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なでし子物語 の商品レビュー

4.3

104件のお客様レビュー

  1. 5つ

    46

  2. 4つ

    38

  3. 3つ

    12

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2022/05/13

耀子に立海、そして照子。それぞれの事情を抱えた3人。シリーズ作品の1巻目なのである意味、紹介的だが、それぞれの人物がよく描かれている。そして、周りを取り巻く人々、良きに付け、悪きに付け、これも存在感があるんだよな。青井先生に小学校の同級生、ほっこりするわ。4部作で、3部まではすで...

耀子に立海、そして照子。それぞれの事情を抱えた3人。シリーズ作品の1巻目なのである意味、紹介的だが、それぞれの人物がよく描かれている。そして、周りを取り巻く人々、良きに付け、悪きに付け、これも存在感があるんだよな。青井先生に小学校の同級生、ほっこりするわ。4部作で、3部まではすでに出てるそうだが、3冊目に出た「天の花」の方が次だそうでややこし・・・

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2022/03/22

立場が違うが境遇が似ている耀子と、立海の物語。二人が仲良く遊んだり勉強するのはとても微笑ましい。 耀子の境遇はほんとにつらい。先生がいじめられるのは耀子にも責任があると言っていたが、おじいちゃんが、しつけができていないのは、耀子の責任ではない、親や自分たちの責任だと言っていた。耀...

立場が違うが境遇が似ている耀子と、立海の物語。二人が仲良く遊んだり勉強するのはとても微笑ましい。 耀子の境遇はほんとにつらい。先生がいじめられるのは耀子にも責任があると言っていたが、おじいちゃんが、しつけができていないのは、耀子の責任ではない、親や自分たちの責任だと言っていた。耀子のいじめの状況は読んでいてつらくなった。 ただ、目をつぶってやりすごし、終わるのを待つ、、、小4の女の子なのに、そんながまんをするなんて、、、そしてそれを言うことができない。 立海と仲良くなって、青井先生のもとでお勉強や遊びをすることでだんだんと自分の可能性を信じることができるようになっていく。耀子ちゃんはほんとに素敵な女の子だと思った。 照子と龍一郎の話も素敵だった。政略結婚でありながら、深い愛情で結ばれていた二人。天女の伝説も素敵だった。 立海のおとうさんにはかなりイライラして、実際にもこんな人いるだろうなーと思ったが、資産家には資産家の理論があるのか?理解できない。 続きもあるようでぜひぜひ読んでみたい。

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2022/03/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

透明になりたかった。なんて悲しい言葉。父を亡くし母に置いて行かれた燿子ヨウヨ。愛人の子で身体が弱い立海リユウカ。学校のかわりの青井先生の授業が素晴らしい。自立と自律。どうして、って思いそうになったらどうしたらと言い換える。反省は大事。謙虚であるのも良いこと。だけどその前に自分を信じてやらねば。グズとかのろまとかそんな言葉は心を壊すだけ。たとえ世界中のみんながあなたにそう言っても、自分だけは自分にそう言ってはいけない。温かいおあんさん、おじいちゃんにも支えられハム兄弟もいるし進んでいけるだろう。やらまいか!

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2022/03/09

いい話なのかもしれないけど、悲しくて、やりきれなくて、苦しかった。そんな簡単に心は戻ってこない。負けない強さも少しの先延ばしにしかならない。この子たちみたいに本当に生きられたら、救われるんだろうな。

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2024/09/12

境遇の違う子どもたちの成長物語。立海と曜子やりとりが微笑ましい。 作者は違うが「そして、バトンは渡された」のようにまわりの大人次第で、子どもってこんなに成長できるのかと感じた。 舞台は天竜川上流地域。自分が浜松市出身だけに、読んでいて一層懐かしい気持ちになった。 それにしても、...

