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ソロモンの偽証(第3部) の商品レビュー

4.3

515件のお客様レビュー

  1. 5つ

    221

  2. 4つ

    171

  3. 3つ

    65

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    1

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2021/12/17

Audibleでコツコツ車で聞いていたソロモンの偽証が終わった。早く終わりたいような終わりたくないような気持ち。私は良い終わり方だと思った。 孤独だと思っていても、この世のどこかに共感してくれる人はいるはずだ。なのに、中学生の狭い世界ではその事を知らない。  寺で修行しているよ...

Audibleでコツコツ車で聞いていたソロモンの偽証が終わった。早く終わりたいような終わりたくないような気持ち。私は良い終わり方だと思った。 孤独だと思っていても、この世のどこかに共感してくれる人はいるはずだ。なのに、中学生の狭い世界ではその事を知らない。  寺で修行しているような辛さを味わっている子もいるだろう。繰り返し自問自答し、何かの答えを探そうとしているうちにある種の悟りを開くような感覚におちいる。真理に達したと達観する。あるいはその答えに絶望する。そんな中学生2年生は沢山いるだろう。  モギ記者が言う「学校とは、社会の必要悪」というような考え方は極端にしても、狭い空間にただ同じ年に生まれた近所の人間を集めて、集団行動をさせると摩擦が起きてしまうことは仕方が無いだろう。 ずっとカシワギタクヤの死を理解出来なかった、または、興味が無かった同級生達が最後の最後に、カシワギタクヤの心理に最も近づき、ついに判決を得る。  

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2021/11/22

なんとなくで読み始めた作品だったけど、3冊全部最後までずっと面白かった◎神原くんや三宅樹里にすごくハラハラさせられたわー。中学生の設定だからもっとワガママな理由があっていいような気もしたけど、それぞれの思いに納得できて読んでいて気持ちよかった。井上判事がどこかかわいらしくて登場人...

なんとなくで読み始めた作品だったけど、3冊全部最後までずっと面白かった◎神原くんや三宅樹里にすごくハラハラさせられたわー。中学生の設定だからもっとワガママな理由があっていいような気もしたけど、それぞれの思いに納得できて読んでいて気持ちよかった。井上判事がどこかかわいらしくて登場人物で一番好き。木槌どこで手に入れたんだろう。

Posted byブクログ

2021/09/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あらすじ ある中学校の生徒が自殺したところから物語が始まる。自殺後も更なる不幸な事件が続き、色々な噂が飛び交い、真実が誰もわからなくなっていく。そこで生徒だけの学校内裁判を行い、真実が明らかになる。 感想 こんな分厚い3部作の小説なのに、どんどん引き込まれてあっという間に読み終わってしまった。 どんな本でも面白くなるまで、辛抱する時間があったけど、最初から最後まで面白かった。 自分の中学時代を思い出しつつ、不良にも優等生にも誰にでも悩みがあるんだなと思った。 作者は天才だと思います。

Posted byブクログ

2021/06/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

中学校でこんな大事件が起きることは、まず無い。 こんな凄いことをやってのける中学生もいない。 でもこの物語に出てくる中学生は、いる。 初めは顔が見えなかった陪審員の中学生たちだったが、丹念に描かれることによって第三部に入るころには、自分の中学時代にいた、よく似たタイプの同級生を思い浮かばされることにまで至った。 男子生徒がおのおの思い至ることは、自分も思ったことがあったり、なかったとしても理解できる。 女子生徒については実感は湧かないが、多分このようなものなんだろう。 中学生って、多かれ少なかれ傷つくものだ。 その傷は、起因するものに向き合うことによってのみふさぐことができる。 そして彼らは成長する。 この物語では、子供だけでなく多くの大人も傷ついた。 大人になって負った傷は、取り返しのつかないものになることも多い。 そんな現実を見せられた一面もある。 エピローグで、10数年後の登場人物がこの中学校に帰ってきたことに、彼の成長に、救われた気持ちになった。

