空耳の森 の商品レビュー
短編集。9編収録。 冷たいホットライン / アイランド / It's only love / 悲しみの子 / さよならシンデレラ / 桜前線 / 晴れたらいいな、あるいは九時だと遅すぎる(かもしれない)/ 発音されない文字 / 空耳の森 ノンシリーズの短編集かと思った...
短編集。9編収録。 冷たいホットライン / アイランド / It's only love / 悲しみの子 / さよならシンデレラ / 桜前線 / 晴れたらいいな、あるいは九時だと遅すぎる(かもしれない)/ 発音されない文字 / 空耳の森 ノンシリーズの短編集かと思ったていたら「七つの海を照らす星」「アルバトロスは羽ばたかない」の続編というか、番外編とのこと。 5編目くらいまでは、単独のミステリーとして成り立っており、最初の2編は面白かった。 特に、孤島に置き去りにされた幼い姉弟を描く「アイランド」は傑作!! 見事に騙された。 (図書館)
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九編からなる短編集。中盤あたりまでは話の繋がりが見えず、ノンシリーズの短編集かと思ったものですが、最後の物語で綺麗に収束させてしまうあたりはさすがです。更に前二作をも繋げて一つの物語を作り上げてしまう手腕は見事で心憎いばかり。それぞれの作品に凝らされた技巧も素晴らしく、大半の作品に共通する終盤の反転も鮮やか。一度読んだだけでは理解しきれない所もあったのですが、その分二度三度と読み返してしまう作品でした。
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問題と答えを表現する道具として小説の形をとった様な。ロジックが先行してストーリーの深みが感じられない。散りばめられた小道具には共感よりもイラっとする。
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独立した短編集ですが、他作品とも繋がりがあるようで。刊行順に読まれることをお勧めします。 テイストは少しずつ違うけれど、どの短編もはずれがない!ミステリ的な仕掛けも、話の深さも。さよならシンデレラと、桜前線は特に繋がりの強い連作になっていますが、さよならシンデレラの方は救いようがなさ過ぎてしんどかったので、すぐに桜前線をもってきてくれて良かったなぁ、と。でも、この作者さんが訴えたい部分は、さよならシンデレラの方なのかなぁ。 空耳の森のラスト。きっとこれは、希望への一ページ。
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日常の謎系の短編集。 ここまで来ると上手いと言うか、もうなんかズルイ。 何を書いてもネタばれに繋がりそうなんですが、 前2作を読んでからこの作品を読むのがお勧め。 読んだ人といろいろ話がしたくなる1冊。
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忘却がこんなにももどかしい。 過去作からの伏線があらゆるところに張られ、一部しか思い出せない自分。 俯瞰の程良い高さと、構築世界を把握する密度の濃さでは随一の作家といって良い。7.5
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初めて手に取る作家さん。短編集です。 簡単な仕掛けだけど種明かしされると、あぁなるほど、とすんなり納得できるミステリたち。それぞれのお話は繋がっていたりいなかったり。そんなに読みずらい文章でもなく好印象。 で、何の前情報もなく手に取ったわけですが、どうやらこちらはシリーズものの番...
初めて手に取る作家さん。短編集です。 簡単な仕掛けだけど種明かしされると、あぁなるほど、とすんなり納得できるミステリたち。それぞれのお話は繋がっていたりいなかったり。そんなに読みずらい文章でもなく好印象。 で、何の前情報もなく手に取ったわけですが、どうやらこちらはシリーズものの番外編的な位置づけのようで。この作品単体でも面白いけど、シリーズに目を通してからのほうがより楽しめるみたい。ちょっと思わせぶりだと感じたところやもやっとしたところは他の作品にリンクしているんじゃないかと。なので先に出ているものを読んでからまた帰ってこようかな、と。今回わからなかった繋がりも見えてきそう。
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2013.12月末 市立図書館 短編集だったので、続編ではないと思って読み始めたけど、実は続編だった。 いろんなところでつながっていた。 それに気づいたときは、震えた。ああ、すごい。 前作も読み返したくなった。
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マイブームの作家さん最新短編集 春菜さんシリーズのようなそうでないような不思議な作品かつそれぞれに味がありそうな期待の作品だ。 しかし、「冷たいホットライン」は緻密性がなく単なるドッキリで終わった。オチもありきたりでがっかり。なんかあとにつながるんだろうなぁ。 そのつ...
マイブームの作家さん最新短編集 春菜さんシリーズのようなそうでないような不思議な作品かつそれぞれに味がありそうな期待の作品だ。 しかし、「冷たいホットライン」は緻密性がなく単なるドッキリで終わった。オチもありきたりでがっかり。なんかあとにつながるんだろうなぁ。 そのつもりで「アイランド」を読む。姉はコンタクトのあの子? 軽いどんでん返しのお話は、きっと伏線だろうと思いながら次へ進むことにする。 主人公の想像がつかないまま唐突に終わる「It’s only love」。最後まで読まないと繋がらないなぁ。ついでにいえば、Jet to Jet はアルカトラスではあるものの、ボネットよりもインギーの曲だと書いて欲しかったな。 昨日パスした、ベストミステリー収録作品「悲しみの子」。そうか、アルバイト時代の春菜ちゃんか。で、光はあの子か。 だんだん重くなる「さよならシンデレラ」。今回の主人公はカイエのようだ。クールビューティー。いいなぁ。でも、どうつながるんだろう? そして、再びカイエ登場の「桜前線」。推理が得意な後輩にこの時点では気づかない。 意味深タイトルの「晴れたらいいな、あるいは九時だと遅すぎる(かもしれない)」。最初の尚子の話だと思った。ラストの意味もわからない。 ここから一気に加速する「発音されない文字」。前作を読んでいないとさっぱりわからない。キーパーソンがイニシャルだから、記憶をたどるのもやっとだ。参った。でも、直が一気に主人公に躍り出てくる。いったいどうなってるんだ? そしてラスト「空耳の森」。次々に明かされる本編の真実。尚子はわかった。でも付け足しっぽい。茜は読めた。キラもその話の主人公もわかった(ただし、キラへの返信が謎のまま)。ピッカもわかった。でも、カナ先輩って誰かな? まだまだ謎が残るなぁ。こっちが気づかないたけかもしれないけれど。 最後まで読んで、ようやく「晴れたらいいな、あるいは九時だと遅すぎる(かもしれない)」の意味がわかった。あれが春菜ちゃんか。尚と直か。鈍いな、自分は。 最大の謎は、エンディング。時制的にはカナ結婚式の前だろうから、春菜復活は無いと思う。とすると何が起こったの? なんとかR? 手旗信号わからん。 全体的にはカイエの話だけで良かった気がする。今回限りの登場人物もいるようで、少し発散気味。しかも、前作を読まないと意味不明な展開が後半のメインだから、わかりにくいな。
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短編集。前情報なしに読んだためこれも七海学園シリーズだとは気が付かなかった。短篇一つ一つに驚き、一冊の中でのつながりに驚き、前二作とのつながりに驚かされると三度おいしい。前作と続けて再読したい。
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