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ついてくるもの の商品レビュー

3.8

32件のお客様レビュー

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2022/07/24

人から聞いたという体裁で語られる怪異譚を集めた短編集。 さすが三津田信三、現れる怪異のそれ自体は昔からあるベタなものだが恐怖を感じさせる味付けがうますぎる。「ついてくるもの」、「ルームシェアの怪」、「祝儀絵」等いい作品が目白押し。合理的な説明と不合理な現象が同居する独特の世界観が...

人から聞いたという体裁で語られる怪異譚を集めた短編集。 さすが三津田信三、現れる怪異のそれ自体は昔からあるベタなものだが恐怖を感じさせる味付けがうますぎる。「ついてくるもの」、「ルームシェアの怪」、「祝儀絵」等いい作品が目白押し。合理的な説明と不合理な現象が同居する独特の世界観がクセになる。 ラストの「椅人の如き座るもの」は当作者の人気シリーズ・刀城言耶の短編だが本作のコンセプトとはまるっきり違っていて何故これを所収したのか疑問。

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2021/09/17

本作は、必然的にノベルス版をチョイス。文庫版ではお気に入り刀城シリーズの短編が、他作品に入れ替えられているんだもの。なぜ?って感じ。確かに、通読してみた感想としては、同作だけが浮いている感じは否めず、収録作変更もむべなるかな、とは思ったんだけど。他の諸作品は、作者自身を聞き手とす...

本作は、必然的にノベルス版をチョイス。文庫版ではお気に入り刀城シリーズの短編が、他作品に入れ替えられているんだもの。なぜ?って感じ。確かに、通読してみた感想としては、同作だけが浮いている感じは否めず、収録作変更もむべなるかな、とは思ったんだけど。他の諸作品は、作者自身を聞き手とする、リアル怪談的小説集。そっちも嫌いじゃないから、本作も普通に楽しめたけど。

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2021/09/09

7作品を収録したホラー短編集。表題作『ついてくるもの』が示す通り、基本何かついて(付いて、憑いてどちらでも)くる感じのお話が多いかも。夜中に1人で読んだらちょっと振り返るのが怖かった…。最後には刀城言耶シリーズ短編も収録。

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2021/05/30

怪異譚好きの主人公が集めた伝聞形式で語られるホラー短編集。 伝承にまつわる怪異が絡んだりするホラー短編7篇。 最後の1作だけシリーズもののあっさりしたミステリー。 ホラーはどれも面白かったです。最後まで正体やら事件の全体像がはっきりせず、またそれが不気味さを醸し出す。 得体の知...

怪異譚好きの主人公が集めた伝聞形式で語られるホラー短編集。 伝承にまつわる怪異が絡んだりするホラー短編7篇。 最後の1作だけシリーズもののあっさりしたミステリー。 ホラーはどれも面白かったです。最後まで正体やら事件の全体像がはっきりせず、またそれが不気味さを醸し出す。 得体の知れない恐怖の描写が上手い。

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2020/01/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

なんと!刀城言耶シリーズが掲載されてたとは! でも、この中の作品では1番微妙だった笑 ゾクゾクとか一切ない、普通の謎解きみたいな。 自分的怖い度ベスト3は、ルームシェアの怪・八幡藪知らず・ついてくるものかな。 1番面白かったのは、表題のついてくるもの。 三津田さんの本はやっぱりいいね!

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2019/11/10

ホラー短編集。 どれも怖いけれど、『ついてくるもの』が特に怖かった…!よくある『捨てても戻ってくる人形モノ』なんだけれど、じわじわ追い詰められていく感じがもう… 怖い話を6つ読んで、最後の刀城言耶の短編でほっこり。

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2017/03/12

現代を舞台にしたホラー系がこの人のでは一番好きかも。今まで読んだのでは怪談のテープ起こしがベスト。この短編集もそれに通づる話がいくつかあって面白かった。

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2016/11/11

三津田作品の子供の扱い方はひどさも手加減も私にとってはちょうどいいので安心して読めます。 その中で「ついてくるもの」「八幡藪知らず」はどちらも作者の得意なシチュエーションと小道具を使っており、新鮮味はなくとも何かあるだろうという期待を抱いて読みました。 前者のほうが救いの無さ度が...

