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箱の中 の商品レビュー

4.3

172件のお客様レビュー

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2012/09/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

箱の中・脆弱な詐欺師・檻の外の3編が収録されています。 BLレーベルからノベルズが2巻出ています。 講談社文庫から出版されたことを評価したいと思います。 ノベルズを読んだので再読の感が強いです。 痴漢と間違われ逮捕されてしまった堂野崇文は、無罪を訴え続けて最高裁まで争い、そのことが仇となり、実刑判決を受け刑務所に入れられてしまいます。 冤罪で箱の中に閉じこめられた堂野が精神的に追いつめられていくリアルさが胸に痛く息苦しい。 刑務所の中で出会った喜多川圭。誰からも愛情を受けられなかった喜多川は、精神的にとても未熟です。 喜多川が生まれてはじめて知る感情にとまどいながらもそれをひたすら求める姿が印象に残ります。 特殊な環境のなかで、近づく距離、流される堂野。 喜多川が堂野に抱く感情は狂気をはらんでいてとても怖い。 冤罪で服役した堂野崇文は、出所したあと結婚して家庭を持ちました。 時を別にして出所した喜多川圭は、会いたい一心で堂野を探しふたりは6年振りに再会します。 しかし、事件が起きて堂野の家庭は、木っ端微塵に砕けます。 娘、穂花の死、妻、麻理子の裏切り、慟哭の中で堂野は愛について考えます。 そして、喜多川と暮らすことを決心します。 二人で暮らすようになって「犬を拾ってきていいか」とたずねる喜多川。 『夢が、かなう。家があって、あんたがいて、犬が飼える』せつない、ハッピーエンドでした。 文庫に未収録の関連作品「なつやすみ」をあわせて読んでいただきたいです。

Posted byブクログ

2012/09/14

涙なくては読めません。喜多川が愛を知って、それを得るところまでが書かれています。(ノベルズはもう少し先まで) 愛ってなんだろう?と考えさせられます。喜多川のような幼少期を送った人は滅多にいないだろうけど堂野のような人はきっとたくさんいる。 喜多川を通して堂野の考えや喜多川自身が...

涙なくては読めません。喜多川が愛を知って、それを得るところまでが書かれています。(ノベルズはもう少し先まで) 愛ってなんだろう?と考えさせられます。喜多川のような幼少期を送った人は滅多にいないだろうけど堂野のような人はきっとたくさんいる。 喜多川を通して堂野の考えや喜多川自身が、出会いによって変わってくる…そんな場を読むことで一種の「立ち会う」ことができて幸せを感じました。 この本は愛って?はたまた幸せって?と考えさせられると思います。そして1つの答えを得られると思います。blだからとしり込みせずにとりあえず捲ってみてください。 レビューになっているのかいないのかわかりませんが(すみません)とにかくオススメの一冊です。

Posted byブクログ