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失敗の本質 の商品レビュー

3.9

59件のお客様レビュー

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2018/10/14

オーディオブックで読了。 失敗の本質の28年ぶりの続編と言うことで、 色々現代の時事ネタも入ってきていて面白いです。 前作は戦略や戦術のレベルでの失敗の分析でしたが、 今回はリーダー及びリーダーシップにフィーチャー して分析が為されています。 本作の最大の山場はやっぱり空気感...

オーディオブックで読了。 失敗の本質の28年ぶりの続編と言うことで、 色々現代の時事ネタも入ってきていて面白いです。 前作は戦略や戦術のレベルでの失敗の分析でしたが、 今回はリーダー及びリーダーシップにフィーチャー して分析が為されています。 本作の最大の山場はやっぱり空気感と取引コストかなと。 なんというか、日本という国は本質的にはやっぱり 連綿と続いているのだなぁということを感じずには いられない下りでした。 現代の組織にもかなり適用可能な歴史の教訓を 是非本作から学んで頂ければと思います。。。

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2018/10/09

名著「失敗の本質」の続編.リーダーシップに焦点を絞って議論. ・若手に権限移譲し「小さい組織」を任せるなど,次世代のリーダーが実際に権限を行使する場を設ける事が重要 ・開かれた多様性を排除し,同質性の高いメンバーで独善的に意思決定する内向きな組織が問題 ・求められるのは「現場感覚...

名著「失敗の本質」の続編.リーダーシップに焦点を絞って議論. ・若手に権限移譲し「小さい組織」を任せるなど,次世代のリーダーが実際に権限を行使する場を設ける事が重要 ・開かれた多様性を排除し,同質性の高いメンバーで独善的に意思決定する内向きな組織が問題 ・求められるのは「現場感覚」「大局観」「判断力」

Posted byブクログ

2018/01/05

失敗の本質に先立ち、図書館で借りる。 日本はなぜ負けたのか、をリーダーの観点で分析している。リーダーとなる人財が不在だったのではなく、適材適所の配置に至れなかったことが、かくも悔やまれるほどに致命的であったと思わされる。正直、後半が面白い。

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2017/12/03

真実はいずれとしても、いろんな角度で意見が出されているところが面白い。特に、バンザイ突撃の日本軍とアメリカ軍の双方の捉え方の相違が、興味をそそった。

Posted byブクログ

2017/11/02

難しいけど失敗の本質が少し見えてきました。 キーワードとして「PPPA(plan plan plan forget)」とか「空気」とか「取引コスト」ってのが印象に残ったのと仕事でも使えそう!

Posted byブクログ

2017/05/07

野中教授が主張されている「現場感覚」「大局観」「判断力」を有した「フロネティック・リーダー」を裏付けるための、戦時の事実・将校の行動を通じて各専門家が論じている。 自分は、「石原莞爾」「辻政信」「山口多聞」の考察が大変深く印象に残った。 天才肌故か、組織に目配せする能力が欠落して...

野中教授が主張されている「現場感覚」「大局観」「判断力」を有した「フロネティック・リーダー」を裏付けるための、戦時の事実・将校の行動を通じて各専門家が論じている。 自分は、「石原莞爾」「辻政信」「山口多聞」の考察が大変深く印象に残った。 天才肌故か、組織に目配せする能力が欠落していた石原。 軍の基本ポリシーに忠実すぎるが故に数々の失策に対し誰も苦言を呈すことができず、結果的に独走を許してしまった辻。 組織や上官への抜群の目配せと溢れる程の愛国心故に自らの不利をあえて飲み込み率先して殉職した山口。 ヒューマニズムに偏った感想になってしまい、申し訳ありませんが、私にとっては非常に参考になりました。

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2017/01/16

国家的視野による戦略、現場感覚のあるリーダー、空気によらない責任者の明確な判断、いずれも全く実現されていない。無意味な戦争に突入する事がないようにするために何をすればいいのか、悩ましい。

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2016/08/16

・太平洋戦争での6つの戦闘を取り上げ組織の抱える問題点を抽出し、その分析・解釈によって行政機関や企業など組織一般にとっての教訓を引き出そうと研究の成果を『失敗の本質』で1984年に発表。その後、暗黙知と形式知の相互作用によるダイナミックな知識創造プロセスを明らかにし、『知識創造企...

