風の海 迷宮の岸 の商品レビュー
十二国記の麒麟のことがよく分かる1冊。 転変とは、 妖魔をどうやって使令にするのか、 王を選ぶとはどういうことか、 女仙とは、 女怪とは、 蓬莱で育った戴国の麒麟に十二国のありようを周りが優しく教えてくれる。 『「…うちに…帰りたい…」 「そうでしょうとも」 「お母さん...
十二国記の麒麟のことがよく分かる1冊。 転変とは、 妖魔をどうやって使令にするのか、 王を選ぶとはどういうことか、 女仙とは、 女怪とは、 蓬莱で育った戴国の麒麟に十二国のありようを周りが優しく教えてくれる。 『「…うちに…帰りたい…」 「そうでしょうとも」 「お母さんに…会いたい」 それを聞いて、この小さな麒麟は本当に寂しいのだと、 そう思った。』 泰麒が反則的にかわいい。
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泰麒のお話。 素直で幼い泰麒が可愛い! 魔性の子の高里から馴染んでいるので、幼年期はこんなにくるくる表情が変わるのが意外だった。 そして汕子がとっても美人さん♪ 最後まで楽しんで読めました。 続きが楽しみです(^ ^)
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前作が能動的に動くのであれば、こちらは受動的な主人公の話。これを読んだ後に「魔性の子」を読むのもいいだろうなあ。 とことん受身でいる泰麒が、「自分の意思」を持つこと。それがどんなに大きいことか。 彼の選択にはこちらもドキマギします。 前作も出てきた景麒が予想以上にかわいいです。 この後の話がわかっているだけに、どうなっちゃうんだろう、と戴の国の行く末が気になるところですね。 相変わらず世界観に圧倒されてばかりで感想がうまく書けない。。
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人の子として育った麒麟が蓬山に戻ってきた。人の子としては十年の積み重ねがあるが麒麟としては白紙赤ん坊と同じ。本来の育ち方をしなかった分精神的にも肉体的にもひ弱に見える泰麒が元の世界に少しずつ馴染んでいく様が愛おしい。蓬莱での十年をその身に持ったまま彼はどんな麒麟になっていくのだろ...
人の子として育った麒麟が蓬山に戻ってきた。人の子としては十年の積み重ねがあるが麒麟としては白紙赤ん坊と同じ。本来の育ち方をしなかった分精神的にも肉体的にもひ弱に見える泰麒が元の世界に少しずつ馴染んでいく様が愛おしい。蓬莱での十年をその身に持ったまま彼はどんな麒麟になっていくのだろうか なんだかず~~っとこの世界にのめり込んで読み進めてしまいました。それぞれの場面でそれぞれの人(女仙や武人や麒麟そして王 他)にこんなに思い入れをもてるなんて久しぶりでした。
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「あー、やっと繋がった...」これが最初の印象。 どうやら、私は十二国記を読む順番を間違えていたらしい...(Episode 0となっていたので、何よりも最初に「魔性の子」を読んでしまったのですが、それがやっと 繋がった) で、もとい感想。 この十二国記に記されている様な世界の...
「あー、やっと繋がった...」これが最初の印象。 どうやら、私は十二国記を読む順番を間違えていたらしい...(Episode 0となっていたので、何よりも最初に「魔性の子」を読んでしまったのですが、それがやっと 繋がった) で、もとい感想。 この十二国記に記されている様な世界の存在を、地球外や次元の違いを含めて信じるかどうかは個人の自由として... 今の時代「生きづらい」と感じている子供・大人が多くいるのは真実。その中で(理由は何であれ)結果として「死」という形で、今自分の足が就いている世界との離別を選択している人が増えてきているのも、これも真実。 私は、そこまで深刻に「生きづらい」と感じた事は無い(か、あったけど忘れたのかは不明)から分からないのかもしれないけれど、 そんな人たちにこそ この様な「現世ではない何処か」を信じる力を持ってもらえたら良いのかもしれない...と思えた一冊。(そして描写が細かくて、本当に何処かにあると思えてしまう) もちろん、信じたところで目の前の問題は変わらないのかもしれないけれど、心だけでも違う世界に瞬間移動させることが出来る事で、何かが変わる。そんな力強いエネルギーを感じられる一冊。
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使命に覚醒する主人公の麒麟の成長を描いているのだけれど、どちらかというとそれよりも世界観を楽しむ、といった意味合いの方が楽しめた気がします。
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『魔性の子』の前日譚に当たる物語。『魔性の子』とは一転、穏やかで心和む場面の多い1冊。 一国の王を選ぶ、重大な使命を持って生まれてきた麒麟の子・泰麒。しかし蝕で異なる世界に流されて育った泰麒には、麒麟ならば自然と身につけられるはずのことができない。 悩んで悩んで悩みぬく幼い麒麟の...
