母性 の商品レビュー
愛されて育てばまだ次代に愛を繋げられる人間になると思っていたが、出産しても、役割が明らかに変わっても、自分は娘でい続けたい、愛情を受け取る側でいたいと無意識に願う人もいるのだなと思った。 理解してもらえれば愛してもらえる、とういう盲目的な自信、愛されなかった人の諦観、理解してるの...
愛されて育てばまだ次代に愛を繋げられる人間になると思っていたが、出産しても、役割が明らかに変わっても、自分は娘でい続けたい、愛情を受け取る側でいたいと無意識に願う人もいるのだなと思った。 理解してもらえれば愛してもらえる、とういう盲目的な自信、愛されなかった人の諦観、理解してるのに愛情を求めてしまう悲しい性。三つ巴の悲しいけどどこにあってもおかしくない家庭構図を見た。 娘、母親の双方の手記として語られているが、母親目線で語られることの現実との乖離が、もはや認知の歪みだと思う。 登場人物すべて胸糞悪いが最終的には元サヤに戻り、特に咎めることもない感じがこれまた家族の包容力でもあるのかなと思う。
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母性、色んな形があるね 本当の意味で神聖なものもあれば、自分のエゴを華美にするためのオブラートのようなものも それでも、両者の根底にある思いには通ずるものがあるのかな だから、それを受ける者はもらった愛情が本物かどうか分からなくなるときがあるのかもしれない 目に見えないものだから...
母性、色んな形があるね 本当の意味で神聖なものもあれば、自分のエゴを華美にするためのオブラートのようなものも それでも、両者の根底にある思いには通ずるものがあるのかな だから、それを受ける者はもらった愛情が本物かどうか分からなくなるときがあるのかもしれない 目に見えないものだからこそ、わかりにくい でも、目に見えてしまったら、逆にそのような醜い部分も残酷なまでに浮き彫りになってしまう 愛の表情は天使でもあり、悪魔なのかもしれない だからこそ、人はその理想を神に求めるのかもしれないね
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共感できる人が一人も出てこなかった… 特に結婚相手の田所はずるい… 清佳の人生がどうかこれから幸せでありますように。
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母の心情が細かく描かれていて、理解はできないけどなんかリアルに感じた 読み終わったときに、何となくこの本のメッセージというか伝えたかったことを受け止めきれなかったんじゃなかったか、と思った
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映画化されたということで手に取った。 最初から最後までずっと不穏で、ずっとドキドキした。 子供を産んだからといって子供を第一に考えられるような強い母性を必ずしも持てる訳では無いのは虐待のニュースを見ても分かることで、愛されたいがために子供が親の期待に応えようと努力する姿は本当に...
映画化されたということで手に取った。 最初から最後までずっと不穏で、ずっとドキドキした。 子供を産んだからといって子供を第一に考えられるような強い母性を必ずしも持てる訳では無いのは虐待のニュースを見ても分かることで、愛されたいがために子供が親の期待に応えようと努力する姿は本当につらかった。しかも人間としての相性が悪いのか、全て空回りするという。 私が子供を産んだとして、果たして母親になれるのか娘のままとなってしまうのか、期待通りに子供が育たなくても愛することが出来るのか、不安になる話だった。
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母性って一体何なんだろうと考えさせられる重たいテーマ。 母、娘などの役割を与えられた時に、相手の理想に自分を合わせてしまうということはあるけれど、ここまでいってしまうと狂気だなと思った。 清佳の代まで、この狂気が続きませんように。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