・太平洋戦争での6つの戦闘を取り上げ組織の抱える問題点を抽出し、その分析・解釈によって行政機関や企業など組織一般にとっての教訓を引き出そうと研究の成果を『失敗の本質』で1984年に発表。その後、暗黙知と形式知の相互作用によるダイナミックな知識創造プロセスを明らかにし、『知識創造企業』『流れを経営する』を研究・執筆。 ・『失敗の本質』で得た重要な命題の一つは、日本軍における過去の成功体験への過剰適用である。言わば「成功は失敗の元」。人間は、成功体験によって強化された自己をなかなか否定できない。戦後の日本の政治組織、官僚組織も、厳しい陸海軍の失敗から何かを学んだようには見えない。日本において唯一、自己否定の能力を持ちえたのが企業組織。企業は厳しい市場競争のなかで生き延びなければならず、実行すべきことから逃れようとする企業は消えていくだけ。 ・2011年の東日本大震災はまさに「戦時」であった。事故後、官邸中枢には、状況に即した組織的判断力、本部と事故現場との連携が不可欠だった。にもかかわらず、官邸中枢の対応は、『失敗の本質』で挙げた日本軍の「組織的失敗の要因」の二の舞を演じた。官邸中枢の危機対応は、「いま」「ここ」の現実に向き合えなかったため、現場の課題に直面する大局的視点を持ちえず、ダイナミックな危機対応ができなかった日本軍のそれに酷似している。日本軍と同じ轍を踏んだ危機対応の様相に、まさに「フロネティックリーダー」不在の国家経営の縮図を見る思いがした。日本軍の過去の失敗を例に現在の組織に有益な教訓を引き出したのが『失敗の本質』で、日本軍の指導者の失敗と(数少ない)成功を題材に、現在のリーダーや組織にとっての有益な教訓を引き出した。 ・「フロネティックリーダー」…フロネシス(賢慮ないし実践知)は人間の究極の知。文脈に即した判断、適時・絶妙なバランスを具備した高度なリーダーシップ。 フロネシスの中身を一言でいえば、個別具体の物事や背後にある複雑な関係性を見極めながら、社会の共通善の実現のために、適切な判断をすばやく下しつつ、自らも的確な行動wを取ることができる「実践知」のことをいう。そうした知を備えたリーダーがフロネティックリーダーだ。 その要件は6つ。 1)「善い」目的をつくる能力 2)場をタイムリーにつくる能力 3)ありのままの現実を直視する能力 4)直観の本質を概念化する能力 5)概念を実現する政治力 6)実践知を組織化する能力 ・フロネティックリーダーの育成のための基盤の一つは「経験」。とりわけ重要なのは修羅場体験、そして成功と失敗の経験。文脈は常に動いている。「この文脈においては、この選択肢が最適だ」というジャストライトな判断をするためには、論理を超えた多様な経験が欠かせない。また、手本となる人物との共体験も、リーダーシップの形成に大きな影響を与える要素。もう一方で教養(リベラル・アーツ)も重要な要素。陸軍大学校や海軍大学校が教養を重視していたという話は聞いたことがない。それがバランスを欠いた指揮官を生み、バランスを欠いた戦い方につながった面もあるのではないか。 ・硫黄島で守備隊を指揮した栗林忠道中将軍は陸軍大学校を二番目の成績で卒業した後、約5年間にわたり、アメリカ留学、ヨーロッパ視察、カナダ公使館勤務などで海外生活を送った。若い頃、「軍事以外の知識の著しく低級」であることを問題にしのている。彼は日本軍に数少ないフロネティックリーダーの一人だったのだろう。 ・日本は「零戦」「大和」「武蔵」といった既存の兵器体系の精緻化には努めたが、それらを組み合わせてどう戦うか、という発想を生み出すことができなかった。新たな知を紡ぐには、さまざまな情報を幅広く集めながら、それらの背後にある文脈を理解し、適切な取捨選択を行わなければならない。その上で、何かと何かを組み合わせ、新しい概念を作り出し、さらに、その概念を形にして実際に使えるかどうかを試してみることが重要だ。こうした一連の知の作法が日本軍においては欠落していた。連合軍と比べ、物事を見聞きし、判断し、新しいものを作り出す能力に劣っていた。「新たな知を希求する組織」という面では軍隊も企業も同じである。 ・失敗例から引き出す教訓としては、モノではなくコトでとらえる大局観、不都合な真実に目をつぶらない知的誠実さ、多様な知・多様な人材、リーダー同士の目的の共有、新しいコトを生み出すイノベーション思考の重要性である。いまの経営環境もあの戦争と時と同じといえなくもない。いまのリーダーに求められる役割は「想定外の現象への対応=新環境への創造的適応」ではないだろうか。そのために、一人でも多くのフロネティックリーダーがこの国に増えることを望む。

