往復書簡 の商品レビュー

湊かなえ【著】

2022/05/22

書簡で真相が明かさせれる短編ミステリー。
印象に残ったのは「15年後の補習」ラブラブな文通のはずが破局に至る展開に、終局がとても気になり夢中で読みました。結局、二人の思いは一生完全には癒やされることはないのだろうけど。書き下ろしの「連絡網」はなくてもよかったかな。
「20年後の宿題」は最後に明かされる、書簡のきっかけか微妙で「同情されずに彼に事故のことを知ってもらう方法」として迂遠過ぎるし、結局彼氏には骨を折らせ自分に会いにこさせることを考えるかな、と冷静に考えてしまいましたが、フィクションとしては面白い着想かな、とも。最後の手紙は本当に大場さんなのか疑っていまいました。
「10年後の」はちょっと凝りすぎかな。
とはいえ、いずれも楽しめました。

2022/05/16

最初から最後までずっと手紙のやり取りの小説は初めて読んだ。結構な頻度で登場人物分からんくなって、戻って確認しての繰り返し(笑)頭弱い系の人はむずいかも(笑)いや、自分だけかな(笑)でも最後はちゃんとみんなと同じ感想持てたと思う(笑)

2022/05/10

おもしろかったー！！
気持ちよく騙された。

手紙のやりとりだけでここまで物語を発展させるとは凄い。

久々の星５です。

2022/04/30

『手紙が炙り出す、真実と心の奥に潜む葛藤』

手紙を通して、過去の出来事の真実が明らかにされていく３つの物語。揺れ動く心の機微と、心の奥底に潜む葛藤を丁寧に描く。一見、イヤミスか？と思いきや、単なるイヤミスに終わらないところが秀逸！

2022/04/29

手紙のやり取りだけで、意外な事実が明らかになって行く展開かと思えば最後はそれが覆る様な顛末は、さすがの湊さん、と言った感想。イヤミスの女王と言われる湊さんですが『告白』程のイヤミス感でもなく、むしろ私にはこのくらいがちょうどいい。
一つ目と二つ目の大場先生が被っていたので4つの章がいずれどこかで繋がるのかと勝手に想像して期待したがそれはなかった。
四つ目は三つ目の結末を裏付けるものとなっており、あぁ良かったな、胸がすっとする感じで読み終える事が出来良かった。湊さんでもこう言う締めくくり方をするのだな、とまだ湊作品を2冊しか読んでないのにわかった様な事言うな、ってか（笑）。

2022/04/23

メールでも電話でも、もちろんLINEやSNSのDMでもなく手紙でのやり取りで語られるお話。

声が聞きたいと思ったら電話がある。連絡を取りたいと思ったらメッセージを送る手段がたくさんある。その中で、あえて手紙という手段を使うことが、今この世の中でどれだけあることなのだろう。
そんな手紙だからこそできるトリックがあって面白かった。

個人的には、湊かなえさんの作品にはドロドロとしたものを求めがちなので…結末が見えてしまう本作は少し流し読みしてしまった。

2022/04/22

交わされる手紙だけで綴られた3つの短編小説。
3編とも、過去のある"事件"の真相を突き止めるために手紙が交わされる。
手紙を書いてから相手が読むまでの物理的な時間差と
その時間差の中で生まれる心の変化。
相手が見えないから生まれる疑問があり
見えないからこそ見えてくる真実がある。

2022/04/21

2番目の「二十年後の宿題」を読んでいると、突然吉永小百合の顔が浮かんできた。そこで映画「北のカナリアたち」の原作だとやっと気づいた。映画のストーリーよりもこっちのほうがしっくりくる。

2022/04/17

気楽に読めた。この作者の作品なので、どんな落ちがあるのか、どんな毒があるのか考えながら読んだ。なるほど。この作品は読後すっきり感あり。

2022/03/20

手紙のやり取りだけで物語が進んでいく。
物語というか過去の出来事についての答え合わせという感じ？
新しいスタイルで、手紙ならではの話の脱線とかもあってとても面白かった。
一つの出来事でも人によって捉え方や感じ方が違って、
あの人はきっとこう考えているだろうと思ってたのが実際は全然違ったり。
きっと現実の日常生活でもこんなことばっかりなんだろうなと思った。たまに答え合わせは必要なのかも。
湊かなえさんが書いている！っていうことをあまり意識しすぎずに手に取ったほうが良いと思う。