百年法(下) の商品レビュー
不老不死が実現した社会。しかし、法律により100年後に死ななければならないー“生存制限法”により、100年目の死に向き合うことになった日本。“死の強制”をつかさどる者、それを受け入れる者、抗う者、死を迎える者を見送る者…自ら選んだ人生の結末が目の前に迫ったとき、忘れかけていた生の...
不老不死が実現した社会。しかし、法律により100年後に死ななければならないー“生存制限法”により、100年目の死に向き合うことになった日本。“死の強制”をつかさどる者、それを受け入れる者、抗う者、死を迎える者を見送る者…自ら選んだ人生の結末が目の前に迫ったとき、忘れかけていた生の実感と死の恐怖が、この国を覆う。その先に、新たに生きる希望を見出すことができるのか!?構想10年。最高傑作誕生。
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(上巻より続く) しかし、ちょっとこなれていないというか、 この厚さの上下巻をもってしても食い足らない。 ダイジェスト版なの?と聞きたくなる感じ。 もっと長く細かく作りこむ価値がある設定だと思う。 もったいない。 後は、新たなる病気の発生というラストがちょっと安易かな。
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何か最後のほう泣けた。。。果たして今の日本に本当に国と国民の未来を考えてる人がどれくらいいるんだろうか。 生きること、死ぬことについて改めて考えさせられた作品だった。私は永遠の命はいらない。そりゃ若いほうがいいに決まってるし、若くあろうと努力はしてるけど、自分が25歳のままの姿で...
何か最後のほう泣けた。。。果たして今の日本に本当に国と国民の未来を考えてる人がどれくらいいるんだろうか。 生きること、死ぬことについて改めて考えさせられた作品だった。私は永遠の命はいらない。そりゃ若いほうがいいに決まってるし、若くあろうと努力はしてるけど、自分が25歳のままの姿で年をとらないと思ったらぞっとする。だから死については考えても、死に向かう自分の生き方は深く考えたことがなかった。将来、この国を担っていく子供たちに何を残せるのか、何を残すべきなのか、恥ずかしくない生き方をしたいと思った。 日本も大きな震災に遭い、恐ろしい法律が決議されどこに向かっているのか分からなくなることがある。今一度、自分が正しいと思う道へ進む勇気、そして正しいと思う道が本当に正しいのか常に考える力がほしいと思った。
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最後のダイナミックな展開は結構引き込まれた。架空の設定を設けそれを収束させて行く手法としてはかなり良く出来てるものじゃないだろうか。最後まで楽しく読めた。
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図書館で8カ月待ちでした。 映画化が決まったみたいで、これからまた人気が出そうです☆ 下巻は、百年法が制定された後、安楽死を受け容れられない「拒否者」たちが社会問題化し、さらに謎の病気が大きな問題に発展し・・・国家存亡の危機をどう乗り越えるのか、政治家の手腕が問われる社会派小説の色合いが濃くなっていました。 先送りが得意な現代の政治を風刺的にとらえてるかんじが興味深く、政治の大切さをつくづく実感しました。 それにしても、上巻では「生死」をテーマにしてる印象だったから、下巻の展開は意外でした。 全体的には面白かったけど☆
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テーマとストーリーテリングが秀逸な上に、いい具合情緒的な文章だったため長さの割に飽きずにサクッと読めた。まぁ面白い部類かと。ただ、SFとしてはHAVIやSMOCの理論付けがぬるいためお話感が拭えない。あと立花さんの過去が最後まで伏線回収してもらえず、もやっと。ワザとかなぁ。
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非常に興味深いテーマと秀逸な話の展開で厚さの割にはすんなり読ませてもらった。 だが終盤に露見する事件の絵を描いた犯人は彼で良かったのだろうか?他の登場人物に対して小者感が否めなかった。 またカリスマはないと何度も断言されてた遊佐が結局初代独裁官になったのにもちょっとビックリ。まあ...
非常に興味深いテーマと秀逸な話の展開で厚さの割にはすんなり読ませてもらった。 だが終盤に露見する事件の絵を描いた犯人は彼で良かったのだろうか?他の登場人物に対して小者感が否めなかった。 またカリスマはないと何度も断言されてた遊佐が結局初代独裁官になったのにもちょっとビックリ。まあ急にケンがなるのもおかしいからなぁ。 SMOCが人為的にばらまかれた伝染病であるという展開かと思っていたが、主題に絡めて不老なんてそうウマイ具合にはいかないってのが創薬なんてやってる人にはリアルなんだろうね。
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永遠の生命を手にした社会がどうなっていくか、というSF小説。 作品を通じて「生命とは何か?」を問う作品でした。 やや長いけど、読み応えあります。
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若いまま百年生きられるというのは若い人からみれば魅力的だろう。 でも若いまま死ななければならないのは耐えられない。 老いていくから死を覚悟出来る。 不老不死が実現されても、結局は他の問題が起こって人類は滅亡するだろなと思った。 と思いつつも、この本の中の世界の住人だったら、 ...
若いまま百年生きられるというのは若い人からみれば魅力的だろう。 でも若いまま死ななければならないのは耐えられない。 老いていくから死を覚悟出来る。 不老不死が実現されても、結局は他の問題が起こって人類は滅亡するだろなと思った。 と思いつつも、この本の中の世界の住人だったら、 私もHAVI受けちゃうかも。
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上巻から続くストーリー、100年法が一旦は施行されたものの、それを取り巻く矛盾や衝撃のトラブル。 男臭いストーリーで、最後のクーデターとその収束の件はなんというか、行き違いって本当にこういうものなんだろうな、っておもう。 考えれば、組織が大きくなると、ここまでとはいかなくても、こういった認識のずれは必ず発生し、元々は同じ道を進んでいたはずなのに、いつの間にかずれてしまっているということが発生するような気がする。 この本では、それがドラマチックに解決するが、減じてではそれは難しいだろう。そもそも、ずれが発生してもクーデーターが発生するような立場にはいないけど。。。。
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