Posted byブクログ

2015/11/03

日本が大東亜戦争で敗戦したことは知っていても,なぜ負けたのかということまでは,なかなか歴史の授業で学ぶことはないと思います。 敗戦の原因はどこにあるのか,将来にいかすべき教訓は何かということを研究したのが本書です。 文章が読みにくいということはありませんが,出来事や人物に馴染み...

日本が大東亜戦争で敗戦したことは知っていても,なぜ負けたのかということまでは,なかなか歴史の授業で学ぶことはないと思います。 敗戦の原因はどこにあるのか,将来にいかすべき教訓は何かということを研究したのが本書です。 文章が読みにくいということはありませんが,出来事や人物に馴染みがないので,やや読み進めるのに苦労しました。 私は自分の仕事や生活にどう活かしていくかということを考えながら読みました。 本書を読んでの私なりに得た教訓ですが, ・成功体験ばかりでもそのことだけに囚われて,視野が狭くなってしまい,そのことが大きな失敗を招く。それゆえ,失敗も貴重な経験。 ・帰納的思考を大切に。経験から知識を得,それを実践しながら知識を修正していく。トライアル&エラーが重要。 失敗を取り上げることは,ともすれば当事者を非難するように受け止められ,取り上げること自体をやめさせようとすることもあるようです。しかし,責任追及という視点ではなく,何が起こったのか,その何が良くなかったのか,今後どうすべきかということは,たとえ失敗に目を向けることに気が進まないとしても,臭い物に蓋をするという姿勢ではいけないと思いました。 この本を読んでいる最中に,身近にそのような話を聞き,歴史を学ぶ姿勢は重要だと改めて認識した次第です。 本著の先駆けとなる「失敗の本質」も読んでみる予定です。

Posted byブクログ

2015/03/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

70年以上も前の戦争における失敗を分析することにより,現代へと適応する方法の検討。 失敗の本質ということだけあって,時代がかわってもその本質はブレナイのだと実感できる。 人間は万物についての真実を知ることはできない。組織にとっての都合の悪い真実は頬かむりしたくなるのが,人間だ。だが,それでは新たな知は生まれない。あらゆる場面で,なぜを五回問うトヨタのように,絶対の真実があると信じて,何度も執拗に問いを発し,試行錯誤を続ける組織が最後には勝つ。 我々は大東亜戦争の敗北を物量の差・科学技術力の差にきしていたが,より正確に表現すれば,政治・軍事指導者層の科学技術に対する認識の差で敗北したとみなすべきである。つまり,目利きのできないトップがイノベーションの芽を埋没させてしまった好例だったのである。

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