おもかげ復元師 の商品レビュー
岩手県で納棺師をされている笠原さんが、東日本大震災の時に被災地でボランティアとして300人以上のご遺体の復元をされていた際の記録。 とにかく心揺さぶられるのだけど、その感情を言語化するのが難しい。 感服するしかない。
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こんなに泣いた本は無いかもしれない。特に震災のときのお話は、つらくてつらくて、現場は想像を絶するものだったのだろうと苦しくなった。ちゃんと悲しむ、しっかり泣くということの大事さ、その為には純粋に悲しめる状況になければいけないこと。本当に素晴らしいお仕事だし、出来る人は本当に少ない...
こんなに泣いた本は無いかもしれない。特に震災のときのお話は、つらくてつらくて、現場は想像を絶するものだったのだろうと苦しくなった。ちゃんと悲しむ、しっかり泣くということの大事さ、その為には純粋に悲しめる状況になければいけないこと。本当に素晴らしいお仕事だし、出来る人は本当に少ない貴重な存在。震災の時に、いつ死ぬか分からない、だから今の瞬間を悔い無く生きたいと強く感じたのに、日常に戻るにつれて明日があるのが当たり前になって先延ばしにしてしまったりする。改めて、明日はない可能性があることを思い出させてもらった。
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読み始めたら一気読み。 なんか生半可な気持ちで読めない、とずっと積読してしまったけど、やっぱりそうだった。 終盤の震災ボランティアの章は読むのも苦しかったけど、こういう人たちがいたから、安らかな最期の別れを迎えられた人もいたんだろうと、すこし温かな気持ちになれた。 尊い仕事、役割...
読み始めたら一気読み。 なんか生半可な気持ちで読めない、とずっと積読してしまったけど、やっぱりそうだった。 終盤の震災ボランティアの章は読むのも苦しかったけど、こういう人たちがいたから、安らかな最期の別れを迎えられた人もいたんだろうと、すこし温かな気持ちになれた。 尊い仕事、役割。 でもそこには確かな強い覚悟があるよね。
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納棺師という職業は、映画の影響で広く世間に知られたが、復元納棺師という存在は、著者である笹原さんの「おもかげ復元師の震災絵日記」で初めて知った。 先に「おもかげ復元師の震災絵日記」を読んで、もっと笹原さんのことを知りたい。と思い、この本を読んだ。 ほぼ全編、泣きながら読んだ。 ...
納棺師という職業は、映画の影響で広く世間に知られたが、復元納棺師という存在は、著者である笹原さんの「おもかげ復元師の震災絵日記」で初めて知った。 先に「おもかげ復元師の震災絵日記」を読んで、もっと笹原さんのことを知りたい。と思い、この本を読んだ。 ほぼ全編、泣きながら読んだ。 悲しみの涙、感動の涙、感謝の涙。。 色々な感情のもとでの涙。 壮絶な体験をされた方々のご遺体は、かなりのダメージを受け、言葉通り、変わり果てた姿だったと思う。 家族だと判明した後も、「これは家族ではない。家族は生きているかもしれない」と、現実を否認する方向に思考が動く。 そんな中、笹原さんのおかげで、多くの方々が、幸せなお別れがきちんとできたと思う。 ありがたい。。ほんとうに尊い魔法。。 (仕事とか、技術とか、施術とか、そういった言葉にはしたくなかったので、魔法と書いた) 最後の『おばあちゃんの魔法』がとても印象的だった。 お孫さんを亡くされたおばあさまが、著者にかけた魔法。 とても暖かく、とても優しく、とても強い魔法。 遺族であるおばあさまも、とても辛い状況のはず。 強さと優しさと。。 それが、著者に伝播していったのだろう。。 「抜苦与楽」とは、このことを言うのだろうと。。 生と死は表裏一体。 あらためて、それを感じる今です。
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きちんと死を体験する手助けをする著者は、生きることを大切にしてくれる手助けもしてくれているようだ。 大変な仕事で、尊敬します。
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復元師という職業。 殆どの人が知らずに生きていると思う。 私は正直この仕事はできない。怖い、どうすればいいのかわからないという気持ちの方が先に出てきてしまうだろう。 著者の笹原留衣子さんは震災前からこの職業で生きてきた。 震災ではボランティアで自分の身を削って東北の方々のために動...
