往復書簡 の商品レビュー
すぐに連絡が来るメールやラインじゃないからこその、すれ違いとか時差とか、本当に本人に手紙が届いてるのかとか。面白かった。
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何作か湊かなえさんの本を読んでからの往復書簡に、他の方も書いてるように読む前から身構える作風だとは思っていましたが、今回のお話はさほど毒素は感じず。 初めてこういった、書簡形式の本を読みましたが、手紙のやり取りだけなのに、まるでドラマを観ているのかと思う程、映像として頭に残るスト...
何作か湊かなえさんの本を読んでからの往復書簡に、他の方も書いてるように読む前から身構える作風だとは思っていましたが、今回のお話はさほど毒素は感じず。 初めてこういった、書簡形式の本を読みましたが、手紙のやり取りだけなのに、まるでドラマを観ているのかと思う程、映像として頭に残るストーリーでした。
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手紙だけしか載ってないのに、こんなにも状況を明確に想像できる小説があるだろうか。 湊先生の技量に圧倒されるとともに、登場人物たちの心情に自分の感情も深く沈み込んだ。 ヒヤっと怖くなる瞬間もあれば、ほんのり見える光にその先の未来を想像することもできる作品。
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湊さんというと読む前につい構えてしまうけれど、今回は優しい毒が含まれている物語ばかり三篇の短編集。 読後感はどれもかすかな希望の光が洩れこぼれていて、今までの湊さん作品の中でも好きな一冊です。手紙のやりとりが進むにつれ徐々に明らかになる真実。恐ろしい真実が隠されているのか、それと...
湊さんというと読む前につい構えてしまうけれど、今回は優しい毒が含まれている物語ばかり三篇の短編集。 読後感はどれもかすかな希望の光が洩れこぼれていて、今までの湊さん作品の中でも好きな一冊です。手紙のやりとりが進むにつれ徐々に明らかになる真実。恐ろしい真実が隠されているのか、それともただの杞憂なのか。誰が正しくて誰が嘘をついているのか。 人が心の中に抱えているものが違うだけで、こうも事実が変わっていってしまうのだというのを巧く描いていて感心してしまいます。 二作目の『二十年後の宿題』が切なくて特に好きです。
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さすが湊かなえさんといった作品でした。 手紙のやり取りという珍しい形式を持ちながら、自身の感性をうまく落とし込めていると感じました。 ストーリーに出てくる人々が壮絶な過去すぎて、自分の平凡な人生を卑下しそうになりました…
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おもしろかった! 手紙をもとに描かれる3編のミステリー 「十年後の卒業文集」 高校生時代の友人の結婚式。お礼の手紙から浮き上がってくる1人の同級生の事件と噂。手紙をやり取りするうちに浮き上がってくる本心と真相。 ひ~!湊かなえさんの底力を感じるミステリー 3度読みしてしまったわ...
おもしろかった! 手紙をもとに描かれる3編のミステリー 「十年後の卒業文集」 高校生時代の友人の結婚式。お礼の手紙から浮き上がってくる1人の同級生の事件と噂。手紙をやり取りするうちに浮き上がってくる本心と真相。 ひ~!湊かなえさんの底力を感じるミステリー 3度読みしてしまったわ~ 「二十年後の宿題」 入院中の恩師に頼まれて、「6人の教え子たちが今、幸せなのかどうか調べて欲しい」と頼まれた、元教え子で教師の大場くん。調べるうちにその6人はある事件に関わっていた子供たちということがわかり… 「十五年後の補習」 国際ボランティアとして海外に赴任することになった彼とその彼女の手紙のやりとり。何気ない手紙のやりとりから、彼女の無くしていた記憶が戻り…ある真実が少しずつ明らかになり…。 本当に最後の最後までドキドキする3作品。
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当時の謎がだんだんと浮き彫りになってくるところが面白かった。ミステリーを読んでるみたい。 2022年、手紙のやりとりはほぼないので 現実味がなく「過去の手段」と感じた。 パソコンではなく手書きも少なくなったよね。 私は最近だと一筆箋しか書かないなぁ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
audibleにて拝聴。 手紙でこんな風に書かないでしょ…とか、都合よく物語進むなぁとかいろいろ思うことはありつつも、最後までなんだかんだ面白かった… 20年後の宿題の終わり方が特に良かった。 ブツっと突然短い手紙で終わったけど、直接先生に2人で会いに行くからこそ、最後の手紙はそれだけ。 読者は手紙の文面しか知ることが出来ないけど、その後3人で直接話せるんだな、とか、きっとこの2人は上手くいくな…とか、空想できる余白がたっぷりあってあたたかい気持ちになった。 ほんの少しだけ各章繋がっていることは伺えるけど、こじつけのような感じでもあるから、単純に短編集として楽しめる。 直接面と向かっては言えなかったことを、手紙にすることで書けるようになるって、なんだかちょっとわかるなぁ〜と思ったり……
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以前読んだ贖罪とやや似た雰囲気?と思って読んでみた。私は本当に事件の手記(今回は題名道り往復書簡ですね)が好きだなぁと感じる。 同じ事件でも人が違えば、こうも事件は違って見える物なんだろうか?面白いなぁ! 湊かなえさんのお話って良くも悪くも後味悪いイメージがあったのだが、この作...
以前読んだ贖罪とやや似た雰囲気?と思って読んでみた。私は本当に事件の手記(今回は題名道り往復書簡ですね)が好きだなぁと感じる。 同じ事件でも人が違えば、こうも事件は違って見える物なんだろうか?面白いなぁ! 湊かなえさんのお話って良くも悪くも後味悪いイメージがあったのだが、この作品はとても読後感が良い! 先生が悪い人だったらどうしよう?!とか、この人悪い人では?!ってのが悉く外れたので安心ほっこり
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人の本音を書簡を通じて表現した短編3作品。 10年後の卒業文集については、私自身、中学時代に友人の自転車に後ろから自転車で突っ込んで怪我をさせてしまったことを想いだす。後ろからだったのでその友人は私がぶつけたことに気づいていなかった。7年後の大学の飲み会で、その友人には真相を明か...
人の本音を書簡を通じて表現した短編3作品。 10年後の卒業文集については、私自身、中学時代に友人の自転車に後ろから自転車で突っ込んで怪我をさせてしまったことを想いだす。後ろからだったのでその友人は私がぶつけたことに気づいていなかった。7年後の大学の飲み会で、その友人には真相を明かして笑い話にしてくれた。誰もがそれに近い経験をしているのかもしれない。 そして、人間は万能じゃない、だから人の言動は本人しかその本当の意味はわからないものである。 二十年後の宿題は、6人の教え子の近況を知ろうと、元教子の教師に依頼するところから始まる。彼ら7人には共通の出来事があった。そしてそれぞれのその出来事に対する気持ちが明らかになっていく。 子どもの時の出来事は生徒たちに陰を落としていると先生は思っている。 知らない方が良い事も多々あるが、本編は知ってよかったのだと思えた。 15年後の補習では、中学時代から15年付き合っている2人、国際ボランティアの彼との書簡。15年前の事故により、友人を亡くしたが、その真実が語られる。更にその先の真実も明かされる。そして最後は。予想外の展開だった。 一年後の連絡網、それはこの物語の後日談、全てが収束する。素敵な気持ちにさせられた。
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