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ソロモンの偽証(第3部) の商品レビュー

4.3

509件のお客様レビュー

  1. 5つ

    217

  2. 4つ

    170

  3. 3つ

    65

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

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2024/05/26

子供ならではの葛藤や苦悩が学校内裁判という形で浮き彫りになる。 三部作目として良い終わり方だなと思いました。

Posted byブクログ

2024/04/17

いよいよ開廷! ここまで本当に長かったー! でも、一人一人の家庭環境、背景、そしてここに至るまでの心境の変化を丁寧に掘り下げてきたからこそ、それぞれの言葉の重みが増していく。 中学生達による「学校内裁判」。 一見するとお遊びのように思われそうなこの取り組みが、決してふざけたもので...

いよいよ開廷! ここまで本当に長かったー! でも、一人一人の家庭環境、背景、そしてここに至るまでの心境の変化を丁寧に掘り下げてきたからこそ、それぞれの言葉の重みが増していく。 中学生達による「学校内裁判」。 一見するとお遊びのように思われそうなこの取り組みが、決してふざけたものでなく、彼らにとって必要なものであった事がこの一巻を通してひしひしと伝わってくる。 関係のない人なんていなかった。 この城東第三中学校で起こった一連の出来事は、全ての人にとって、きちんと向き合い、乗り越えなければならない事だった。 最後に明かされる真実はなんとも哀しく切なく、胸を締め付けられるような想いで、涙が止まらなかった。 どんな結論であれ、最後まで逃げずに立ち向かった彼らが本当に誇らしく愛らしい。 きっとこれから先、彼らは力強くそれぞれの道を進んでいくだろう。 私も共に激動の夏を駆け抜けたような、爽やかな気持ちです。

Posted byブクログ

2024/03/29

2024/01/24 #このミス作品89作目③ 長編作の事件解決編。 長らく積読していた作品だったが 意を決してトライしてみたが、 なんで早く読まなかったんだ!と感じた傑作。 かなりたくさんの登場人物が出てくるので 整理しながら読む必要はあるが、 全ての登場人物が個性がありキー...

2024/01/24 #このミス作品89作目③ 長編作の事件解決編。 長らく積読していた作品だったが 意を決してトライしてみたが、 なんで早く読まなかったんだ!と感じた傑作。 かなりたくさんの登場人物が出てくるので 整理しながら読む必要はあるが、 全ての登場人物が個性がありキーマンでもある。 色んな伏線が転がっているので 先読み予想しながら読めるのも楽しい。

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2024/01/17

ソロモンの偽証第3部裁判は、わずか6日間の動きを715ページ36万字を駆使して綴っている。最後には誰もが予想してない大逆転が。まさに「ソロモンの偽証」。▶︎小説家って本当に偉大だ。ソロモンの偽証3部作。2000ページ、100万字。終末に向かって、登場人物の人間性もブレることもなく...

ソロモンの偽証第3部裁判は、わずか6日間の動きを715ページ36万字を駆使して綴っている。最後には誰もが予想してない大逆転が。まさに「ソロモンの偽証」。▶︎小説家って本当に偉大だ。ソロモンの偽証3部作。2000ページ、100万字。終末に向かって、登場人物の人間性もブレることもなく構成させるって想像を絶する。▶︎高校卒業後2年間のOL時代に裁判所速記官を目指して速記認定1級を取得、その後法律事務所に5年間和文タイプライターとして勤務した。中学校裁判という場面設定もこの時の経験があればこそ。

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2024/01/07

 柏木卓也は、何故、どうやって死んだのか、早く知りたくてたまらない。作者は、それをゆっくりと、じっくりと教えてくれるのだろう。そのペースを楽しみながら、読み進めることにしよう。  そうか、そういうことだったのか。自身によって、命を奪われたのか。最後の証人の証言によって、証明された...

 柏木卓也は、何故、どうやって死んだのか、早く知りたくてたまらない。作者は、それをゆっくりと、じっくりと教えてくれるのだろう。そのペースを楽しみながら、読み進めることにしよう。  そうか、そういうことだったのか。自身によって、命を奪われたのか。最後の証人の証言によって、証明された。まさか、この人が証言台に立つとは。驚愕。  綿密で重厚な展開。さらに、核心に迫る時は、一気に筆が走る。宮部みゆきマジックに翻弄され、魅了された。

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2023/06/15

Audibleで読みました。 まーこれ、大作の最終巻として相応しいこと。 体育館に裁判所を設営するという、文化祭にも似たような高揚感。そこになだれ込む傍聴人。夏休みの暑さを、彼らの扇子の動きが物語る中で、14歳たちの裁判は日ごとに形勢を二転三転させる。真実は生まれるのか、読者は...