境遇の違う子どもたちの成長物語。立海と曜子やりとりが微笑ましい。 作者は違うが「そして、バトンは渡された」のようにまわりの大人次第で、子どもってこんなに成長できるのかと感じた。 舞台は天竜川上流地域。自分が浜松市出身だけに、読んでいて一層懐かしい気持ちになった。 それにしても、伊吹さんの作品はどれも読み終えたあとに何とも言えない温かみが残る。 伏線未回収っぽいところも多く、決してすべてがきれいに片付いていないが、それもまた味。 ドリフとか、時代のキーワードを盛り込む巧さは最新作「犬がいた季節」を彷彿とさせた。 ★4.5

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2021/10/23

なかなかシビアなバックボーンを持つ ヨウヨとリュウカくん だからと言って周りの大人たちは ただただ甘やかすわけでもなく 淡々と、子供たちを見守り育てていく。 その様に自分自身救われる気持ちになるのが とっても心地いいい。 つかず離れず、正しい大人の在り方を見せられた。 すっ...

なかなかシビアなバックボーンを持つ ヨウヨとリュウカくん だからと言って周りの大人たちは ただただ甘やかすわけでもなく 淡々と、子供たちを見守り育てていく。 その様に自分自身救われる気持ちになるのが とっても心地いいい。 つかず離れず、正しい大人の在り方を見せられた。 すっと背筋が伸びる作品。 続編もぜひ読みたい。

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2021/10/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

常夏荘をとりまく人々、しきたり、地域の風習などが あまりにも昔のもののように感じていたら、 1980年とそれほど前ではなかった。 前時代的な雰囲気と、 都会から持ち込まれる現代的なものとの違和感を感じた。 複雑な家庭の事情を持ち、 子どもたちからはいじめの対象となっている燿子と立海。 2人が出会い、 お互いの中に自分の安らげる居場所を見つけていくのが ほっとすると同時に、 この状態がいつまでも続くとは思えないという気持ちで、 ずっとドキドキしながら読んだ。 突然の別れは、とても悲しくやりきれなかったが、 立海のたくましさに救われた。 次作もあるようだが、2人が再会できているといいなと思った。

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2021/09/26

哀しくて優しい子供と大人の物語だった。 山深い、人によっては桃源郷、人によっては牢獄な峰生の常夏荘。 続きを早く読みたい!

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2021/09/16

母親に疎まれ学校ではいじめられ自己肯定感が低い耀子が、祖父に引き取られ遠州峰生の名家・遠藤家の別邸、常夏荘で暮らし始める。 その始まり、立海との出会いのシーンが幻想的で魅力的で、一気におはなしの世界に引き込まれた。 耀子と立海が一緒に過ごした常夏荘の日々が輝いている。立海の可愛...

母親に疎まれ学校ではいじめられ自己肯定感が低い耀子が、祖父に引き取られ遠州峰生の名家・遠藤家の別邸、常夏荘で暮らし始める。 その始まり、立海との出会いのシーンが幻想的で魅力的で、一気におはなしの世界に引き込まれた。 耀子と立海が一緒に過ごした常夏荘の日々が輝いている。立海の可愛らしさといったらない、頬が緩む。 耀子の世話をしてくれる祖父。 『自立と自律』「どうして」ではなくて「どうしたら」を考えるのだと教えてくれた家庭教師の青井。心を配ってくれる常夏荘の人々。 今まで与えられなかった愛情や物も戸惑いながら受け取り、耀子は変わっていく。 いつもひとりぼっちだった耀子が人との繋がりによって救われ、顔をあげ前に踏み出していく姿が愛しくて胸がいっぱいになる。 本文は、耀子が語る章と常夏荘の女主人照子が語る章が交互に書かれている。 照子の章からは、常夏荘にかかわる一族の歴史や複雑な人間模様が徐々に明かされる。 『星の天女』撫子の花にまつわる話が美しい。 遠藤家の跡取り息子として何不自由なく天真爛漫に育ったかに見える立海の抱えた寂しさや渇望が、耀子の心と共鳴し惹き付けられる。 ふたりはこれからどうなるのだろう、気になる。

Posted byブクログ

2021/08/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

引き込まれる文章で最後まで読めた。 面白かった。 自己肯定感が低い主人公が、友や心ある大人によって、前向きに生きて行こうとするストーリーだ。 ハイジ、赤毛のアンなどが思い浮かぶエピソード、設定もあり、オマージュ?なのかな? 時代設定が1980年代だが、もっと昔のような感じがする。どうしてこの設定なんだろう?

Posted byブクログ