街場の文体論 の商品レビュー
読み終わった。 この本との出会いはホントに偶然だった。 赤ペンの替え芯を買いに行った本屋で平積みになっていた。気になって前書きを読んでみた。連れのトイレが終わって、さぁ帰ろうと駐車場へ向かう途中、ちょっと待って買いたい本あるから買って来る、と言って連れを待たせてレジへとこの本を...
読み終わった。 この本との出会いはホントに偶然だった。 赤ペンの替え芯を買いに行った本屋で平積みになっていた。気になって前書きを読んでみた。連れのトイレが終わって、さぁ帰ろうと駐車場へ向かう途中、ちょっと待って買いたい本あるから買って来る、と言って連れを待たせてレジへとこの本を持ってった。 お金がなくて普段は文庫本しか買わない僕が。 何だか読むべき気がしたし、読むことができる気がした。 これから母語を扱って教育をすることになる僕へのメタメッセージがその平積みされている表紙から出ていたのか。と、書くのは何だかできすぎている気もするがかなり素敵なことのようにも思う。 この本が読めてよかった。まだまだこの先もずっと、僕は勉強して学んで、それを社会に還元し続けようとしなければいけないな。
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「生きた言語とは何か」という話。 書くときは読み手に伝わる言葉で文章を書く、のがいいらしい。 それが文章を書くということらしい。 話すときも一緒らしい。 重箱の隅をつつくだけの、相手に伝わらない言葉は (たとえば学会の聞き手が全員日本人だとわかっていて、 フランス語の専門用語を使...
「生きた言語とは何か」という話。 書くときは読み手に伝わる言葉で文章を書く、のがいいらしい。 それが文章を書くということらしい。 話すときも一緒らしい。 重箱の隅をつつくだけの、相手に伝わらない言葉は (たとえば学会の聞き手が全員日本人だとわかっていて、 フランス語の専門用語を使って発表するような)のは言葉と言わないらしい。 そんなふうに文章を書き、話すようになれるのは理想だなあ。 この本の中で何度も出てきた言葉は「メタ メッセージ」。 表面的な言葉ではなく、 その言葉によって伝える何か、らしい。 思えば、昔、ブリュッセルでお茶してたとき、 「紅茶が欲しいねん!」とお店の人に日本語で主張していた 関西人のおばちゃんのところにはきちんと紅茶が運ばれていた。 あれもメタメッセージが届いた一例なのか? 常に本質を見抜いた発言、とか、 疲れるしやってられないけれど、 せめて目の前にいる人の言わんとすることをストレスなく感づいて 自分の気持ちを自分の言葉で表現できるようになれたらいいな。
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吉本隆明関連の本を読むと、改めて内田樹もその影響を受けているのだということを、門外漢でありながらしみじみと感じた。 内容はともかく、様々な論点をつぶさに比較考察しながら、最終的には「~というところから始めていかなければならない」「~という方途以外には存在しない」というまとめ方に、...
吉本隆明関連の本を読むと、改めて内田樹もその影響を受けているのだということを、門外漢でありながらしみじみと感じた。 内容はともかく、様々な論点をつぶさに比較考察しながら、最終的には「~というところから始めていかなければならない」「~という方途以外には存在しない」というまとめ方に、吉本に近いところを感じる。 人間は「言語の檻」から逃れることはできないから、まずはその事実を受け止め、檻ごと動く(=定型を身体化する)しかないという例えも秀逸だと思うが、この”ある種の事実を受け止め、そこから始めるしかない”という論の進め方も、その一例であろう。 まあそんな意味のないことを言っても仕方がない。悪いことでもない。誰かの影響を受けない人間などいないし、それだけ共感を得られる考え方なのだろうから。
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「ことばの伝え方」どれくらい強く読み手に言葉が届くことを願っているか、はっとさせられる一言でした。村上春樹の文体の解説もとても分かりやすく、引き込まれました。初めて内田樹さんの著作を読みましたが、他もぜひ読みたいと思いました。
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実は初・内田樹でしたが、最初に読んだのがこの本で良かった!最後の学問についての話は、不覚にも泣けてきました。自分の修士論文、一から書き直したい…。 熱心なタツラーがたくさんいる理由が、よーくわかりました。
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神戸女学院での最終講義をまとめた1冊。 専門分野の研究をとおして物の見方やこれからの学問が向かうべき方向性を示した良書。 語りがやわらかく読みやすい。 村上春樹、町田康、漱石や谷崎などの解説が絶妙。
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相変わらず内田樹の本はおもしろい。ぐいぐい読んでいける。内田先生の解説をすらすら読んでいる途中に、たまにその解説されている思想家本人の著作の引用が出てくる。すると、びっくりするほどそれを読解できない自分に気づく。こんなむつかしい文章を読みこなすのがたぶん教養なんだな、と思った。 ...
相変わらず内田樹の本はおもしろい。ぐいぐい読んでいける。内田先生の解説をすらすら読んでいる途中に、たまにその解説されている思想家本人の著作の引用が出てくる。すると、びっくりするほどそれを読解できない自分に気づく。こんなむつかしい文章を読みこなすのがたぶん教養なんだな、と思った。 そんな教養を身につけるため、というかそうせざるを得ないような「身体をがたがた揺さぶられる」経験は私にはあったかなあ、と振り返ってみたりした。
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文体論と銘打ってるけど、より根源的な人間についての話し。 著者の本はタイトルが違えどどれも同じテーマを扱っている気がする。
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言葉の本質が「ごった煮」で綴られたもの。アナグラム、エクリチュール、リーダビリティ、宛先のこと。そして、読み手に対する敬意を持ち、情理を尽くして語るということ。まだ多分私の中にうまく染みていなくって、整理できていないけれど、原理的で大事なことが目に見えるところにきたという今の感じ...
言葉の本質が「ごった煮」で綴られたもの。アナグラム、エクリチュール、リーダビリティ、宛先のこと。そして、読み手に対する敬意を持ち、情理を尽くして語るということ。まだ多分私の中にうまく染みていなくって、整理できていないけれど、原理的で大事なことが目に見えるところにきたという今の感じ。
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