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おもかげ復元師 の商品レビュー

4.5

58件のお客様レビュー

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2018/03/20

短いエピソード一つ一つに、1人の人の死があり、故人を愛する人の悲しみがあり、読んでいて何回も何回も涙が出ました。大切な人が亡くなるとこんなに辛く悲しいんだな。誰かを大切に思うことってこんなに尊いんだな。何より著者の笹原さんに対する尊敬と感謝の気持ちでいっぱいになりました。笹原さん...

短いエピソード一つ一つに、1人の人の死があり、故人を愛する人の悲しみがあり、読んでいて何回も何回も涙が出ました。大切な人が亡くなるとこんなに辛く悲しいんだな。誰かを大切に思うことってこんなに尊いんだな。何より著者の笹原さんに対する尊敬と感謝の気持ちでいっぱいになりました。笹原さん自身に、辛い時に話を聞いてくれる人がいてよかった。魔法をかけてくれるおばあちゃんがいてよかった。自分も他人に対して優しくありたい、苦しみのうちにいる人に寄り添えるようになりたい、と思いました。

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2018/02/11

馬を見に行って、あのつぶらな瞳が最高なのよねー、なんか癒されるわー、って言ってみたところで、馬刺しが出てきたときに、やだーやっぱ馬は肉になっても可愛いわー癒されるわー、とか言ってきたらちょっと引くよね。てか言いながら食ってたら、もう魔性の女って感じだよね。男でも良いけど。 まぁそ...

馬を見に行って、あのつぶらな瞳が最高なのよねー、なんか癒されるわー、って言ってみたところで、馬刺しが出てきたときに、やだーやっぱ馬は肉になっても可愛いわー癒されるわー、とか言ってきたらちょっと引くよね。てか言いながら食ってたら、もう魔性の女って感じだよね。男でも良いけど。 まぁそんなこんなで死んだらすべからくただの肉塊であろう派の自分だけど、結局見かけなんだよね、きっと。人の印象は90%は外見で決まるというように、見た目が違えば、やっぱりね。死んでも見た目が生きてれば生きてるんである。 とかいうわけで、こんな泣ける話をスタートから黒船ばりに打ち込まれたらどうにもならんでしょう、という泣かせっぷり。途中に技術的なトークを挟みながら、最後にももう一回泣かせるトークを持ってきて、もうお腹いっぱいだよ、と思ったけどやっぱり泣けるという。 もう、泣かすぞコラとか言ってるレベルじゃない。

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2018/01/27

大変な仕事をなさって,本当に素晴らしいです.その気持ちと技術は宝物だと思います.自分の体も大切にしてほしいと願います.そして,扉絵が著者自身の人柄を表すような温かみのある絵でほっこりしました.

Posted byブクログ

2016/09/01

2016/9/1読了。 号泣しながら1日で読破。 なんて強い人なんだろう。 愛する人との別れ、そのお手伝いができる復元師という尊いお仕事。 腐敗の進んだご遺体も復元する彼女は本当に他の人には成し得ない凄いことをしているのだと思った。

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2016/05/08

☆☆☆☆「東日本震災の壮絶さ」・「なきがらが描く、残された死後の日常」をいままで見てきたことのない視点で想像する時間をもらいました。 納棺師の笹原さんが、なきがらの復元に向き合うことで、出逢うその死者が生きてきた足跡と残したもの、そしてそれを引き受ける家族の悲しみがたくさん描か...

☆☆☆☆「東日本震災の壮絶さ」・「なきがらが描く、残された死後の日常」をいままで見てきたことのない視点で想像する時間をもらいました。 納棺師の笹原さんが、なきがらの復元に向き合うことで、出逢うその死者が生きてきた足跡と残したもの、そしてそれを引き受ける家族の悲しみがたくさん描かれています。 普段、私たちはなかなかこの「死」というものを境にして、自分のことや、家族がどのように変化するかを考える機会はありません。 本の最後のほうで、おじいちゃん、おばあちゃんが、納棺の場で次のように問いかけるところがあります。 〜〜「当たり前に、みんな明日も生きていると思ってねぇか?明日はおめえさんたち、この世にいねぇかもよ」〜〜 と、そして、それを受けて笹原さんは次のように言います。 〜〜人間には知恵がありました。かつて人を見送る葬儀は、時間をかけて故人をしのんだものです。そして、ゆっくりとした時間のなかで、故人のいない生活に少しずつ入っていくことができた。しかし、現代は、葬儀が短時間で終わる、形式優先の儀式になってしまいました。 誰もがせわしく生きています。寂しさを受けとめたり、まぎらわせる時間もない。しかし、それでは当たり前にやってくる死に、きちんと向き合う機会を失ってしまいます。結果、悲しみのなかで必死に考えている人を見守れる大人も残念ながら減っています。 支える側は忍耐強く、その人の心を信じ、すぐそばで見守らなければなりません。大切な家族の「死」を体験している人には、それができる人が多い。〜〜 「死」と向き合うことを仕事とする人は、たくさんいると思います。 「死」とは、本人の人生の幕が降りた後です。もう本人の力では何も変えてあげることができないのなら、せめて残された人たちが幸せに、故人を偲べる機会と時間を作り出していただけることを願います。 辛さ、悲しみがギッシリ詰まった本ですけど、希望が見える優しい言葉が散りばめられているので、是非読んでみてください。心が洗われるような感覚もあります。 2016/05/08

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2016/04/27

数年前に父を亡くした時も、先月の祖母の死の際も、泣かなかったし遺体に触れもしなかった。 だけど、隣のおばちゃんの葬儀では涙が出てきた。 多分私は、身内の死を受け入れたくなくて、きちんと向き合えていないんだろう。 著者の笹原さんは、「復元」を通じて、遺族を大切な人の死に向き合わせ...

