1,800円以上の注文で送料無料

私にふさわしいホテル の商品レビュー

3.7

140件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

    47

  3. 3つ

    44

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

2023/02/18

私にふさわしいホテル 背表紙だけで選んだ本だけどとても面白く読めた。 ホテルの話ではない、女流作家の成長記だ。 本人の成長というより周りから認められていく過程の話。 ドロドロとしたありえないストーリーなのに納得させられていくような丁寧な描写がよかった。

Posted byブクログ

2022/11/22

中堅出版社で新人賞を取ったのにそのまま鳴かず飛ばず・・・なアラサー小説家が自分の力で(というかもはや力業でw)己の欲しいものを手に入れていくドタバタ劇。 表題の私にふさわしいホテルのみが雑誌掲載であとは書下ろしなので掲載した後に膨らませていったモノなのでしょうか。 実在するホテル...

中堅出版社で新人賞を取ったのにそのまま鳴かず飛ばず・・・なアラサー小説家が自分の力で(というかもはや力業でw)己の欲しいものを手に入れていくドタバタ劇。 表題の私にふさわしいホテルのみが雑誌掲載であとは書下ろしなので掲載した後に膨らませていったモノなのでしょうか。 実在するホテル、小説家の名前も多々出てきますし現代文学読む人はそういう意味でも楽しめるのでは?と思います。 ドタバタ劇でフィクション味は強いものの作中にはいくつもの「真実」が書き込まれていてメインストーリーの周りに散りばめられた言葉にも作者の「文学が、本が好きなんだ」という強い気持ちを感じられます。 登場人物が決して善人じゃないというところもまたいいのかもしれません。 柚木麻子さん作品久しぶりに読みましたが、何なら1番好きかもしれない。。。

Posted byブクログ

2022/08/06

ホテルやワインの蘊蓄が多い内容かと期待しつつ読み進めていたのですが、そうではなく。 デビューした作家がいわゆる売れっ子作家になるまでの道のりの物語でした。これはこれでとても興味深い!後半にいくにつれてますます面白くなります。 途中、朝井リョウまで出てくるし! 高畑充希ちゃんでド...

ホテルやワインの蘊蓄が多い内容かと期待しつつ読み進めていたのですが、そうではなく。 デビューした作家がいわゆる売れっ子作家になるまでの道のりの物語でした。これはこれでとても興味深い!後半にいくにつれてますます面白くなります。 途中、朝井リョウまで出てくるし! 高畑充希ちゃんでドラマ化してもらえないかなぁ。東十条先生は松重豊さんで、島田かれんは、最近話題の松本若菜さんだったら絶対面白いと思うんだけど。

Posted byブクログ

2021/09/21

すごかった。主人公の、なんとしても自分の夢をかなえようとする姿、手段を択ばぬやり方。作家という職業は不安定だと思うが、自分を鼓舞し続ける原動力は相当なパワーがいるだろう。

Posted byブクログ

2021/09/19

文学新人賞を受賞したものの、同時受賞は元アイドルだったため注目をさらわれ不遇な道を辿る加代子。それから加代子の激闘ぶりがはじまる。この強烈なキャラは本性なのか。夢を叶えるにはこれくらい打たれ強く、執念深くってことか。 コメディと捉えればいいのだろうが、やりすぎ感が否めず笑えないと...

文学新人賞を受賞したものの、同時受賞は元アイドルだったため注目をさらわれ不遇な道を辿る加代子。それから加代子の激闘ぶりがはじまる。この強烈なキャラは本性なのか。夢を叶えるにはこれくらい打たれ強く、執念深くってことか。 コメディと捉えればいいのだろうが、やりすぎ感が否めず笑えないところもあった。そして、復讐に燃える加代子は好きではない。 なのになんでだろうラストの場面はとても美しく感じた。最後なんとかきれいにまとまってゆくでもない、これからも何が起こるか分からない加代子の作家人生の荒波の幕開けのようでもあり。 最初は宿敵だった東十条。妨害し合った東十条の心まで澄みわたらせ、かけがえのない友人になってゆく。東十条を奪い立たせることができるのは、編集者でも読者でも美女でもなく、もはや有森樹季(加代子)ただ一人。樹季が目障りだからこそ彼は東十条らしくいられる。そういう関係ってあったんだ、そうかもしれない、と気づいた。 こうあって欲しくないという出版業界の事情。編集者の本音もわかったし、一冊の単行本が発売されるのにどれだけ作家の魂が込められてるか、より伝わってきた。 テンポがよく頭の中で映像が動き出す感じ。個人的には加代子はイメージ的にあやせはるかさん。 ナイルパーチの女子会をテレビドラマで見て、怖い、これを小説で読んだらどれだけ怖いだろう、と柚木さん、なんとなく遠ざけていた。こちらも、面白さの中に、人の内面を抉った怖さや、重さを感じた。

Posted byブクログ

2021/07/14

濃密な関係性だなぁ、作家と編集者って。いや、全てではないだろうけど。東十条氏がだんだんキュートになってて笑う。

Posted byブクログ

2021/07/01

主人公の中島加代子の演技力や行動力、 発想力などがおもしろすぎて、たまらんかったー笑 ちょっとアッコちゃんに通じるものがあるかもー。 売れない小説家の加代子がどうやったら、 売れるか!!と試行錯誤しまくる。 発想力がヤバすぎて、一気に読めてしまったよー。 所々で、本物の作家さ...