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2021/06/05

大出くんも無罪だから何も悪くない、というわけではなくて日頃の行いの悪さを反省した方がいいし、神崎くんはこんなに事が大きくなるまで何故大事なことを黙っていたのか、と思ってしまった。

Posted byブクログ

2021/05/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

長かったお話もこれで終わった。泣けた。一人の少年が抱えていたものがあまりにも重くて。救いは、すべてが終わった後で彼らの中に芽生えた 信頼と友情を読み取れた事かな。記憶に残るシーンはいくつもあるけど、裁判の中で、自殺したとされる柏木卓也を、実は殺したと疑われてる被告人の弁護士(塾で柏木卓也と友達だった神原和彦)と、被告人の殺人を見たと告発した手紙を書いた生徒との、お互いの罪の重さを軽くし合えたあの一連のやり取りは、とてもよかったです。 できれば、大人になった神原和彦の様子が知りたいな~

Posted byブクログ

2021/05/03

全3巻で2178ページの大作。中学校で起きた生徒の死亡事件、その謎を巡って中学生自身が裁判を開くという青春ミステリー。

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2021/05/01

中学生が主人公の文学書って珍しいと思う。大体児童書とか、子供でも読みやすいものになると思う。面白かった。 超能力者もタイムリープも天才も出てこない、中学生の物語だった。みんなどんな大人になったのかなぁ

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2021/02/01

自分の頭で考えることが必要なんです。 誰かに言われたからとか、誰かがそう言ってるからとか、そんなんじゃなくてね。 でも、一人で考えると、どんどん袋小路に突き進んじゃうことがあるんです。 そういうときは近しい人と一緒に考えることもできるんだけど、やっぱりそれも、ことが大きすぎたりす...

自分の頭で考えることが必要なんです。 誰かに言われたからとか、誰かがそう言ってるからとか、そんなんじゃなくてね。 でも、一人で考えると、どんどん袋小路に突き進んじゃうことがあるんです。 そういうときは近しい人と一緒に考えることもできるんだけど、やっぱりそれも、ことが大きすぎたりすると手に負えなくなってしまう。 だから場が必要だったんだと思うんですよね。 公的な場が。 学校というのはそういうのには向いてる場だと思うんですけど、なかなか個々に向き合うには忙しすぎて。 先生も、生徒もね。 それで必要だったんですね、裁判が。 先生も生徒も、大人も子供も同等に、みんなで事実を確かめながら、それでいて、ひとりひとりがそれぞれに考えていく場が。 ひとりひとりが、全体を見つつ、同時に自分というものに向き合える場が。 そしてそれをみんなに確かめてもらえる場が。 良い話かというと、それで終わらせるのかよって感じなので、どう表現していいか難しいんですけどね。 必要だったんだなあって思います。

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2020/12/12

気になっていながら、3冊各700P以上に自信なくて今まで読めませんでした。勘違いから別の本で900P以上を読破し、それならと挑戦しました。ファンタジー系以外なら、宮部作品に外れはないと思ってますので(笑) 1カ月半で読み終わりましたが、さすが宮部みゆきと感心。登場人物の多さで混乱...

気になっていながら、3冊各700P以上に自信なくて今まで読めませんでした。勘違いから別の本で900P以上を読破し、それならと挑戦しました。ファンタジー系以外なら、宮部作品に外れはないと思ってますので(笑) 1カ月半で読み終わりましたが、さすが宮部みゆきと感心。登場人物の多さで混乱しますが、読みごたえがありました。謎解きと言うより、読者に分かっている事が、どうやって流れで明らかになるか。事件、決意でもどかしかった部分も法廷で見事にまとまります。告発者の改心は、ちょっと都合良すぎじゃないかという疑問もありますが、確かに事件部分重視で、いじめを流してましたね。それこそ問題なのに。長くて疲れましたが(笑)読後感はいいですね。

Posted byブクログ