復元師という職業。 殆どの人が知らずに生きていると思う。 私は正直この仕事はできない。怖い、どうすればいいのかわからないという気持ちの方が先に出てきてしまうだろう。 著者の笹原留衣子さんは震災前からこの職業で生きてきた。 震災ではボランティアで自分の身を削って東北の方々のために動いた。 この人の原動力には本当にため息が出るし、私もこんな人になりたい。かっこいい女性、いつかお会いしたいです。
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軽々しくレビューを書けない本ではありますが、これだけ重厚なドキュメントを美しい光を当てて書いてくれて、僕らにはひたすら感動を届けてくれて本当にありがとう。実際に目の当たりにしたら居たたまれないし、その場にいたら、臭いや視覚からの刺激、人の想いを背負い込む苦しさに耐えられるわけもな...
軽々しくレビューを書けない本ではありますが、これだけ重厚なドキュメントを美しい光を当てて書いてくれて、僕らにはひたすら感動を届けてくれて本当にありがとう。実際に目の当たりにしたら居たたまれないし、その場にいたら、臭いや視覚からの刺激、人の想いを背負い込む苦しさに耐えられるわけもないので、あくまで他人事の後追いで感動している後ろめたさが付きまといます。 遺体を復元して、元の面影に体面して初めて家族の死に向き合う事が出来る。これは本当に頷けます。愛しい家族が変わり果てている姿を見ているのは本当に辛いと思います。生きている時の姿をしのぶ事が出来る位に復元して貰えるのはありがたい事です。穏やかな顔と対面したいのは皆が思うことでしょう。 数多くの家族の別れを見守った本書は、ひたすら泣けてきますがお涙頂戴の安っぽい物語とは違います。もしもの自分に置き換えてしまって泣ける感じです。 家族と過ごす一瞬一瞬を大事に過ごそう決意を新たにしてくれる本です。
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亡くなられた人を生前の姿に復元する納棺師。津波で亡くなった人を復元する体験を読んで何度も涙がこみ上げてきた。最愛の人との別れに生前の姿に少しでも近づけようと精一杯の努力をされた笹原さんの体験記です。
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映画「おくりびと」で注目された納棺師。 生前のおもかげを復元し、家族の方が 亡くなられた人とのお別れを、 十分できるように心を配る。 本当はしたいと思っているのに我慢したり、 うらはらな態度をとっているのを察して、 受け止め、そっと促す。 異臭があったり、目をそむけたくなるよう...
映画「おくりびと」で注目された納棺師。 生前のおもかげを復元し、家族の方が 亡くなられた人とのお別れを、 十分できるように心を配る。 本当はしたいと思っているのに我慢したり、 うらはらな態度をとっているのを察して、 受け止め、そっと促す。 異臭があったり、目をそむけたくなるような 状態でも亡くなられた方を想い、復元に力を尽くす。 それだけでも、尊い仕事だと思うけれど、 東日本大震災で、その存在は切実となる。 ご自身も寝たきりの母や子どもを2人抱えながら、 安置所で見かけた3歳くらいの女の子への 想いを胸に、ボランティアで復元に奔走する。 睡眠時間も削って、家に帰れない日も多く、 それでも、声をかけられた人は断らなかったという。 途中からはページをめくる手も、涙も止まらず、 ティッシュが底をついた、そんな一冊。
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短いエピソード一つ一つに、1人の人の死があり、故人を愛する人の悲しみがあり、読んでいて何回も何回も涙が出ました。大切な人が亡くなるとこんなに辛く悲しいんだな。誰かを大切に思うことってこんなに尊いんだな。何より著者の笹原さんに対する尊敬と感謝の気持ちでいっぱいになりました。笹原さん...
短いエピソード一つ一つに、1人の人の死があり、故人を愛する人の悲しみがあり、読んでいて何回も何回も涙が出ました。大切な人が亡くなるとこんなに辛く悲しいんだな。誰かを大切に思うことってこんなに尊いんだな。何より著者の笹原さんに対する尊敬と感謝の気持ちでいっぱいになりました。笹原さん自身に、辛い時に話を聞いてくれる人がいてよかった。魔法をかけてくれるおばあちゃんがいてよかった。自分も他人に対して優しくありたい、苦しみのうちにいる人に寄り添えるようになりたい、と思いました。
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