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箱の中 の商品レビュー

4.3

159件のお客様レビュー

  1. 5つ

    71

  2. 4つ

    60

  3. 3つ

    17

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    2

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2024/02/05

新聞の書評欄にあった本 痴漢の冤罪で捕まった堂野 無罪を主張したために反省なしとして刑務所に収監されてしまう。 そこで出会った喜多川は堂野に「ありがとう」と言われたことから懐き始める。 喜多川の生い立ち故なのか堂野に対して一途すぎる愛情 に胸が痛くなった。 箱の中 脆弱な詐欺...

新聞の書評欄にあった本 痴漢の冤罪で捕まった堂野 無罪を主張したために反省なしとして刑務所に収監されてしまう。 そこで出会った喜多川は堂野に「ありがとう」と言われたことから懐き始める。 喜多川の生い立ち故なのか堂野に対して一途すぎる愛情 に胸が痛くなった。 箱の中 脆弱な詐欺師 檻の外 の三部構成になっています 同室だった芝さんがいい人だった(収監されていたので、悪いことをした人ではあるのだけれど) 三浦しをんさんが解説で書いていたノベルズ版檻の外のなつやすみも読みたい! もう本がないようなので電子書籍?

Posted byブクログ

2024/02/16

凪良ゆうさんが「流浪の月」で本屋大賞を受賞されたことを機に、木原音瀬さんの存在を知った。 ボーイズラブと聞いて、ライトノベルのような気安い作品を想像していた私は、このジャンルと作家の腕前を侮っていたのだと思う。偏見を恥じた。 次第に喜多川に惹かれていくものの、痴漢の濡れ衣を着せ...

凪良ゆうさんが「流浪の月」で本屋大賞を受賞されたことを機に、木原音瀬さんの存在を知った。 ボーイズラブと聞いて、ライトノベルのような気安い作品を想像していた私は、このジャンルと作家の腕前を侮っていたのだと思う。偏見を恥じた。 次第に喜多川に惹かれていくものの、痴漢の濡れ衣を着せられたことのある堂野には、同性との関係を受け入れてしまったら、世間からまた「同じような目」に晒されるのではないか、という恐怖がある。 できるだけ人目に付かぬところで他者から攻撃されないようひっそりと生きていきたい、という彼の願いは切実で、愛さえも押し潰してしまう。 喜多川が懸命に堂野を捜し求める姿を思い浮かべておきながら、私は思う。 一心不乱に求め続ける側よりも、いつだってそれに応える側の方がもがき苦しむ羽目になる。 だから、愛は理不尽なのだ。

Posted byブクログ

2023/10/01

3部構成なんだけど終始暗いなーなんかBLを覚悟して読んでたけどまさかこんなに話が重たくなると思ってなくてそこまで覚悟した上で読むべきだったな、なんて可哀想な話なんだってずっと思ってた笑 あと元を正せば主人公がノンケなのもなんかな〜てなりました。

