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わかりあえないことから の商品レビュー

4.1

318件のお客様レビュー

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    93

  2. 4つ

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2012/12/04

■コミュニケーション A.いま、企業が求めるコミュニケーション能力は、完全にダブルバインドの状態にある。 B.現在、日本は先進国のの中で、ほとんど唯一、発音・発生を教えていない国となっている。 C.人間は何かの行為をする時に、必ず無駄な動きが入る。 すぐれた俳優は、このマイ...

■コミュニケーション A.いま、企業が求めるコミュニケーション能力は、完全にダブルバインドの状態にある。 B.現在、日本は先進国のの中で、ほとんど唯一、発音・発生を教えていない国となっている。 C.人間は何かの行為をする時に、必ず無駄な動きが入る。 すぐれた俳優は、このマイクロスリップを、演技の中に適切に入れている。 D.演劇に限らず、音楽、美術など、どのジャンルにおいても海外で成功している芸術家の共通点は、粘り強く相手に説明することをいとわないところにある。 E.いじめられた子どもの気持ちは、簡単にはわからない。 しかし、いじめっ子の側にも、他人から何かをされて嫌だった経験はあるだろう。 その2つの気持ちを、「それは似たものなんだよ」と結びつけてあげるのが、本来のロールプレイングの意味合いなのだ。 F.教師は教えすぎている、自分のために。

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2012/12/01

最近の若者にはコミュニケーション力がないと、会社勤めのおやじたちは言うが、歌や踊りが気持ちを伝える手段であるとする文化圏にいけば、 そのおやじ達が最低のコミュニケーション力の持ち主となる。 わかりあう、さっしあうことを好ましいこととして教育してきた文化、時代 自己主張をすること...

最近の若者にはコミュニケーション力がないと、会社勤めのおやじたちは言うが、歌や踊りが気持ちを伝える手段であるとする文化圏にいけば、 そのおやじ達が最低のコミュニケーション力の持ち主となる。 わかりあう、さっしあうことを好ましいこととして教育してきた文化、時代 自己主張をすることを好ましいこととして、教育する文化、時代 育てられた時代に求められたことと、 大人になって求められることが正反対 わかりあえなくて当然という前提に立ったほうが幸せになれるような気がする

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2012/12/01

演出家、平田オリザによるコミュニケーション論。どのようにコミュニケーションをとるかというただのハウツー本ではなくて、そもそも、コミュニケーションとは何かというところから、さまざまな角度で論じられている。 分かり合えることを前提としているのではなくて、分かり合えないことから、どう...

演出家、平田オリザによるコミュニケーション論。どのようにコミュニケーションをとるかというただのハウツー本ではなくて、そもそも、コミュニケーションとは何かというところから、さまざまな角度で論じられている。 分かり合えることを前提としているのではなくて、分かり合えないことから、どう折り合いを付けていくのか。多文化共生の中、独自の言語を持ち、独自の文化を持つ日本人が、分かり合えないことからはじめられるコミュニケーションを演出家の視点から考えていく。 他者との差異を認識していくことの重要性が語られている。「みんなちがって、たいへんだ」。この大変さから目を背けてはならないとのこと。 ---------------- 【目次】 第1章 コミュニケーション能力とは何か? 第2章 喋らないという表現 第3章 ランダムをプログラミングする 第4章 冗長率を操作する 第5章 「対話」の言葉を作る 第6章 コンテクストの「ずれ」 第7章 コミュニケーションデザインという視点 第8章 協調性から社交性へ ----------------

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2012/11/30

演劇に興味のある人や、演劇教育やワークショップに携わる人はもちろん、そういうのには全然縁がなくて・・という人でも充分楽しめる内容。 オリザさんの本を何冊も読んだことのある方にも、エッセンスが凝縮された一冊としておすすめできる。

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2012/11/30

ふだん自分は言葉を使って話しているというのに、その行為そのものにあまりに無知のようだ。例えば、会話と対話は、何が違うのだろうか? 自分が今、どういった意図でどういった話し方をし、話す内容を形作ろうとしているのかについて、意識化していく必要がある。人はたいてい無意識にしゃべってい...