数年前に父を亡くした時も、先月の祖母の死の際も、泣かなかったし遺体に触れもしなかった。 だけど、隣のおばちゃんの葬儀では涙が出てきた。 多分私は、身内の死を受け入れたくなくて、きちんと向き合えていないんだろう。 著者の笹原さんは、「復元」を通じて、遺族を大切な人の死に向き合わせてくれています。 後半の復元ボランティアについても凄まじい内容ですが、前半の色んなエピソードから読み取れる、笹原さんのカウンセラーとしての役割が非常に素晴らしいと思います。 小さな子供でも、大好きな人の死をしっかりと受け止めているのに、シャンとしろよ、俺!

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2016/01/08

岩手県北上市にある株式会社 桜の代表であり、納棺の際の復元をされている笠原さんの体験談。 中盤からは震災の時の話になる。 法律上、身元不明の3才位の女の子の復元をしてあげられず、非常にショックを受ける。 身元が分かった方に対して、復元ボランティアをするのだか、日にちが経ち、状...

岩手県北上市にある株式会社 桜の代表であり、納棺の際の復元をされている笠原さんの体験談。 中盤からは震災の時の話になる。 法律上、身元不明の3才位の女の子の復元をしてあげられず、非常にショックを受ける。 身元が分かった方に対して、復元ボランティアをするのだか、日にちが経ち、状態が悪く手足があらぬ方向に曲がった遺体やウジが湧いている遺体も中にはあったという。 プロ意識、使命感、という言葉ですらそれを表せない。 復元した後の家族の笑顔や温かい雰囲気とも違うし、ましてや感謝の言葉でもないのだろう。 愛?

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2015/11/08

こんな経験をしてる人の体験談は初めて。 こんなに毎日の様に死と向き合って仕事をしている笹原さんの心の強さ?優しさ?に感銘を受けました。 本の中に色々な場面での故人とのエピソードが書かれていたのですが、何度も泣きました。 死って毎日の様に溢れているけど、それをここまで本人に近い形...

こんな経験をしてる人の体験談は初めて。 こんなに毎日の様に死と向き合って仕事をしている笹原さんの心の強さ?優しさ?に感銘を受けました。 本の中に色々な場面での故人とのエピソードが書かれていたのですが、何度も泣きました。 死って毎日の様に溢れているけど、それをここまで本人に近い形で伝えられたのは、改めてして死について考えさせられました。 「死んでしまった人を無くして凄く悲しかった分、辛かった分だけ、その人のことを思ってた証拠だったんだ。」と言う言葉には、どれだけ辛かった人に対しても、心安らぐ言葉なのかなと感じました。 この本を通して、貴重な経験をさせてもらえた事にありがたみを感じます。

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2015/04/16

読んでいてつらい。涙が拭っても拭っても出てくる。 でもそれは読みたくないとはイコールではなくて、 夜更かしをして平日一日で読み切ってしまいました。 元々納棺師を仕事にしておられる笹原さん。 東日本大震災から、損傷のひどい遺体を生きていた頃のおもかげある表情に復元して、 これから...

読んでいてつらい。涙が拭っても拭っても出てくる。 でもそれは読みたくないとはイコールではなくて、 夜更かしをして平日一日で読み切ってしまいました。 元々納棺師を仕事にしておられる笹原さん。 東日本大震災から、損傷のひどい遺体を生きていた頃のおもかげある表情に復元して、 これから生きていく家族ときちんとお別れが出来るようにという 「おもかげ復元師」の活動をボランティアでされている方の 体験がつづられている。 前半は震災が起きる前までの、いわゆる普通のお葬式での体験記。 死んだ側と生きていく側が最大に満足のいく形で、絆を繋いで、 後悔のないように火葬までの時間を過ごせるようにという 笹原さんの配慮が随所から読み取れました。 読んでいる間、瞼の裏に何度かこれまで亡くした大切な人たちの 姿が浮かびました。 きちんとお別れが出来ることは、当たり前にみえてとても尊いものなのだと。 後半の東日本大震災での体験を読んで、その感覚はより一層強くなりました。 たくさんの人が別れを告げられないまま。 さようならをすることはとても悲しい。けれど、さようならも言えないのは もっともっと悲しい。 笹原さんは職業名としては納棺師さんなんでしょうが、 されていることはカウンセラーの活動にとても近い領域まで カバーされているなと思いました。 人はいつか必ず死ぬ。 この本と一緒に借りた「ブッダ物語」にも繰り返し出てきた言葉です。 私はどんな風に命を燃やして、どんな風に死ぬのでしょうか。 死ぬのは恐ろしいですが、その日が最大に満足いく形で、 思いを出来るだけ伝えて死んでいきたいと思いました。

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2014/11/14

どんな状態の人でも、生前の微笑みを復元させ、最後の別れの時間を作る復元師さん。 東日本大震災の体験が入った中盤以降は、特にその貴重さが感じられました。 究極のプロ意識を見た気がします。 そして大変な状況下でも、他者に対しての毒がないのが、人の大きさを感じさせられ、決壊した涙腺が再...

どんな状態の人でも、生前の微笑みを復元させ、最後の別れの時間を作る復元師さん。 東日本大震災の体験が入った中盤以降は、特にその貴重さが感じられました。 究極のプロ意識を見た気がします。 そして大変な状況下でも、他者に対しての毒がないのが、人の大きさを感じさせられ、決壊した涙腺が再び修繕不能になりました。もう泣きすぎて、絶対外じゃ読めない!

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