Posted byブクログ

2023/09/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

BL(ボーイズラブ?)というジャンルの小説があるらしい。BLに興味があったわけではないけど、刑務所の中の話ということで読んでみました。 痴漢の冤罪で実刑判決を受けて刑務所に入った主人公が、房の中で知り合った男性と特別な仲になってしまう話です。 痴漢の冤罪って結構多いらしい。取り調べの過程で、罪を認めて罰金を払えば釈放されるので、あきらめてそうする人も多いとか?「自分は何も悪いことはしていない、やってないものはやってない!」と頑張り続けて、仕事も恋人も失い、信じてくれた家族は住んでいる家を追われ、妹は婚約を破棄され…何もかも失って刑務所の中でただ、自分の心だけを信じ、刑期を終えて外に出るのを待つだけの日々。徹底的に管理され、自由のない毎日。気が狂いそうになる主人公。最初しばらくは、その辛い日々に共感してしまい、怒りさえ覚える。こんなこと本当にあるのかな…。まさか痴漢の冤罪で本当に何もやっていない人が、最高裁まで争っても無罪を証明できず、実刑になるなんてこと、ないと信じたい。 そんな日々の中、心を開いた相手に騙されたり、懲罰房に入れられたり、最悪な状況がさらに続く…。 一人、黙って助けてくれる同年代の男。ぽつりぽつりと語られる彼の生い立ちは、どうも、完全に育児放棄され、閉じ込められた部屋の中に食べ物を投げ込まれて育ったようだ。当たり前の暮らしというものを知らず、刑務所にいれば安心して三食当たり前に食べられるのだからいい、自由が欲しいという考えもない、という男。 主人公は同情でも愛情でも親切心でもなく、「いや、そうじゃなくて!」てな感じで優しく彼に本当の世界を教えようとする。本を読むことを進め、絵を褒め、人に何かしてもらったらありがとうって言うんだよ、とか、見返りがあるから人に親切にするだけじゃないんだよ、とか、当たり前の人の心をもって接する。 すると男が、異常に主人公になついてきて、それが究極の愛に発展してしまうのだ。 同性愛を題材にした作品に人気があるのは、同性愛そのものというよりは、同性であっても惹かれ合うところに「究極性」を感じるからではないだろうか。性とか、立場とか、何もかもを超えて本当に人間として愛するということ。 ちょっと性描写はきわどすぎるところもあったけど、心揺さぶられました。

Posted byブクログ

2023/09/06

めちゃくちゃ良かった。 男性同士の生々しい描写もあるけど、人を想う純粋でピュアな気持ちと、狡くて醜い気持ちとが丁寧に描かれていて、正直、こんなに心を揺さぶられるとは思っていなかった。今年読んだ本の中で一番かも。

Posted byブクログ

2023/07/04

告知1 : レビューほぼ放棄します。 告知2: 本作後日談「なつやすみ」二人のその後を    どうにか手に入れて、読後感に決着をつけ    ます。 放棄理由は、腐女子三浦しをん大先輩が、立候補か自己推薦か持ち込みかって、思われるBL愛溢れる素晴らしい文庫解説をされており、全面同...

告知1 : レビューほぼ放棄します。 告知2: 本作後日談「なつやすみ」二人のその後を    どうにか手に入れて、読後感に決着をつけ    ます。 放棄理由は、腐女子三浦しをん大先輩が、立候補か自己推薦か持ち込みかって、思われるBL愛溢れる素晴らしい文庫解説をされており、全面同意、全面降伏しましたので。しをんさんの「読んだか?」「むろん!」多くを語らずともなのです。 とはいえ、文庫に関しては、「檻の外」で完結パターンで、全く一文芸作品として成立しています。 愛情を知らなかった男に与えられた、わずかな愛が、その男の中で人間を形成していく根幹となっていく。そして、育った愛に、理不尽な人生を救われる。人間ドラマとなっています。 みんみん作品アドバイスありがとうございました。ストーリーレビュー語れなくて申し訳ない。 ゆーき本さん、ステップアップして沼落ちしてきてね。 そして、先程ひまわり師匠の本棚見てきたのですが、実は私も、この作品は、本とコさんのレビューからなんですよー。まさかのブクともかぶり。 注意:土瓶さんひまわり師匠には、この作品はトラウマになりそうですので、お勧めしません。

Posted byブクログ

2023/06/22

 初BL(ボーイズラブ)小説、木原音瀬さんも初読みでした。BLとは、(主に女性作者が)男性同士の同性愛を主軸に据えた、主に女性の読者に向けた物語、だそうです。  正直なところ、BLと聞いただけで拒絶する自分がいましたが、本書を手にしたきっかけは、本作が「BL界の芥川賞」「三浦し...

