サエズリ図書館のワルツさん(1) の商品レビュー
未来の、本がものすごく貴重になった世界の話 本が今の本の形になってからそれほどたっていないと言われても、本が本の形をしていないというのは、なんかもったいない 内容の充実を期待させる重さ、読み進めるワクワクとともにページをめくるときの紙の感触、時折挿し絵を伴って立ち上がる活字と組...
未来の、本がものすごく貴重になった世界の話 本が今の本の形になってからそれほどたっていないと言われても、本が本の形をしていないというのは、なんかもったいない 内容の充実を期待させる重さ、読み進めるワクワクとともにページをめくるときの紙の感触、時折挿し絵を伴って立ち上がる活字と組の美しさ、紙とインクと空気のにおい、目の前の手の中に物語がある感触を味わえないなんて、なんてもったいない 字面を追うことなく端末で認識してしまう言葉は、情報のカプセルなだけの役割しか持たなくなるのかもしれない それでも、言葉は道具ではあるけれど、意図を伴うものだからこそ、大事にあつかわれるべきだと思う
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図書館のお話だなと読んでいくうちに違和感が…。電子化、ペーパーレス化が進んだ未来のお話なのですね^^ 私設のサエズリ図書館に関わる人達の連作短編です。最初のカミオさんの話が好きです。何もかもツイてない日、そんな日に人生で最も縁の薄かった図書館に入ることになってしまうカミオさん。この時代、本がとても貴重で高価なのです。学校の授業にも教科書という紙の媒体は使われていないようです。カミオさんが本に興味が持てなかったのもわかる気がしますよね。私だったら本(紙)がなくなるのは耐えられないかもしれません。
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コミカライズを先に読んだので、その補完のような形になりました。順序逆ですけれど、まぁ、そういう出会い方をしたので仕方なし。 コミックでは深く触れられていなかった世界観が読み進めると見えてきたのは良かったです。 汚染された都市部(シティ)の風景。 まだわたしたちの記憶に新しい、2...
コミカライズを先に読んだので、その補完のような形になりました。順序逆ですけれど、まぁ、そういう出会い方をしたので仕方なし。 コミックでは深く触れられていなかった世界観が読み進めると見えてきたのは良かったです。 汚染された都市部(シティ)の風景。 まだわたしたちの記憶に新しい、2011年春の出来事。 著者もあとがきで触れていますが、その出来事が土台となってこの物語はできたそうです。 けれど、わたしには(実体験はないのに)ヒロシマのイメージのほうが重なります。今、わたしが住んでいる場所が、程近いからかもしれない。 いずれにしても、戦争によって本が消え、データが残った時代。 「データが残っているのだからいいじゃないか」 人は言います。 たしかに調べ物をするときには、データの恩恵に与っているけれど、やっぱり、わたしも本好きの端くれ。 活字が好きなのは言わずもがな、 紙の質感、表紙の手触り、図書館のあの匂い…… 全部まとめて、好きなんですよね。 ワルツさんがいう「魂だけでは、抱きしめることはできないでしょう」に頷くことしきり。 「身近に本があってよかった」と、本への愛に気づかせてくれる、とてもいいテーマだと思うけれど、句読点が多すぎて読みづらい。ためらいを表現してるのかな、ラノベにはしばしば見受けられるのですが、これもそのカテゴリ? 短編の最初の主役、カミオさんの行動がどうもしっくりこなかったせいで、苦手意識もちょっとだけ。 コトウさんとタンゴくんは好感度 高。
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紙の本が希少で高価なものとなった未来の図書館が舞台。 この小説も面白かった! 最初は紙の本が希少なものとなってるなんてわからず読んでたのですが・・・なんでこのような世界になったのか、だんだん明らかになってくるのも目が離せず一気読みした理由の一つです。 続きもすごく気になる!早く図...