三津田作品の子供の扱い方はひどさも手加減も私にとってはちょうどいいので安心して読めます。 その中で「ついてくるもの」「八幡藪知らず」はどちらも作者の得意なシチュエーションと小道具を使っており、新鮮味はなくとも何かあるだろうという期待を抱いて読みました。 前者のほうが救いの無さ度が高く、表題になるのも分かる面白さでした。 ただ、編集者三津田信三でまとめるのかと思っていたらラストに刀城言耶が登場してきて面喰い、言耶に解決させるまでのダラダラした流れにもウンザリ。 この一編は別にしてもらいたかったです。

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2015/07/29

怪異譚短編集。どれも怖くて面白かったです。得体の知れない怖さがとても良いなと思いました。どこか民俗学の雰囲気があるのも好きです。 個人的には「八幡藪知らず」が一番怖くて好きでした。名前のわからない何かに対する怖さは抜群だと思います。夏の夜のお供におすすめしたい本です。

Posted byブクログ

2014/10/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読んでる最中も、読み終わった後も、レビューを書いてる今も、思いは一つです。怖 す ぎ る か ら 今 日 は 絶 対 電 気 消 さ な い ‼︎‼︎ タイトル通り、終始「何か」が「ついてくる」恐怖体験が収録された短編集です(最後の刀城探偵ものは除く)。 「ついてくるもの」からどうにか逃れようと足掻く者、反対にこちらから近付いて正体を見極めようとする者……魔のものに魅入られた人々がそれに対して取るアクションは様々ですが、落着後も恐ろしい記憶となって生涯ついてくるんだと思うと恐ろしいなあ…。 嬉しかったのは、冒頭の作品を読んで「なるほど今回はホラーONLYですね((((´・ω・`))))ぶるぶる」とミステリ的ハードルを下げておいて、以降の何作かにはミステリ的仕掛けが施されていたこと。意外なラストって、ミステリの専売特許じゃないんだなあ。 そして、読んでる最中、本気でビビっていた私を現実世界に引き戻してくれたラストの刀城言耶シリーズ。奇妙な舞台設定に相応しい奇天烈なトリックに、やけにホッとしたのでありました。 ◎夢の家…毎晩毎晩、男は奇妙な夢にうなされていた。別れた女性に、「うちにお寄りになって」と頻りに誘われ、断ろうとしても、夢を見る毎に少しずつ家の奥へと誘われてしまう。彼が女に導かれる夢の行き着く先とは…。 ◎ついてくるもの…廃屋になった家の裏庭から、お雛様を拾ってきた少女を襲う怪異。様々な手を尽くして処分しようとしても、必ず彼女の元に戻ってくる雛人形の秘密とは? ◎ルームシェアの怪…肝試しの後、ルームシェアのメンバーの一人が突然不審な行動を取るようになった。人ならぬものの存在を感じて怯える女性が、最後に突きつけられた驚愕の事実! ◎祝儀絵…伯母から貰った一枚の夫婦の絵が、奇妙な事件の始まりだった。知人に自分の「婚約者」を名乗る女がいると聞き、見に覚えのない男は正体を突き止めようとするが…。 ◎八幡の藪知らず…決して「むめ森」に入ってはならないーー大人達の警告を無視して禁じられた森へと入ってしまった少年達が遭遇した怪異。 ◎椅人の如き座るもの…人体に見立てた家具を作る男の工房から、男と敵対する人物が忽然と姿を消した。周囲の目撃情報と、男の弟子の証言から、その人物は工房から出て行ったはずもなく、かといって男が彼に危害を加える時間もなかったという。非情な編集者と薄情な先輩に責め立てられ、探偵作家・刀城言耶が、渋々と彼の推理を披露する!

Posted byブクログ