Audibleで読みました。 まーこれ、大作の最終巻として相応しいこと。 体育館に裁判所を設営するという、文化祭にも似たような高揚感。そこになだれ込む傍聴人。夏休みの暑さを、彼らの扇子の動きが物語る中で、14歳たちの裁判は日ごとに形勢を二転三転させる。真実は生まれるのか、読者はなんとも歯がゆい焦燥感に包まれる。 1人の生徒の死が、まさかこんなクライマックスになるなんて。もう、この巻全体が、巨大な山場となっていて圧巻。圧巻という言葉はもう他では使うまいと思うほど。 公判中、東大附属の弁護役と、見事に鍔迫り合いを演じる検事役は、主人公の14歳の少女。が、もはや少女などと呼べる代物ではない。反対尋問で峻烈に切り返す、針の穴のような弱点を喝破する、中学生離れした洞察力。誰もが思う、スカッとするし、大いに現実離れしていると。 だが宮部みゆきさんの作品は、そこにも強烈な説得力を与えてしまう。思春期の淡い心の動きすら、炙り出して、形にして、私たちに投げかける。 あそこに置いてきたものが何かあったかなあ、なんて自分のただ酸っぱいだけの過去に、思索を巡らせてみる。 うん、ない。

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2023/06/06

オーディブルで。 素晴らしかった。 オーディブルのナレーションが素晴らしく、そこにいて同じ風景を見せてもらっているようだった。奇跡のよう。物語が終わるのが寂しくなる。 この裁判に関わった中学3年生たちの気高さが沁みる。そばに立つ大人たちのまっとうさも彼らを支えている。全体に...

オーディブルで。 素晴らしかった。 オーディブルのナレーションが素晴らしく、そこにいて同じ風景を見せてもらっているようだった。奇跡のよう。物語が終わるのが寂しくなる。 この裁判に関わった中学3年生たちの気高さが沁みる。そばに立つ大人たちのまっとうさも彼らを支えている。全体に理不尽さは少なめに描かれ、だからこそ描かれた理不尽は浮き立つ。 またあとで。

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2023/01/28

【短評】 三巻で2,000ページを超える宮部みゆきの超大作。 二週間を掛けて、貪るように読了。堪能した。素晴らしい作品だった。 クリスマスイブの夜、学校の屋上から墜落死した中学生。彼の死の「真相」を巡り、同級生達が「学校内裁判」に挑むーーそんな物語。 様々な人物の視点を横切りつつ...

【短評】 三巻で2,000ページを超える宮部みゆきの超大作。 二週間を掛けて、貪るように読了。堪能した。素晴らしい作品だった。 クリスマスイブの夜、学校の屋上から墜落死した中学生。彼の死の「真相」を巡り、同級生達が「学校内裁判」に挑むーーそんな物語。 様々な人物の視点を横切りつつ、人々の手前勝手な正義感と細やかな悪意が事態を混迷させていく様を描く第Ⅰ部。「真相」を知るために中学生達が立ち上がり、数々の壁にぶち当たりながら「学校内裁判」のために奔走する第Ⅱ部。そして、「学校内裁判」を通じて一つの事件を巡る因縁が白日の元に晒される第Ⅲ部。 各部毎に趣が異なり、大長編ながら飽きが来なかった。複雑に絡み合った事実と思惑を丁寧に解きほぐしていくため、ついついのめり込んでしまった。 宮部みゆきお得意の「悪意」が巧みに描き出される一方、そうした「悪意」の決着にきちんと向き合ってもいると感じた。清涼感すら漂う読後感は「学校内裁判」という特異な方法をきちんと描ききったからこそだと思う。 いやぁ、良かった。 【気に入った点】 ●各々にとって「あの日、何があったのか」と「あの日、何を思ったか」が本作のミソ。「裁判」において自分の言葉で語ることでしか見えないものがある。が、それは簡単な事ではない。中学生達がそうした困難に愚直に取り組み、やり切り、多くの人にとって意味ある何かを残した。最終日に思わず拍手したい気持ちになったのは、私だけではあるまい ●「学校内裁判」においては、大出俊次の本人尋問がハイライトだった。最早、意味など無いのではないかと思われたこの尋問にこそ、本作がただの謎解きミステリィに留まらない要素が凝縮されている。冷酷に畳み掛けるような追求。それは皆が知っている当たり前の事実だったが、あの日あの場で語られることこそに意味があるのだ。「意味」とは何か、是非とも読んでみてほしい。 ●「謎解き」だけ見れば、本作は平易と言える。神の視点を持つ読者では尚更だ。しかしながら「学校内裁判」という形式を取ることでしか、肉薄できないモノがあったときちんと腑に落ちた。この部分がスッと落ちたことが本作の最高評価の所以 ●第Ⅰ部冒頭で想像したあの日の屋上の景色と、第Ⅲ部を読み終わった想起するそれが全く異なっていることに驚く。息遣いすら感じるほどに情景が鮮やかに浮かぶ。これが読書の醍醐味である 【気になった点】 ●エピローグが割とあっさりとしている。彼らが何を思い、どう変わったか、私は凄く気になった。是非とも描いてほしかった。うむむと思っていたところに、ラストの野田健一の一言である。10年の空白を、穏やかに暖かに埋めてくれるたった一言。私が無粋でございました 多くの言葉を弄したが、読んで損はない。超長編だが、挑戦する価値はある。

Posted byブクログ

2022/12/04

誰もが通りすぎる中学時代。少し古いが、心に残る本になった。多感な時に起きる殺人事件、自殺か他殺か裁判を自分たちでやり出す。いいですね。最終の結末を匂わせながら、一気に大団円に向かう。大人は、大人の思惑は、あるけど、中学生は、中学生なりの想いもある。いい本でした。

Posted byブクログ

2022/11/20

読み終わるまで、すごく時間がかかった。ちょっともどかしい感じ。三宅さんが、いつ本当のことを言うかと待ってたんだけど、、、 最後の最後に急展開だった。 生きることの意味。 好きなことを見つけられるといいのにね。

Posted byブクログ