紙の本が希少で高価なものとなった未来の図書館が舞台。 この小説も面白かった! 最初は紙の本が希少なものとなってるなんてわからず読んでたのですが・・・なんでこのような世界になったのか、だんだん明らかになってくるのも目が離せず一気読みした理由の一つです。 続きもすごく気になる!早く図書館の順番回ってこないかな・・・ 電子書籍もいいけど、やっぱり私もワルツさんのように紙の本が大好きだわ(*^_^*)
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電子書籍が主流で、紙の本が稀少なものになった時代の図書館を舞台にした物語。 ほっこりすることもあれば、身につまされることもあり、紙の本への色々な想いが詰まっている一冊。次巻も楽しみ。 「よい読書を」ステキな言葉です。
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有川浩さんの「図書館戦争」とは、また違った時代設定の図書館の物語でした。 表紙のイラストからは、ほのぼの系の話かと思っていましたが 設定がかなりシリアスな場面だと徐々にわかってきました。 第三次世界大戦が起こり、図書は高価な嗜好品になっている世界のようです。 電子書籍は普及してるけれど紙媒体の本は、ほとんどなくなっていて それを個人が運営する図書館に保管されている、とのこと。 短編集ですが、話が少しずつつながってます。 ラストは、続編がとても気になる終わり方です。
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よい読書を このフレーズがとても印象的な本です。 近未来のお話で、本がなくなって全部電子化されて、教科書も本じゃなくて、だからこのサエズリ図書館は貴重な図書館。 元は特別探索司書、ワルツさんのお父さん、義昭が脳外科手術の対価としてでも集めた本たち。 ”アレクサンドリアを忘れるな。” 4話入っていて、1話めのカミオさんは、図書館に用じゃなく、無断駐車してご飯食べに行こうとしたら、まさかのとなりの車に当てちゃった!ってことで、図書館に申し出して、図書館通いになるお話。 2話のコトウさんは、小学校の先生ながら母親で、娘は父親と一緒に住んでる。単身赴任状態。 仕事にかまけて娘の買い物の約束をことごとく破る。 最終的には「本を買ってあげるよ」の言葉に娘が「お母さんの本がいい」と、母親が使っていた辞書を欲しがって終わり。 3話のモリヤさんはまー小難しいサラリーマンで大変。 祖父がサエズリ図書館に渡した本の中に、特別なメガネで見ないと見えない和歌を残していて、それを読むために2時間かけてサエズリ図書館に。 4話はワルツさんが特別探索司書として、シティに本を取り返しに行くお話。 ワルツさんは孤児で、義父である義昭に育てられた経緯が書かれています。
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表紙から漫画だと思ってたけど小説だった。 本を読まない人の気持ちというか感覚が少しだけ判った気がするがやっぱり解らないや。 本にはいっぱい敵がいるのはわかっているけど守るにはお金も技術も個人では途方にくれちゃう(TдT) でも、今てもとにある私の本は私がいなくなったときにはサ...
表紙から漫画だと思ってたけど小説だった。 本を読まない人の気持ちというか感覚が少しだけ判った気がするがやっぱり解らないや。 本にはいっぱい敵がいるのはわかっているけど守るにはお金も技術も個人では途方にくれちゃう(TдT) でも、今てもとにある私の本は私がいなくなったときにはサエズリ図書館の住人だったら安心だと感じた。
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最初はほのぼのした図書館のお話かと思いました。でもワルツさんの強い本への想いに、読み終わったときじーんとしました。 ワルツさんの言葉が胸に響きます。 短編で読みやすいです。本を読むのが貴重な世界にはなって欲しくないと思いました。電子書籍は便利だけれど、やっぱり“本”が伝えるものは...
最初はほのぼのした図書館のお話かと思いました。でもワルツさんの強い本への想いに、読み終わったときじーんとしました。 ワルツさんの言葉が胸に響きます。 短編で読みやすいです。本を読むのが貴重な世界にはなって欲しくないと思いました。電子書籍は便利だけれど、やっぱり“本”が伝えるものは違うと思いました。
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どこか絵本のような、感情を短く言葉にして繋いでいくような文章。慣れたら読みやすい。 うるっときてしまった。どうしても、紙の本を選んでしまう。手放せない。私も単純に、ずーっと好きだと思う。明確な理由は上手く言えないけども…。 「魂だけじゃ、抱きしめられませんから」 すとんと胸に落...
どこか絵本のような、感情を短く言葉にして繋いでいくような文章。慣れたら読みやすい。 うるっときてしまった。どうしても、紙の本を選んでしまう。手放せない。私も単純に、ずーっと好きだと思う。明確な理由は上手く言えないけども…。 「魂だけじゃ、抱きしめられませんから」 すとんと胸に落ちて、感動しました。
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