す、救いが、ない… あと数ページだぞ? これどうなるんだ?? って思ってたら、そのまま終わっちゃった。 他の人がどう思ったかはわからないけれど、 私はルミ子には結局母性は宿らなかったと思ってる。 永遠の娘。 表面上うまく行っているように見えるのは、 清佳が昔のように母の愛情を求めて頑張らなくなり、 いろいろなことを諦めたからではないかな…と。 私は、子ども時代を子どもとして過ごせた人ほど ちゃんと大人になれるんじゃないかと思っている。 『ちゃんとした大人』とはなんぞや、と言われると難しいけど、 たとえば、自分の好物が出てきた時、 それを我が子が欲しがったら譲ってやれるとか、 そんな程度でも『ちゃんとした大人』だと思う。 子どものときは早く大人になりたいなんて思うものだけれど、 大人になってから思うことは、 一応、大人には誰でもなれる。というかなってしまう。 でも一度大人になったら、もう子どもには戻れない。 だから子どもでいられるうちは目一杯子どもを楽しんだ方がいい、ということ。 清佳は今でいうところのヤングケアラーみたいな感じだと思うけれど、 彼女たちは強制的に『子どもでいる権利』を取り上げられている。 本当なら頭を撫でてもらいたい、世話をしてほしい母親に そうとは言えず、逆に母を守ろうとしてしまう。 たぶん彼女が賢くて優しすぎたからだと思う。 英紀みたいに暴れて主張できたらどんなに楽だったか。 途中読んでて泣くのを堪えるのが大変だった。 私が田所の家に乗り込んで、端から全員頭ひっ叩いてやりたかった。 ルミ子の両肩を持って、目を合わせて 『お前のためにどれだけこの子が頑張ってるか、 本当に何も見えてないのか?』と問い詰めてやりたかった。 それくらい、理不尽。 最後の時だって母親に罪を犯させるわけにはいかない、 首に残った跡を隠すために桜の木の下を選ぶってさ、 そんなこと、子どもにさせてはいけないよ…。 清佳は教師だからよその家庭もたくさん見ただろうし、 本人が思うより良い母親になるんじゃないかな。 ただ思う。 清佳も含め、子ども時代を奪われたすべての子どもたちの時間は もう二度と戻ってこないんだよなぁ…。 それがどれほど罪深いか、親は考えたことがあるだろうか。
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帯や冒頭から出てくる「愛能う限り」 この言葉を初めて見た時は、たくさん愛情を込めるというような、愛に満ちた言葉という印象だったが、本来の意味を知った上で読み進めていくと、たくさんの愛情をこめて大切に育てるのと、「愛能う限り」大切に育てるのではだいぶ意味合いが違ってくることにはっと...
帯や冒頭から出てくる「愛能う限り」 この言葉を初めて見た時は、たくさん愛情を込めるというような、愛に満ちた言葉という印象だったが、本来の意味を知った上で読み進めていくと、たくさんの愛情をこめて大切に育てるのと、「愛能う限り」大切に育てるのではだいぶ意味合いが違ってくることにはっとさせられた。 かなり気が滅入ってしまうような内容が多いが、続きが気になり消耗しつつも、つい読み進めていってしまうような作品だった。
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娘の名前が出てこないことに200ページを過ぎたあたりできづいた。母と娘の交わらない愛が妙にリアル。母と息子より複雑な母と娘。娘なら誰もが少なからず1つは共感してしまえそうな、そんなリアルさがあったように思った。女の人が読むのと男の人が読むのとではだいぶ印象が違う本なんじゃないかな...
娘の名前が出てこないことに200ページを過ぎたあたりできづいた。母と娘の交わらない愛が妙にリアル。母と息子より複雑な母と娘。娘なら誰もが少なからず1つは共感してしまえそうな、そんなリアルさがあったように思った。女の人が読むのと男の人が読むのとではだいぶ印象が違う本なんじゃないかな、と思う。 映画が楽しみ。
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イヤな人達しか出てこないので、なんとも気が滅入ってしまう内容だった。 とは言え、1つの出来事に対して、母と娘の異なる視点から迫り、やがて本質が見えてくるという内容はスリリングで面白かった。 どうして人はここまで人を信用出来るのか。また、人を蔑む事が出来るのか。 母親に対する愛情...
イヤな人達しか出てこないので、なんとも気が滅入ってしまう内容だった。 とは言え、1つの出来事に対して、母と娘の異なる視点から迫り、やがて本質が見えてくるという内容はスリリングで面白かった。 どうして人はここまで人を信用出来るのか。また、人を蔑む事が出来るのか。 母親に対する愛情と、娘に対する愛情の違いとは。 母性って何だろう? というような事を考えさせられた。
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