家の長男、龍一郎の嫁となったが、実家からは「杣人(そまびと…木こりのこと)と結婚するのか」と言われ、愛していた夫は病弱だったため30代で亡くなり、その後、舅で当主の龍己とはそりが合わなくなり、大学生の息子とも上手くいかず、女性を軽視する遠藤家の中で、孤独であった。  大人の勝手に振り回され、自分に自信を持てない二人の子供たち、身分が高くても男社会の中で疎外されている女性。そんな彼らが明治期に建てられた遠藤家の大邸宅で出会った昭和55年の物語である。  遠藤家は明治期から峰生で林業と養蚕業で栄え、地域全体の経済を回してきたが、現在は本拠地を東京に移し、事業を広げ、どうやら事業に失敗して傾きかけているようである。何故か跡継ぎの男子はみんな体が弱く、照子の夫龍一郎もそのため早逝した。親戚同士でも表面上は格式ばった付き合いをしているが水面下では罵りあったりいている。立海やその母親のことを悪く言う者もいる。  峰生でも虐めに合って、学校に行けない耀子と立海であったが、そんな二人を変えてくれる人たちとの出会いもまたあった。立海の家庭教師の青井先生は立海と耀子を一緒に勉強させ、「自立と自律」という言葉を教え、二人に自信を持たせてくれた。初めは二人を虐めていたクラスメイトの公一は二人にお詫びの贈り物を届け、奥峰生のログハウスでのクリスマス会に招待してくれ、彼の父が作ったハムやソーセージをごちそうしてくれた。耀子の祖父、勇吉は耀子が峰生に来るまで、お互い祖父の存在、孫の存在を知らない間柄であったが、峰生の人々から尊敬される存在であり、無愛想だが、耀子にそっと新しい服を送ってくれたり、父親の形見をくれたり、耀子に父親が亡くなって以来初めて肉親の温かさを教えてくれたのであった。  初めは耀子や立海から距離を置いていた照子も、亡くなった夫龍一郎と息子、龍治と血のつながりがある立海を見て、夫の面影や息子の子供の頃の面影と重なり、愛情が湧いてくる。自分とある意味境遇が似ている耀子にも何とかしてあげたい気持ちが湧き、立海と耀子が仲良くしているのを見守ってあげたい気持ちになっていく。  ファンタジーではないのだが、峰生という山奥の神が宿るような神聖な場所。「撫子」の花を家紋にしている資産家の明治に建てられた和洋折衷の大邸宅。古い因習も残るが、上品な伝統も重んじる昭和の名家の暮し。孤独な二人の子供たちは周りの温かい大人たちによって強くなり、二人の絆も強くなる。しかし彼らは「御曹司」と「使用人の孫」という身分の差。  子供向けのお話だと思って読み始めたが、冒頭からこのような昭和の香り高い世界観にグイグイ引き込まれた。 ドラマチックでそして作品全体を彩る撫子の花により絵画的。  耀子たちのその後が気になる。続編が出ているということなので是非読みたい!

Posted byブクログ

2020/09/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

暖かい物語。涙がひとつふたつ溢れた。 境遇が正反対のようで似ている立海と耀子。立海が「ヨウヨ」って話しかけるのがかわいくてたまらない! 優しく丁寧に紡がれる物語の中で峰生の情景がありありと浮かび、いつもは作者のちょっとした言い回しや比喩表現に批評付けがちなめんどくさい私が、素直な気持ちで読むことができた。 峰生に降りてきた天女の話。照子のメアリージェーンの靴の話。ハム兄弟とのクリスマスパーティーが印象深かった。ハム兄弟のお父さんの本音にぐさり。また、ハム兄弟の家族を見る耀子の心にしんみり。第二部も読む!!

Posted byブクログ

2020/05/19

なでし子物語は三部作らしく、間違えて2作目を先に読んでしまっていた。なのでこれは始まりの物語。親に捨てられた子、親に大事にされ過ぎる子…共に孤独を抱えた2人は友達になり強くなろうとしていく…優しい物語。三部作って、だいたいが一作目が1番面白い気がする。

Posted byブクログ

2019/11/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2019/11/5 ネグレクトされてた子供の話なので最初の方読むのがつらい。 いたたまれない。 青井先生が恩人だね。 このかわいい子たちはこの後どんな人生を送ったのだろう。 いじめっ子だったハム兄弟も。 こんな大変な境遇じゃないけど似たようなことがあって、言葉が心にしみる。 ハム弟がお兄ちゃんに「デリカシーがないんじゃ~」って怒るとことか、自分のことをダメだグズだいう人のこととか。 今度言われたら青井先生のように言ってみようかと思うけど、その人もう大人だからなぁ。 防御のために言ってるとこもあるしな。 とりあえずこの本を薦めてみよう。

Posted byブクログ

2018/11/09

不覚。最後につい、うっかり泣いてしまった。 子供たちの友情と成長の物語かと思って読み進めていたけど、 同時に、女性の自立の物語。 強く美しい女性になりたいと思わされる。 続きが早く読みたいな。

Posted byブクログ