 初BL(ボーイズラブ)小説、木原音瀬さんも初読みでした。BLとは、(主に女性作者が)男性同士の同性愛を主軸に据えた、主に女性の読者に向けた物語、だそうです。  正直なところ、BLと聞いただけで拒絶する自分がいましたが、本書を手にしたきっかけは、本作が「BL界の芥川賞」「三浦しをん氏絶賛(解説も書かれてます)」などと高い評価を得ていることが一つ。  また、一般文芸で優れた作品を書く凪良ゆうさんも、もとはBLからスタートしたこと。加えて、折しもLGBT理解増進法が、擦ったもんだの末、明日6/23に公布・施行という機運も挙げられます。  男性同士の関係の生々しい描写に、「やっぱりムリ」と言いたくなる部分もありましたが、華やかさや熱愛とは無縁の、痛く切ない現実的描写にぐいぐい惹きつけられます。  BLというジャンルを超えた、高い文学性を認めざるを得ません。これほど深い世界を描くことができるのだと、感嘆するしかありません。  「ダ・ヴィンチ」誌上での紹介が2006年、文庫発売が2012年。もっと早く読むべき一冊でした。男性・女性を問わず、BLはちょっと‥という方にほど読んでいただきたい傑作だと思いました。LGBT法ではありませんが、他人事感覚や差別意識は改めたいものです。  読まず嫌いはもったいない! 未読の方、是非!

Posted byブクログ

2023/06/22

病院ってなんでこんなに待ち時間が長いんだろうなぁ。次男の頭痛が頻繁にあるから 仕事を午前休もらって 今 待合室。てか、仕事休んじゃえばよかったな。午後から出社とかめんどくさいな。行きたくないな。 次男とブルーロックの話と伊坂幸太郎の話をしたけど、終了してしまい 今はお互い携帯いじ...

病院ってなんでこんなに待ち時間が長いんだろうなぁ。次男の頭痛が頻繁にあるから 仕事を午前休もらって 今 待合室。てか、仕事休んじゃえばよかったな。午後から出社とかめんどくさいな。行きたくないな。 次男とブルーロックの話と伊坂幸太郎の話をしたけど、終了してしまい 今はお互い携帯いじる。 「箱の中」 あわなかったな…。 あわせて収録されている続編「檻の外」は読まずに そっと本棚に戻す。 あとがきは三浦しをんさん。 BLについて熱く語ってた。 次は三浦しをんさんの作品読むのだ。

Posted byブクログ

2023/05/29

BLだとは知らずに買ってしまってなんだよーって思いながら読みはじめたけどあっというまに引き込まれた。喜多川の子供のような純粋さとその喜多川の想いになんと答えれば良いのか悩む堂野。 自分だったらどうしたらいいんだろうってすごい考えさせられた。 ただ物語としてはもっとハッピーエンドで...

BLだとは知らずに買ってしまってなんだよーって思いながら読みはじめたけどあっというまに引き込まれた。喜多川の子供のような純粋さとその喜多川の想いになんと答えれば良いのか悩む堂野。 自分だったらどうしたらいいんだろうってすごい考えさせられた。 ただ物語としてはもっとハッピーエンドで終わって欲しかった。麻里子には浮気なんかしないで幸せな家庭を守って欲しかったし穂花には死んでほしくなかった。 あと話は面白いんだけど過激な性描写はいらないんじゃないかと思った。BL好きな人には申し訳ないけど正直気持ち悪かった。 それと喜多川のセックスのしかたは愛じゃないよね。相手のことを考えずに自分の欲望を満たしてるだけだよ。

Posted byブクログ

2022/05/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

痴漢の冤罪で服役した主人公が、殺人の罪で服役中の喜多川と出会い、そこから心の交流が生まれ…二転三転しつつも一緒に生きていくことを選ぶ話。 主人公・堂野に関して言えば痴漢の冤罪というこの物語のスタートから、嫁の不倫の影響による愛娘の死と、なんと人生ハードモードなことかと読みながら同情心がみなぎってきます。 喜多川の人生も、それはそれは幼少期より波瀾万丈ですが、愛されたことを知らないがゆえの純粋さと、どストレートな愛情表現に不思議と癒される感じがありました。 堂野の気持ちが揺れたのは、自分が大事にしてる存在(娘)を同様に(自分以上に??)大切に考えてくれてるのが喜多川だったがという所にあるのかな、と思ったり。 結局嫁は自分が可愛い感じでしたし。 ふたりには幸せになってもらいたい^ ^

Posted byブクログ