夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです の商品レビュー
2015年64冊目。 単行本ですでに持っていて繰り返し読んでいたが、追加インタビューのある文庫版を見つけて購入。 何度読んでも創作意欲がくすぐられ、妙に体を鍛えたくなる。 作品の解説ではなく、村上春樹氏自身も「一読者の推測でしかない」という立場がとても楽しいし、 全てが計算され...
2015年64冊目。 単行本ですでに持っていて繰り返し読んでいたが、追加インタビューのある文庫版を見つけて購入。 何度読んでも創作意欲がくすぐられ、妙に体を鍛えたくなる。 作品の解説ではなく、村上春樹氏自身も「一読者の推測でしかない」という立場がとても楽しいし、 全てが計算されて把握されたものでないからこそあのようなストーリーが生まれるのだと納得。 また『風の歌を聴け』から読み返すことにした。
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村上春樹の執筆の周期のようなものについて述べられており、その中で翻訳と短編がそれぞれに役割を持っているとされていた。翻訳がそこに位置付けられていることは興味深い。自著を執筆するためにそこから吸収できるものがあったり、日々のトレーニングになったりするのだろう。
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村上春樹初のインタビュー本。 580ページもある。正直長過ぎかな。インタビュアーによって重複する質問もかなりあって、純粋な読み物としては微妙な本。ただ、大塚英志や宇野常寛が村上春樹に関して言ってることと左程矛盾する様な内容を春樹が答えている訳ではないので、春樹に関心のある人は改め...
村上春樹初のインタビュー本。 580ページもある。正直長過ぎかな。インタビュアーによって重複する質問もかなりあって、純粋な読み物としては微妙な本。ただ、大塚英志や宇野常寛が村上春樹に関して言ってることと左程矛盾する様な内容を春樹が答えている訳ではないので、春樹に関心のある人は改めて春樹の口から物語の構造やコミットメントについて彼の考えを聞ける内容になっている。 http://critique.hatenablog.com/entry/2015/05/03/002138
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村上春樹の夢を見るために毎朝僕は目覚めるのですを読みました。 あまりインタビューを受けない村上春樹の1997年から2011年のインタビュー集でした。 大人(小説家)が若い人たちに、カルトが提供する悪しき物語に対抗する良い物語を提供出来なかったことについて。 個人的に興味があるの...
村上春樹の夢を見るために毎朝僕は目覚めるのですを読みました。 あまりインタビューを受けない村上春樹の1997年から2011年のインタビュー集でした。 大人(小説家)が若い人たちに、カルトが提供する悪しき物語に対抗する良い物語を提供出来なかったことについて。 個人的に興味があるのは人間が自分の内側に抱えて生きているある種の暗闇のようなもの。 人間を家にたとえると、地下室のその下に隠れた部屋がある。小説を書くことはその暗く不思議な空間に降りていくようなもの。 作家が物語を立ち上げるときは抱えている毒を処理しなければならない、強い肉体がないと毒に打ち勝てない。 久しぶりに海辺のカフカやアフターダークを読み直してみたいと思いました。
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インタビュー記事の端々を読んだことはあって、村上氏の語ることにとても興味があったので、こうやってまとめて読めて嬉しい。文体の独特さだったり海外文学を多く翻訳したり、日本にあまり興味がないのかと思っていたが、こんなにも真剣に日本のことを考えているとは。そしてそれが様々な教養や海外で...
インタビュー記事の端々を読んだことはあって、村上氏の語ることにとても興味があったので、こうやってまとめて読めて嬉しい。文体の独特さだったり海外文学を多く翻訳したり、日本にあまり興味がないのかと思っていたが、こんなにも真剣に日本のことを考えているとは。そしてそれが様々な教養や海外での生活に裏打ちされていることは明らか。未読の作品も読まなくては。
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制作活動に対してとにかくストイックなところ、 世の中に対して絶妙な距離を保っているところ、 ぶれることのない軸を持って生きているところ。 全てが好きです。私も自分だけの時間が流れる 世界で生きたいです。
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どこかで読んだような話が多かったのですが、あらためて村上春樹がどんなふうにして、どういう思いで短編を書いたり、翻訳をしたり、長編を書いたりしているのかがよく分かった。そして、また次の作品が待ち遠しくなった。私自身は、学生のころ「羊をめぐる冒険」を最初に読んだのだったと思う。「世界...
どこかで読んだような話が多かったのですが、あらためて村上春樹がどんなふうにして、どういう思いで短編を書いたり、翻訳をしたり、長編を書いたりしているのかがよく分かった。そして、また次の作品が待ち遠しくなった。私自身は、学生のころ「羊をめぐる冒険」を最初に読んだのだったと思う。「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」は1回目読んだときにはよく意味が分からなかったけれど、ファンの評価が高いのを知って読み直してみた。そして、はじめてそのおもしろさを知った。「ノルウェイの森」は3回読んで3回とも泣いた。「ねじまき鳥クロニクル」のころは単行本を買って読んでいた。そのころは雑誌でも村上春樹特集があればすべて買っていた。その後は、評論などは読まず、文庫になった作品だけを読むようにしている。今回の本は、単行本で出ていたのをすっかり忘れていた。広告で文庫の発行を知り、ちょっと心躍った。あとがきの最後に本書の企画をされた編集者の方の話しが出ている。胸が熱くなった。
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人は自分のことを話すのが大好き。でも、人の話を聴くのは嫌い。唯一、有名人だけは自分のことを話すを許されている。実際は、おんなじことを何回も尋ねられたり、自分の意図することがなかなか伝わらなかったり、大変なんだな。
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最初ページ数の多さがつらかったけど、読んでいくにつれて引き込まれていった。ぶれないところとか、小説を書くにつれて進化するところとか、意識しているところなどが興味深かった。
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病院の待合室で毎回読んでいたので時間がかかったこと。 所謂「村上春樹本」がこの本のお陰で紙くずになった。 解らなければ自分が成長してから読めばいいし、 何度も読み込んでみれば良いわけで、 解説本を抹殺してくれたという意味でもこの本は良かった。
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