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失敗の本質 の商品レビュー

3.9

59件のお客様レビュー

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2012/09/29

ベストセラーとなった「失敗の本質」の続編。今回は、単に戦闘場面の分析のみでなく、国内での「総力戦体制の構築」や「日独伊三国同盟を舞台にした情報戦」「統制派と皇道派の派閥抗争」なども分析対象としている。 冒頭で著者が、原子力事故をめぐる管首相の対応を、激しく非難している。終戦から6...

ベストセラーとなった「失敗の本質」の続編。今回は、単に戦闘場面の分析のみでなく、国内での「総力戦体制の構築」や「日独伊三国同盟を舞台にした情報戦」「統制派と皇道派の派閥抗争」なども分析対象としている。 冒頭で著者が、原子力事故をめぐる管首相の対応を、激しく非難している。終戦から67年経っているが、極限の状態では日本の指導者は全く変われていないのだろうか。 内容は、「特攻作戦をめぐる空気の研究」とか「特異な人物(石原莞爾とか辻政信)の研究」が面白かった。

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2012/09/26

前作があり、しかも良書として認知されているため、どうしても前作との相対評価となってしまうのがつらいところであるが、前作が組織論書として、ガツンと頭に入って来たのに比べ、今回は戦史評価書との読後感が強く、リーダーシップ論の部分が希薄に感じられた。

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2012/09/18

名作『失敗の本質』スピンオフ。 他のレビューにもある通りリーダーシップという共通テーマのもとに各人の論稿をまとめたもので、学際的共同作業が行われた『失敗の本質』には深み、厚みとも及ばないのが正直なところ。 個別具体的な事象から普遍化一般化を導き現代の組織にフィードバックする意図...

名作『失敗の本質』スピンオフ。 他のレビューにもある通りリーダーシップという共通テーマのもとに各人の論稿をまとめたもので、学際的共同作業が行われた『失敗の本質』には深み、厚みとも及ばないのが正直なところ。 個別具体的な事象から普遍化一般化を導き現代の組織にフィードバックする意図ならば、いきなりリーダーシップ不在を嘆くのではなく、「なぜ不合理な失敗を繰り返したのか」をまず組織自身の中に求めるべきでしょう。 実は第11章「戦艦大和特攻作戦で再現する合理的に失敗する組織」にその視点が見られますが、上述の通り論稿集であるため他の章に同じ視座が共有されていないのが残念。 同章の取引コストを使っての分析は有用なアプローチと思いつつ個人的には同意できませんが、山本七平「空気」悪者論への反論については同意なのであります。

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2012/09/11

「失敗の本質」が面白かったので、期待して読んだが、期待したほどではなかった。焼き直しの感が強かったし、情緒的な章もあって、教訓となるところが少なかったように思う。

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2012/09/02

第二次世界大戦における日本の敗戦と現代の日本の状況を重ねて分析した同名シリーズ第二弾。今回はリーダーシップについての内容だが、正直、読む価値なし。 結論への持って行き方が強引、何だか急いでこの夏に間に合わせたような拙速さに、読みながら疲れだけが残った感じ。 早めにブックオフへGO...

第二次世界大戦における日本の敗戦と現代の日本の状況を重ねて分析した同名シリーズ第二弾。今回はリーダーシップについての内容だが、正直、読む価値なし。 結論への持って行き方が強引、何だか急いでこの夏に間に合わせたような拙速さに、読みながら疲れだけが残った感じ。 早めにブックオフへGO!

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2012/08/19

既読感のある章がいくつかあると思ったら、DIAMOND HARVARD BUSINESS REVIEWに掲載されたときに読んでいたのですね。 そんな訳で、名著『失敗の本質』の続編と銘打っていますが、あちらが共同研究の成果であるのに対し、こちらは各著者の論文の寄せ集め的であり、前著...

既読感のある章がいくつかあると思ったら、DIAMOND HARVARD BUSINESS REVIEWに掲載されたときに読んでいたのですね。 そんな訳で、名著『失敗の本質』の続編と銘打っていますが、あちらが共同研究の成果であるのに対し、こちらは各著者の論文の寄せ集め的であり、前著のような全体としての完成度はありませんが、いくつかの論文は大変興味深く読みました。 山口多聞少将の評伝は、いくらなんでも絶賛し過ぎでは?という感も無きにしも非ずですが泣けます。

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2012/08/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ロングセラーとなった前作から二十数年振りの続編である。前作が日本軍の戦闘のおける失敗の要因を戦略論的に解明しようと試みているのに対し、本書は副題の通り、リーダーシップに焦点を当てて、リーダーが本質的に備えるべき能力の解明を試みている。 日本軍の敗北の原因は総じて、軍部を支配していた官僚主義(無責任主義)にあったことは明確だが、この状況は現在の日本の政治状況と酷似しているといえる。まさにリーダー不在である。 本書に挙げられている「リーダーの備えるべき6つの能力」を兼ね備えた人材は稀有だと思うが、人を動かしていくには「品格」が最低限必要であり、その基礎となるのが「教養」(特にリベラルアーツと呼ばれる分野)であることを本書は改めて気づかせてくれる。

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2012/08/06

日本軍の敗戦と、3.11における東電/政府の失敗が見事に重なる。 悲しいくらいに、この国のリーダーは歴史から何も学んでいない。 名著「失敗の本質」の筆者陣による組織のリーダーの人間力、判断力、マネジメントに注目した続編だが、史実を知らないと今一つピンとこないかも。 『ノモンハン...

日本軍の敗戦と、3.11における東電/政府の失敗が見事に重なる。 悲しいくらいに、この国のリーダーは歴史から何も学んでいない。 名著「失敗の本質」の筆者陣による組織のリーダーの人間力、判断力、マネジメントに注目した続編だが、史実を知らないと今一つピンとこないかも。 『ノモンハンの夏』はじめ半藤一利の戦争関連の著作、猪瀬直樹の『昭和十六年の敗戦』などを読んでからの方がハラに落ちるかもしれない。

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2015/05/17

最初の「失敗の本質」を読んだのは何時だろう。手許にある本の奥付には"昭和60年2月15日 20版発行"とある。おそらく大学時代に紛争論か何かのつながりで落手したのだろう。 あれから幾度読み返しただろうか。少し難解だか、戦史に基づいた論証は、その後の様々な局面...

最初の「失敗の本質」を読んだのは何時だろう。手許にある本の奥付には"昭和60年2月15日 20版発行"とある。おそらく大学時代に紛争論か何かのつながりで落手したのだろう。 あれから幾度読み返しただろうか。少し難解だか、戦史に基づいた論証は、その後の様々な局面で、幾度勇気付けられただろうか。 今回の新版は、随分読み易くなったなぁ、というのが第一印象だ。このシリーズに触れていない人は、まずこの新版を読んでから、「戦略の本質」、そして「失敗の本質(初版)」を読まれることをお勧めする。 ともかく、初学者にとっても勇気付けられる一冊だ。

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