『魔性の子』の前日譚に当たる物語。『魔性の子』とは一転、穏やかで心和む場面の多い1冊。 一国の王を選ぶ、重大な使命を持って生まれてきた麒麟の子・泰麒。しかし蝕で異なる世界に流されて育った泰麒には、麒麟ならば自然と身につけられるはずのことができない。 悩んで悩んで悩みぬく幼い麒麟の冒険。その芯の強さに心打たれる。
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ごめんなさい、愛情をもらうばかりで。 新装・完全版シリーズ3作目。10年前に蝕で蓬莱(日本)に流れ着き、再び戻ってきた戴国の麒麟・泰麒の話。愛らしい幼い麒麟の悩みや不安に誰もが胸が締め付けられるのではないでしょうか。突然変わった世界で、自分は人間ではなく「キリン」だと言われて、...
ごめんなさい、愛情をもらうばかりで。 新装・完全版シリーズ3作目。10年前に蝕で蓬莱(日本)に流れ着き、再び戻ってきた戴国の麒麟・泰麒の話。愛らしい幼い麒麟の悩みや不安に誰もが胸が締め付けられるのではないでしょうか。突然変わった世界で、自分は人間ではなく「キリン」だと言われて、なるほど!と納得できるはずもない。そして、天与の力を教えてくれる先輩麒麟は本当に言葉が足りないあの麒麟。前作に引き続きやきもきするが、このシーンでこの人選だからこそ、十二国記シリーズのキャラクターの描き方の上手さが際立つ。前作「月の影 影の海」で王の話を読んでから、この麒麟の話を読むと一気に十二国記の世界に引きずり込まれること必至。
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いつもつい陽子編から読み返してしまうけど、読み始めると泰麒編もめちゃめちゃ面白いことを思い出すw 不器用景麒と悪役延王延麒が何回読んでもにまにまポイントだし、饕餮折伏、王気と知らず覚える予感と追わずにいられないあの切羽つまった感にドキドキする。そして何度も思わずにいられない…「この」苛烈な驍宗さまが大人しく?囚われの身?一体何があったのか??? 泰麒をもヒヤリとさせる程の自信と覇気が何か裏目に出たのかなあ…それとも十二国の謎に関わる外的要因だけなのか…というわけで、3度目のレーベルにして今度こそは!何とか黄昏の続きだけは出してくださいーーーー!!!
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十二国記内で王を選ぶ役割を持つ麒麟。しかし事故のため10年間消息の知れなかった幼い麒麟に王を選ぶという大役ができるのか?麒麟の苦悩と成長を描いた作品。 『魔性の子』の空白期間とも重なるエピソード。シリーズ前作『月の影 影の海』ほど壮絶なストーリーではないものの、幼い麒麟である泰...
十二国記内で王を選ぶ役割を持つ麒麟。しかし事故のため10年間消息の知れなかった幼い麒麟に王を選ぶという大役ができるのか?麒麟の苦悩と成長を描いた作品。 『魔性の子』の空白期間とも重なるエピソード。シリーズ前作『月の影 影の海』ほど壮絶なストーリーではないものの、幼い麒麟である泰麒が周りの期待に応えたいながらも、どうにもならない様子は読んでいるこちらも応援したくなる愛らしさ。 登場人物たちも魅力的。前作にも登場した景麒が今回も登場していて、前作では彼の内面については深く伺うことができなかったので今作で満足!泰麒の世話をする女仙たちや友達となる武将たちもいい人たちで、だからこそ余計に泰麒の「周りの期待に応えなければ」と苦悩している様子がこちらに伝わってくるのかな、と思います。 だからこそ彼の成長はうれしく、また終盤に味わう彼の辛さも読んでる側にじかに伝わってきました。 詳しくは覚えてないのですが、この後またいろいろあって『魔性の子』につながっていったんだよなあ…そのあたりの流れを書いた話の完全版が出るのが今から待ち遠しいです。
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