風の海 迷宮の岸 の商品レビュー
初めて読んだ時は単に物語の展開に引き込まれていったけれど、時間が経って改めて読むと人物の心の動きの細やかさに気付く。 完全版が全部出たら泰麒の物語を時系列順にして、一通り再読しよう。
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結局『月の影〜』から再読する勇気が出ず「『魔性の子』繋がりでこっちから読んでもいいよね!」と自分に言い訳して『風の海〜』から読んでしまいました(苦笑)。 泰果の状態で「蝕」に流され、10年後に戻ってきた幼い麒麟。泰果が流されるシーンの汕子の嘆きは、大層な描写があるわけでもないの...
結局『月の影〜』から再読する勇気が出ず「『魔性の子』繋がりでこっちから読んでもいいよね!」と自分に言い訳して『風の海〜』から読んでしまいました(苦笑)。 泰果の状態で「蝕」に流され、10年後に戻ってきた幼い麒麟。泰果が流されるシーンの汕子の嘆きは、大層な描写があるわけでもないのに本当に苦しくなる。戻ってきた泰麒の愛くるしさは微笑ましく、まだ陽子の前王時代の景麒もどこか幼さと不器用さがみえる。泰麒の折伏シーンの緊張感、王選びの不安と、選んでしまってからの一層の不安。延チームが出てくると安心するというか、いつも良いとこ持ってくなぁと思う(笑)。 自分が何ものであるのか、麒麟である自分とは何なのか、自分はどうあるべきなのか、間違っているのではないか。不安定で幼い麒麟の揺らぐ心と、それを支える周りの愛が胸に沁みる。 善くも悪くも容赦なく心を浸食してくる十二国記の世界は、締め付けられる程に暖かいものが溢れてくる。 さて、これでようやく『月の影〜』を読む心構えが出来たかな。
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「魔性の子」では終始謎が多く不気味ささえ感じる高里だったが、本作での、泰麒としての彼を知ると、愛しくてたまらなくなる。 素直で無垢で人懐っこい泰麒に触れ、景麒も変わっていく様子がなんとも微笑ましい。 女仙のような気持ちで読んでしまっていたので(笑)、泰麒の葛藤や不安が痛々しかった...
「魔性の子」では終始謎が多く不気味ささえ感じる高里だったが、本作での、泰麒としての彼を知ると、愛しくてたまらなくなる。 素直で無垢で人懐っこい泰麒に触れ、景麒も変わっていく様子がなんとも微笑ましい。 女仙のような気持ちで読んでしまっていたので(笑)、泰麒の葛藤や不安が痛々しかった。 ようやく麒麟としての自信が湧いてきたのに、間もなくまた蓬莱へ来てしまうことを想像すると、「魔性の子」を読んで展開が分かっているだけに辛い。。
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以前、読んだ時はこの巻が一番苦手でした。 私は慶王が大好きなので、 幼い泰麒がちょっと物足りなかったのだと思います。 でも、今回、改めて読み返して、 今さらだけど、よくできているなぁと思いました。 決して泰麒は幼くて弱虫じゃないんですよ。 あの時、理解できなかった自分が情けない...
以前、読んだ時はこの巻が一番苦手でした。 私は慶王が大好きなので、 幼い泰麒がちょっと物足りなかったのだと思います。 でも、今回、改めて読み返して、 今さらだけど、よくできているなぁと思いました。 決して泰麒は幼くて弱虫じゃないんですよ。 あの時、理解できなかった自分が情けない。
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汕子の絵がかわいい感じになっている。 そしてその上をいくかわいさの泰麒。 表紙だけでため息が出ます。 内容は…その後の不幸を知っているだけに切ない。 驍宗様、早く帰ってきて!
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このシリーズが改めて世に出る機会があって本当に良かったです。 私がシリーズを最後に読んだのは中学生の頃。 あの頃も面白いと思えていたけれどやはり大人になるとただの面白さではなく、この物語の、また、ここに生き生きと住まうキャラクターの凄さに気付かされます。 泰麒の人気も昔は今ひと...
このシリーズが改めて世に出る機会があって本当に良かったです。 私がシリーズを最後に読んだのは中学生の頃。 あの頃も面白いと思えていたけれどやはり大人になるとただの面白さではなく、この物語の、また、ここに生き生きと住まうキャラクターの凄さに気付かされます。 泰麒の人気も昔は今ひとつピンとこなかったけれど、なるほど、これはあまりにも愛おしい。 さらにこの巻は泰麒だけでなく景麒の泰麒に対する不器用な接し方も微笑ましいです。 前巻の陽子の道程は可哀想なほど過酷だったのと対照的に、この巻の泰麒の物語は、愛に満ち満ちた中で自己と葛藤し続けるお話でした。 既読作品とはいえ、次巻がとても楽しみです。 2012.10. 05
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正直であるが故に、罪なきことを問われ、謝れなかった少年は,三方を塀・蔵・軒先に囲まれ、雪舞う中庭で途方に暮れる.手・足の感覚が薄れゆく中、蔵と塀の間30cmほどの空間から暖かい風とともに、白い腕から先だけがぬっと現れゆっくり少年を誘う。 エピソード0の「魔性の子」にとってのプロローグ。十二国記としては、麒麟の役目、世界観の中での位置づけをベースに、少年の故国喪失感、苦悩と葛藤を描きながら、個の選択へと至る思い、そこから成長へ向かうところを微に入り細に入り織り上げている作品。 登場人物では驍宋・李斎・延麒・延・景麒・廉麟と「黄昏の岸・暁の天」へと繋がる壮大な序章。 それにしても景麒のツンっぷりが激しすぎる。 個人的には、他の作品が良すぎて、おざなりになっていたところがあるものの再び呼んで「風の海・迷宮の岸」もやっぱり最高です。
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10/03/2012 読了。 泰麒が、高里がかわいい! 『魔性の子』を読んだ直後にこの巻を読んだので、 ものすごく楽しめた・・・というか、 神隠しの間の話をこうやって読めるとは・・・、と嬉しい。 泰麒が蓬莱から還ってきて、 戸惑いつつも、すんなり納得しているあたりや 馴染んでいくことが、 後々の高里のことを知っていると、 なんだか切なくて。 巻が増えることに、十二国記という世界の 断片がどんどん見えてくるので、本当に面白いですね。 次は来年の1月に発売で・・・待ち遠しすぎる!!
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景麒の不器用さもすきだし、最後の麗しき同族愛も素敵 前の挿絵より全体的に大人っぽい印象 もっと子供子供してた気が… どちらかといえば美少年になっている。
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なにか決断するとき、決断したあと、選ぶとき、選んだあと、不安と後戻りできない感じと全部なかったことにしてしまいたい気持ち。 最後の兄弟愛がほほえましい。
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