百年法(下) の商品レビュー
不老不死近未来の物語。永遠の命、永遠の若さを手に入れる事によって起こる心の葛藤。人は老化そして死があるからこそ何事にも頑張れそして楽しむ事が出来るのではないか⁉︎そして感動のクライマックス。最高の読後感。
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大統領と首相のもと百年法が施行された日本共和国の各地には 安楽死を拒む拒否者の村があちらこちらに作られていた 村の摘発に尽力するものの死んだはずの伝説のテロリストの名で 爆発テロが行われる、陰の指導者は誰なのか、またスモッグという 治療不可能のがん患者が多発しその原因が明かされる...
大統領と首相のもと百年法が施行された日本共和国の各地には 安楽死を拒む拒否者の村があちらこちらに作られていた 村の摘発に尽力するものの死んだはずの伝説のテロリストの名で 爆発テロが行われる、陰の指導者は誰なのか、またスモッグという 治療不可能のがん患者が多発しその原因が明かされる。 事故や病気にならない限り、若い体と容姿のままで永遠に生きる ことができる、しかし人生経験を積むほどに心だけは老いていく 不老処置を施した人間界の歪み、自然界にないものを 無理やり存在させたがために次から次に出てくる問題 下巻では病んでいく日本がさらに坂道を下るように崩壊していく 象徴的だったのは百年を過ぎても生きたい為に拒否者になった 者たちでさえ「永遠に続く生」に精神のバランスをくずすこと 永遠の生は生き続ける苦悩を生み死の恐怖を増幅させていた 虚構の世界でもちょっと先の未来が垣間見れるところに リアリティを感じられおもしろかったですが そっちに持っていくか〜という感じで物語を収束させて しまった感が少し残念です。 上下巻とも出てくる人物たちがすべてとても人間くさく 登場人物の目線で物語に入り込めました。 永遠の命と法律によって強制される死 奥深いテーマの作品、読んだ方によって感じかたが 変わる作品だと思います。
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読み始めは設定が古臭いかなぁっと思い中盤中だるみしたが最後がめちゃよかった( ̄▽ ̄終わりよければ全てよし!w
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登場人物が多くて複雑、上巻よりもまとまりきっていない印象。しかし、「阿那谷童仁」が時代に利用されていく様が面白い。実体がないイコンゆえにカリスマとして色あせない。神と同じ。。。
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不老を手に入れたら。 それは、不死にも近いこと。 個人として、死と生と、どう向かい合うか。 社会として、どう向かい合うか。 個人としても、無限に続く生に耐えられるのかどうか。 社会として、そんな状況を許容できるか。 できなかったとして、そこにどう対処するか政治に決めることがで...
不老を手に入れたら。 それは、不死にも近いこと。 個人として、死と生と、どう向かい合うか。 社会として、どう向かい合うか。 個人としても、無限に続く生に耐えられるのかどうか。 社会として、そんな状況を許容できるか。 できなかったとして、そこにどう対処するか政治に決めることができるのかどうか。 不老不死を題材にとって、政治が機能しないこと、国民投票が機能しないことが描かれているが、それは様々な課題に関して現実に起こっていることの隠喩であるように感じられた。 社会が正気を取り戻すためには、おびただしい血が流れることが必要とならざるを得ないのか。 結末は日本の敗戦後を思わせるものだった。 しかし。 このストーリーはどうやって結べばいいのか、読んでいる最中も難しそうだとは感じてはいたが、ちょっと安易な結びだったかと思う。 素晴らしい発想、展開だっただけに、少々残念。
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百年法のもと半世紀ちかく日本に君臨してきた大統領にも黄昏が見えてきた.テロリストやHAVIに伴う悪性腫瘍などが出てきて長大な物語は終わりを迎える.
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全てが繋がって、百年法の意義についても明らかになり。 若いまま百年法にそって死ぬより、そのまま年老いて死ぬべきだと思った。
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飽きる事なく最後まで読めた。考え深い。いきなり政治色オンリーになってしまい戸惑うも、ついつい熱く夢中に。不老不死のSFの世界でも現代でも求めてる物は一緒。頭の中で色々考えが交錯し、読書らしい読書をしたと自己満足。
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どの世界においても不可避の障害が発生するということを伝えたかったのだろうか。百年法、別世界、歴史、設定やプロットは興味深かったが、落とし所に意外性や驚きがなかったのは残念。
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