ふだん自分は言葉を使って話しているというのに、その行為そのものにあまりに無知のようだ。例えば、会話と対話は、何が違うのだろうか? 自分が今、どういった意図でどういった話し方をし、話す内容を形作ろうとしているのかについて、意識化していく必要がある。人はたいてい無意識にしゃべっている。

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2012/11/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

リーダーの資格とは? 劇作家・平田オリザさんが、新書「わかりあえないことから」の中で、次のように書かれていました。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 東日本大震災以降、リーダーの資格ということが多く問われてきた。 大学でもリーダーシップ教育が、声高に叫ばれている。 通常、そういった場面で言われるリーダーシップとは、人を説得できる、人びとを力強く引っ張っていく能力を指す。 しかし、私は、これからの時代に必要なもう一つのリーダーシップは、弱者のコンテクストを理解する能力だろうと考えている。 社会的弱者は、何らかの理由で、理路整然と気持ちを伝えることができないケースが多い。 いや、理路整然を伝えられる立場にあるなら、その人は、たいていの場合、もはや社会的弱者ではない。社会的弱者と言語的弱者は、ほぼ等しい。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ リーダーとは、 社会的弱者の気持ちを理解できる人。 社会的弱者に寄り添える人。 国政のリーダーを誰にするか? という大きな問題も控えていますが、 自分自身について考えてみるとき、 小さな物事でも、何かを行う場面で、こういう意識をもちたいな。 と思います。

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2012/11/27

かすかに端を折りながらふむふむ読んだ。演劇畑の著者ならではの視点。"わかりあえないことから始めれば良い。"この照準の定め方、好きだなぁ。 本書を読む前は、コミュ力について、また、近頃の若者は論についてもやもやしていた。いまもまだはっきり分からないが、コミュニケ...

かすかに端を折りながらふむふむ読んだ。演劇畑の著者ならではの視点。"わかりあえないことから始めれば良い。"この照準の定め方、好きだなぁ。 本書を読む前は、コミュ力について、また、近頃の若者は論についてもやもやしていた。いまもまだはっきり分からないが、コミュニケーションの余白・冗長さの担う大きさを知り、目から鱗。微細な違いの認識こそが、わからないことをわかることこそが、他者の理解の第一歩なのか。 色んなことが色々書いてあって、演技についての他、日本や日本語の未来について等々まで広く思いを巡らせた。うん。時間を置いて何度か読み返したい。新聞の社説やオピニオン欄とも合わせて比較できたらよさそう! 因みに最も共感したのは"本当の自分なんてない"ということ。"仮面の総体が人格を形成している"。痺れる。

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2012/11/27

コミュニケーションという、知っているようで知らないものについて、今まで語られてきたものとは違うところから光を当てた良書。 就職活動中に耳にタコができるほど聞いた「コミュニケーション能力」という言葉。 一般的には「意見を相手に的確な表現で伝えることができる=話上手」であることを「...

コミュニケーションという、知っているようで知らないものについて、今まで語られてきたものとは違うところから光を当てた良書。 就職活動中に耳にタコができるほど聞いた「コミュニケーション能力」という言葉。 一般的には「意見を相手に的確な表現で伝えることができる=話上手」であることを「コミュニケーション能力が高い」ということになるだろう。 僕はそういう意味ではオッサンが苦手だったこともあり、「コミュニケーション能力が低い」学生だったのだと思う。 この本を読んで、本来のコミュニケーションというものが、必ずしも「話すこと」にとどまるものではないということがわかり、あの時の自分が少し救われた気分になった。 人はみんなばらばらで、わかりあえない。 わかりあえないということをわかりあうということ。 大切なことがたくさん書いてあったので、きっとまた何度も読み直すことだろう。

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2012/11/24

巷間声高に叫ばれるコミュニケーションの問題、その本質を探る という趣旨の本は数多ありますが、これは面白かった。 「心からわかりあえないんだよ、すぐには」 「心からわかりあえないんだよ、初めからは」 わかりあえないその先を考えて、変えてみよう。

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2012/11/24

演出家の視点に立ってコミュニケーション能力とは何かを示している。コミュニケーションはコンテクストのずれをすりあわせ理解することが大事だという。価値観は多様化し協調していくことより社交性が大事。違う意見をまとめていく力が必要。コミュニケーション能力を身につけ、主体的に演じる子どもを...

演出家の視点に立ってコミュニケーション能力とは何かを示している。コミュニケーションはコンテクストのずれをすりあわせ理解することが大事だという。価値観は多様化し協調していくことより社交性が大事。違う意見をまとめていく力が必要。コミュニケーション能力を身につけ、主体的に演じる子どもを育成するようにする。

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