赤猫異聞 の商品レビュー
「小説新潮」に連載したものの単行本化。 明治元年暮れの「赤猫」即ち大火時の囚人一時解放について、司法卿の命で聴き関係者から非公式に聴き取った内容という設定。 最初の証言者は当時首斬り役人で、そ の後も監獄に勤務する男。首を斬る寸前に火事がおきて解き放ちを決めたが3人の囚人が問...
「小説新潮」に連載したものの単行本化。 明治元年暮れの「赤猫」即ち大火時の囚人一時解放について、司法卿の命で聴き関係者から非公式に聴き取った内容という設定。 最初の証言者は当時首斬り役人で、そ の後も監獄に勤務する男。首を斬る寸前に火事がおきて解き放ちを決めたが3人の囚人が問題となった、と語る。 第2の証言は江戸三美人の一人と言われた夜鷹の元締めで、 「無辜を殺戮して恥じぬ戦争は憎悪せよ。(中略) あらゆる犠牲を顧みず貫徹される戦争はもはや戦争でなく、 それを貫徹せんとする軍人はもはや軍人でない。日々進歩する 軍事科学の中で、今日軍人が最も貴ぶべきは、戦の勝敗では なく戦の道徳であると心得よ。」 「法は民の父母なり」
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天切り松の様な感じ。江戸~明治設定のため文章が固く説明も多かったが、キップの良さと人間観はさすが浅田次郎さん!
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大火事により、伝馬町牢屋敷から解き放ちとなった三人の重罪人は・・・ 三人が主役と思いきや、意外な人物が活躍。 ベタな展開なんだけれど一捻りあり、泣かせる。
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面白かった!一気に読んじゃった。最初に想像してたより、一歩深い結末だったのね。ちょっとせつないけどね。(2012/10/6 @ハイアットリージェンシー箱根)
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俗に赤猫と呼ばれる、大火による囚人の解き放ち。 中でも重罪の三人が過ごしたその時。 人情物で読んでいてすがすがしいが 結末にもうヒトハナあれば文句無し。 【図書館・初読・9/12読了】
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
浅田次郎さんのたくさんの小説の中で、 わたしは「天切り松」シリーズと似た読後感を持ったかな 義理と人情、そして正義のための自己犠牲の精神、 う〜んとうなりながら読んでいました
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