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空耳の森 の商品レビュー

3.8

60件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    27

  3. 3つ

    12

  4. 2つ

    3

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2013/12/09

本作品は連作集ですが、この作家さんらしく、凝った内容でした。 前作品も凝っていて驚かされましたが、やりきれなさが残ったのに比べると、 本作は全体的に希望を感じ、清々しい印象を持ちました。 是非、同シリーズの作品を読みたいですね。 今後も要チェックの作家さんです。

Posted byブクログ

2013/10/22

『七つの海を照らす星』、『アルバトロスは羽ばたかない』の一応続編に当たる。短編。色々な先の読みにくい展開の話が続く。前の作品ほど読んでいて苦痛にはならなかったけど、少しさびしかったり悲しかったり。番外編みたいな位置づけか。しかし、前作を読んだらなお良い。

Posted byブクログ

2013/09/10

 バラエティ豊かなミステリ9編を収録した短編集。  七河作品は三作目ですがこれも巧いなあ。前半はたくらみに満ちた意表を突く結末の作品が続きます。雪山で遭難した男女を描く『冷たいホットライン』や孤島で暮らす姉弟の運命を描く『アイランド』は舞台設定自体が特殊ながら、それが見事なミス...

 バラエティ豊かなミステリ9編を収録した短編集。  七河作品は三作目ですがこれも巧いなあ。前半はたくらみに満ちた意表を突く結末の作品が続きます。雪山で遭難した男女を描く『冷たいホットライン』や孤島で暮らす姉弟の運命を描く『アイランド』は舞台設定自体が特殊ながら、それが見事なミステリに最後には昇華されます。  過去作品では優しさの詰まった作品の多い七河さんでしたが、今回は苦い結末のものもいくつかありました。上記二作もそうですが、少年探偵が活躍する『さよならシンデレラ』もミステリとして巧いながら寂寥感の残る結末で、七河さんの引き出しの多さを感じます。  そして終盤は七河さんの優しさも感じられる短編が多くなってきます。『晴れたらいいな、あるいは九時だと遅すぎる(かもしれない)』は見事なハッピーエンドに思わずニンマリ。  八話目の『発音されない文字』は過去の七河作品と結びつきさらに物語に深い余韻が生まれます。  そして最終話『空耳の森』ですべてが結び付く感覚とともにいろいろなものがひっくり返っていきます。そして何と言っても忘れられないのは最後の数ページの感覚でしょうか。ミステリとしてのどんでん返し以上のサプライズに思わず胸が熱くなりました。  七河さんはデビュー作の『七つの海を照らす星』の中で星座の話を主人公たちにさせています。星座は夜空にある星と星を結びつけて星座としますが、今までの七河さんの作品もそうであったような気がします。  というのも各短編を星と例えるなら、それが最後に結びつきもう一つの大きな物語が見えてくるのも星座のようですし、デビュー作の『七つの海を照らす星』二作目の『アルバトロスは羽ばたかない』そして三作目の『空耳の森』とそれぞれの独立した作品が一つの大きな物語をつくるのも星座、もっと言ってしまえば大三角形と言ってもいいような一つの大きな物語が出きあがっているからです。  これから七河作品を読まれる方はぜひ『七つの海を照らす星』から読んでいただき、それぞれの星が一つの線で結びついていくのを楽しんでほしいなあ、と思いました。

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2013/08/25

短編集。しかし読み続けていたら最後で話しが繋がってて驚いた…が、これシリーズ物…?前2作も読みたい。 わりと暗めな話し多し。

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2013/07/11

別々の話だと読み進めて、一部の話は繋がっているのかな?と思ったら最後には全てが一つに繋がっていって思わず声がでた。前2作を読んでないと、?となる話もあるので読んでからのほうがいっそう楽しめる。ラストの展開が明るい知らせであるといいな。

Posted byブクログ

2013/05/29

「アルバトロスは羽ばたない」の人物も登場するスピンオフ的な短編集だが、ミステリ的な要素は少なく残念。また、少女漫画のような雰囲気で女性的すぎて自分には合わなかった。

Posted byブクログ

2013/05/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一つ一つの話自体はあまりミステリーという感じではなかったが、それが徐々につながっていき、、、今までの2作品とリンクするとは、、、まさか今回の全体の主人公がこの人だとは、、、という感じ。あのひとのその後が気になっていただけにちょっと結末がうれしかった。また、あのひとが主人公の話が読みたい。

Posted byブクログ

2013/05/07

短編集。実は連作で、七海学園シリーズと繋がっていたり。最初の方の軽いサプライズがある話が面白かった。特に好きなのは「アイランド」

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2013/05/02

連作短編というかもっと大きな連作か。前2作読んでたけど、同じ流れと気付くのは終盤になってからなので、過去作読んでなくてもそれなりに楽しめるはず。

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2013/04/15

この後味の悪さ、好きだわ~!! 米澤穂信さんの「儚い羊たちの祝宴」を思い出しました。 最後の最後で、ブラックなどんでん返しが待っているパターン(笑) 柔らかな語り口に、途中まで安心して読み進めていくんですが、 ある一文を境に、オセロのように一気にひっくり返される。 あざとさす...

この後味の悪さ、好きだわ~!! 米澤穂信さんの「儚い羊たちの祝宴」を思い出しました。 最後の最後で、ブラックなどんでん返しが待っているパターン(笑) 柔らかな語り口に、途中まで安心して読み進めていくんですが、 ある一文を境に、オセロのように一気にひっくり返される。 あざとさすら感じさせるトリックなので、苦手な人は苦手かもです。 個人的に、一番度胆を抜かれたのが「アイランド」。 まだ幼い姉弟。二人は孤島に置き去りにされているらしい。 姉は腹をすかせた弟のために狩りに行く。恐ろしい獣がいる洞窟へ。 まさかこんな結末が待っているとはね。 また、それぞれの短編が少しずつ繋がっていて、 再読をしたら素通りしてしまった伏線にも気付けるような気がします。

Posted byブクログ