ソロモンの偽証(第3部) の商品レビュー
とうとう裁判が始まった。藤野検事と神原弁護人の対決。柏木卓也とはどのような生徒だったのか。だんだんと解き明かされる謎。しかし、どうしても心に引っ掛かりが残る。そして最後にそれは明らかになった。
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各巻700pを超える大作.正直長い・・・最後は惰性で読んだ感じ.心理描写は,すごく良い部分と今一な部分が混在.まあこれだけの長さなので仕方ない.でもこの長さを書き,最後まで読ませるという意味では素晴らしい.映画化されるとの事だが,ただストーリーを追うだけだと,薄っぺらくなっちゃう...
各巻700pを超える大作.正直長い・・・最後は惰性で読んだ感じ.心理描写は,すごく良い部分と今一な部分が混在.まあこれだけの長さなので仕方ない.でもこの長さを書き,最後まで読ませるという意味では素晴らしい.映画化されるとの事だが,ただストーリーを追うだけだと,薄っぺらくなっちゃう危険ありだな.
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今年中学生の親となり、夏休み前から読み始めて、ようやく本日読了。作中の裁判の行われた時期と重なり、同じような暑さを体験しながらの読書でした。一人一人の抱える問題が、この事件発生から結審の時期を中心にして、吸い寄せられ凄い勢いで振り回された印象でした。同級生の死という重いものを抱え...
今年中学生の親となり、夏休み前から読み始めて、ようやく本日読了。作中の裁判の行われた時期と重なり、同じような暑さを体験しながらの読書でした。一人一人の抱える問題が、この事件発生から結審の時期を中心にして、吸い寄せられ凄い勢いで振り回された印象でした。同級生の死という重いものを抱え、それでも果敢に向かい合っていった中学生たちに感心。いつのまにか私はすっかり保護者世代となり、うちの娘もいつか、この作品に触れてほしいなと思いました。すでにこちらは、中学校は16日に、小学校は昨日から2学期が始まりました。
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読んで良かったと思う。 長い文章で、いったいいくつの文があったのかと思うくらいだが、とばさず、きちんと読めば読むほど宮部さんの意図が伝わってくる。真実は、遅くとも第二部中盤で読めていた。もしかしたら、違う真実があるの?と思わないでもなかったが、最後まで読んで、最初に気づいた真実が...
読んで良かったと思う。 長い文章で、いったいいくつの文があったのかと思うくらいだが、とばさず、きちんと読めば読むほど宮部さんの意図が伝わってくる。真実は、遅くとも第二部中盤で読めていた。もしかしたら、違う真実があるの?と思わないでもなかったが、最後まで読んで、最初に気づいた真実が結論だったとわかる。 きっと、宮部さんは、真実がわかるまでのありきたりの推理小説を書きたかったのではなくて、一人の子どもも見捨てず、どんなかたちで終わらせるかに思いを込めたと思う。真実を簡単に見つけるより、たくさんの子心が救われたはずだ。 2巻から評決に至るまでが推理小説の謎解きになっていたから、純粋に推理小説のファンも楽しませてくれたと思う。 登場していた子どもたちのように、連日寝不足で読破しました。 スゴい小説家だと思う。 野田くん以外のその後も知りたーい。
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平成30年5月 2部に引き続き。 ようやく、裁判が始まる。 いろんな人の証言やらなにやらが出てきて、サクサクと読み進める。 しかし、中学生が、ここまでできるか~~ 今、40の自分ですが、こんなかっこよく出来ないと思う、、それこそ、どもってどもって、変な汗かいて。 結果的に、や...