主人公の中島加代子の演技力や行動力、 発想力などがおもしろすぎて、たまらんかったー笑 ちょっとアッコちゃんに通じるものがあるかもー。 売れない小説家の加代子がどうやったら、 売れるか!!と試行錯誤しまくる。 発想力がヤバすぎて、一気に読めてしまったよー。 所々で、本物の作家さんの話も出てきたりして、 「本当にこの作家さんはこんな感じなの?」と 面白おかしく読めちゃったー。 アッコちゃんと同じで、元気の出る本だなぁー。

Posted byブクログ

2021/06/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

文学新人賞を受賞した加代子、本格的に小説家の道を歩もうと思うのだが、何故かこの賞に人気アイドルもW受賞で加代子は全く目立てず。加代子の受賞は全く蚊帳の外。これに怒った加代子は大物の男性作家である東十条宗典を出し抜いて彼の執筆枠を横取りする。この東十条も熱いお爺ちゃん。加代子との対決を楽しむようになる。この2人の対決がとてもコミカルだけど作家の苦悩を考えると他人ごとではいられない。作家の世界は厳しい。それだけ個性の強い、批評に負けない図々しさを有する人が、本屋の陳列棚に作家のスペースがあるんだと尊敬と感動

Posted byブクログ

2021/06/23

新人賞は獲ったがその先になかなか進めない新人作家、中島佳代子がパワーとハッタリ、成功に対する執念で文壇の海を貪欲に泳いでいく。最初は無理して泊まった「山の上ホテル」で階上で缶詰になっている大物作家東十条の執筆の邪魔をして原稿を落として自分の短編を捻じ込むためにさてどうするか?から...

新人賞は獲ったがその先になかなか進めない新人作家、中島佳代子がパワーとハッタリ、成功に対する執念で文壇の海を貪欲に泳いでいく。最初は無理して泊まった「山の上ホテル」で階上で缶詰になっている大物作家東十条の執筆の邪魔をして原稿を落として自分の短編を捻じ込むためにさてどうするか?から始まるのだがその解決法が可愛らしく思える程次々出てくるピンチに対する対処が大学の先輩編集者遠藤他を巻き込んでどんどん豪快になっていく。これが痛快かつ表現者の闇の深さをびりびり感じてページをめくる手が止まらない。東十条初め嫌な奴!なのに後半は掌返してしまう。実際の作家達や読書メーターまで出てきてにやり。最終章こうきたか!と単なるサクセスで終わらないのがいい。姫川亜弓のカーミラって嫌味過ぎる。表現者はこうできゃ。

Posted byブクログ

2021/08/03

この本は、さてさてさんのお薦め本です。私の本棚に嬉しそうに並んでいます。 ありがとうございました。 本名、中島加代子。三十才。作家。 ペンネーム、相田大樹。なかなか売れず 改名して、有森樹李になる。 加代子は自分のことを、史上最もついていない作家だと思っている。 歴史の浅い...

この本は、さてさてさんのお薦め本です。私の本棚に嬉しそうに並んでいます。 ありがとうございました。 本名、中島加代子。三十才。作家。 ペンネーム、相田大樹。なかなか売れず 改名して、有森樹李になる。 加代子は自分のことを、史上最もついていない作家だと思っている。 歴史の浅い、中堅出版社主催での新人賞を獲ったが、それは二名同時受賞でもう一人は元アイドル、加代子は引き立て役だった。作家デビューはしたものの、出版社はいつになっても本を出してくれなかった。 ・・・・女は恐い。加代子は10年後、引き立て役にさせられた、この復讐を果たす。 作家になりたい人、この指止~まれ。 そんなことを言ったら、指が何本あっても足りないだろう。 作家が本を出すには、出版社、編集 担当者、書店、そして読者が必要だ。 圧倒的なエネルギーと貪欲さ、物語を生み出す力。貪欲さはいつも持ち続けて いるべきではないかと思う。 その時の自分の状態に、甘んじていると 向上は目指せない。作家でなくとも、誰でもが同じではないかと、思う。 この本は、本当に面白い。 電車の中で読んでいて、もし面白さに ニヤついてしまったら、恥ずかしいこと このうえない。それというのも加代子の性格が何とも言えないからだ。あんなに凄い土壇場で、いい案を思いつき演じきり、窮地を切り抜ける。 この本には、ベストセラー作家の60代 (オヤジ野郎、個人的な感想)の存在が 欠かせない。二人は、何度にも及ぶ バトルを巻き起こす。この本の見どころ いや、読みどころだ。 二人は、歳は親子のようだがきっと いいライバルであり、お互いを高め 合えるいい関係でいるのではないかと 思う。 2021,6,6 読了

Posted byブクログ