平成30年5月 2部に引き続き。 ようやく、裁判が始まる。 いろんな人の証言やらなにやらが出てきて、サクサクと読み進める。 しかし、中学生が、ここまでできるか~~ 今、40の自分ですが、こんなかっこよく出来ないと思う、、それこそ、どもってどもって、変な汗かいて。 結果的に、やっぱりそこかーって感じですね。 結果、この裁判の中で一番成長したのは、健一君かな。 中学生っていう一番難しい時期に、それまでは、頑張るってことをせず、クラスの中で目立たなかった、目立とうとしなかった存在が、たまたま事件の第一発見者となり、さらに、あと少しで、両親を殺害するところだった健一君は、弁護士の助手として、目立ち、頑張ることになる。 中学生の時のこういう経験って人間の成長に重要だよね。こんな経験はできるわけないけど、何かに頑張るってことね。 一皮むける。 また、映画を見てみようと思います。
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最初の方はやっぱり馴染めない学校内裁判で、居心地の悪さを感じながら読みましたが、途中からは気にならない位、この世界に入り込めました。大体こんな感じかな、と予想してた通りでしたが、予想以上の衝撃でした。そして、胸が痛い。ただ、遺書というパズルの最後のピースをその場にいた人達が無難に...
最初の方はやっぱり馴染めない学校内裁判で、居心地の悪さを感じながら読みましたが、途中からは気にならない位、この世界に入り込めました。大体こんな感じかな、と予想してた通りでしたが、予想以上の衝撃でした。そして、胸が痛い。ただ、遺書というパズルの最後のピースをその場にいた人達が無難に処理した、みたいな感じで物足りなかった。終わりも爽やかではあるけれど、この人の主観で終わるの?他の登場人物のその後は、学校内裁判で不必要とされた様に省いたの?等々。。それまでが良かっただけに残念。
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この過程を経てみんな自立するんだなぁと。自立とは鈍感力をつけることだな。産まれてから失っていく能力とは、この敏感力なんだな。
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奇しくも法廷の最終日(8月15日)に読了しました。そんな中学生いないよと思いながらも読む者をどんどん惹きつける作者の筆力にはただただ驚かされます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「あの裁判が終わってから、僕らー友達になりました」 その僕らには、大出俊次や三宅樹理も入っている?本式の裁判なら、三宅樹理は偽証罪に問われたと思うけど。判事、検事側、弁護側のみならず、陪審員達もそれぞれ意味は違うが、頭が良くて、しっかり物を考えることのできる、自分の言葉を持っている子達ばかりだ。公立だからできた裁判か。神原和彦の通う名門私立なら無理だったろう。やはり死者の代弁をするのは難しい。兄に優越感を持てる程親に愛されていた柏木卓也なのに。それだけでも生きる意味はあったろうに。本当に自分しか見えていなかった子なんだな。
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【あらすじ】 8月の最中、中学校の体育館を舞台にした模擬裁判が始まった。柏木卓也の死の真相に迫るため、検事側の涼子達と弁護士側の和彦達は数々の証人に対して訊問を繰り広げる。 裁判3日目。ついに樹里が証人に立ち、告発文の内容は真実であると断言する。さらに、大出の不良仲間であった...
【あらすじ】 8月の最中、中学校の体育館を舞台にした模擬裁判が始まった。柏木卓也の死の真相に迫るため、検事側の涼子達と弁護士側の和彦達は数々の証人に対して訊問を繰り広げる。 裁判3日目。ついに樹里が証人に立ち、告発文の内容は真実であると断言する。さらに、大出の不良仲間であった井口から、事件直後の大出の言動が証言され、彼の嫌疑が深まっていく。 【感想】 (※文庫本を読んだ感想です) 裁判1日目は佐々木刑事の視線、2日目以降は廷史役の山崎の視線を中心に裁判の様子が描かれる。 告発文が書かれた経緯から、読者は被告無罪のの立場で読み進めることになる。意表を突く展開もあり、緊張感を保ちながらページが進む。第一部で描かれた健一のエピソードが回収される件が特に良かった。 様々な姿勢の証人が描かれており、人間があって面白い。淡々と事実だけを語る者、片方の有利になるよう演技する者、単なる自己主張のために発言する者。実際の裁判でもこんなものなのだろう。本作では涼子や和彦の指摘により印象是正されるので安心して拝読できた。
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