反ポピュリズム論 の商品レビュー
(2013/3/29) どういうきっかけで入手したかを忘れて、 著者の名前もナベツネと同姓同名だ、などと思ったほど。 なんのことはない、本人。世界一の発行部数を誇る讀賣新聞の主筆であり、大連立構想などを画策する男。 思い直して読んでみた。 いきなり橋下に言及。危ういという。ヒト...
(2013/3/29) どういうきっかけで入手したかを忘れて、 著者の名前もナベツネと同姓同名だ、などと思ったほど。 なんのことはない、本人。世界一の発行部数を誇る讀賣新聞の主筆であり、大連立構想などを画策する男。 思い直して読んでみた。 いきなり橋下に言及。危ういという。ヒトラーをちらつかせる。 いまさらテレビの威力に触れる。ワンフレーズの小泉、8フレーズの橋下。船中八策だから。 八策はいいのもあるが悪いのもある。脱原発異存は橋下ブレーンの大前研一氏も否定していると大前さん登場。 おそらく讀賣は大前さんは嫌いだろうに。 そして新自由主義竹中批判。小泉は竹中に洗脳されたと。竹中の2大メガバンク構想を停めたのは自分だと。 自民民社(これは自公に先んじられ失敗)、自民自由の連立(これは成功)の画策も自分。 衆参ねじれ時の福田自民小沢民主の大連合も画策、これは福田の慎重さと小沢の傲慢さで失敗、とある。 確かにこれが出来ていれば今日の混乱はなかった。 自分に都合のいい過去を都合のいいような文章で読ませ、自分の考えの正しさを訴えるような文章。 何が大衆迎合だか。 テレビを目の敵にしている部分がある。 ニクソンはメイクの失敗でテレビ映りが悪くケネディに負けたとある。 その点新聞はじっくり主張しているから正しいと。 その一方で朝日はテレ朝とつるんで原発で恣意的だと責めたり、、、。 テレビと政治家がくっつくとポピュリズムになる。 正しい日本の姿にならん。 これはいかん。 という論調。 讀賣朝日が政府と迎合してお高いところから大衆にニュースと称して情報統制、誘導しているんじゃないの。 新聞を一所懸命読む人ほど馬鹿になる仕組みになってる。新聞をまじめに読むな、が今の教育の正解だろう。 見出しだけななめ読みして、気になった記事の事実確認はネットでソースを探ったほうがいい。今は結構情報が取れる。政府関係など。 ソースを読んで、真偽を確認、データを分析すればいいのだ。 世論調査など最低。ネットでやれ、だ。電話調査に意味はない。年寄りしか出ないだろう。自営業者も出るのかな? 讀賣の考え方がよーくわかる。俺が正しいから読者に教えてやる、まあこれくらい思い込みがなければやってられんのだろうが。 第1章 政治家の衰弱は誰のせいか 第2章 橋下現象はなぜ起きたか 第3章 大連立構想はなぜ失敗したか 第4章 ポピュリズムの理論的考察 第5章 大衆迎合を煽るメディア 第6章 日本をギリシャ化させないために 付録 「無税国債」私案
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自分がやってきたこと(自民党と自由党の連合政権結成の支援など)と、自分の思いつきを自画自賛している本。 この人の定義するポピュリストは、この人の判断で実現不可能な政策やマニフェストを掲げて選挙民の関心を買おうとする政治家を指しているらしいが、その定義で一貫しているわけではなく、単...
自分がやってきたこと(自民党と自由党の連合政権結成の支援など)と、自分の思いつきを自画自賛している本。 この人の定義するポピュリストは、この人の判断で実現不可能な政策やマニフェストを掲げて選挙民の関心を買おうとする政治家を指しているらしいが、その定義で一貫しているわけではなく、単に自分が嫌いな政治家(で国民に人気がある人)をポピュリストと読んでいるだけの様に見える。 思い付きの政策は、相続税が無税になる無利子(またはマイナス金利の)国債の発行である。乗数効果に期待しているらしいが、か小30年間ほど、見るべき乗数効果のない国債発行が続いていることに照らして、賛成できる要素は乏しい。
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ナベツネによる政策提言。 前半は橋下についてのポピュリズム政治の批判かと思ったら、後半は政界の裏話や独自の経済政策が含まれていた。 「無税国債」はリアリティはないけど思考実験としては面白かった。
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いくつになっても非常に頭のいい人だなぁ、という印象。当然新聞の人だからTVが敵だというバイアスはあるにせよ、アメリカの現場にいた人として、TVが作る政治風景についての考察については一見の価値があると思う。 讀賣新聞のドンが何を考えているのか、くらいの興味で読んでみても損はな...
いくつになっても非常に頭のいい人だなぁ、という印象。当然新聞の人だからTVが敵だというバイアスはあるにせよ、アメリカの現場にいた人として、TVが作る政治風景についての考察については一見の価値があると思う。 讀賣新聞のドンが何を考えているのか、くらいの興味で読んでみても損はないし、読書としても結構満足できると思うん。
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大阪都構想など政治が話題になったので我が家の積ん読コーナーから本書引っ張り出して通読。朝日vs読売という対立軸でみると自分は読売派だな。昔は民主党を応援してたけど今ではそうでもない。久米さんのニュースステーションにかなり洗脳された感があった。昔は自民党ぶった押せだった。無税国債と...
大阪都構想など政治が話題になったので我が家の積ん読コーナーから本書引っ張り出して通読。朝日vs読売という対立軸でみると自分は読売派だな。昔は民主党を応援してたけど今ではそうでもない。久米さんのニュースステーションにかなり洗脳された感があった。昔は自民党ぶった押せだった。無税国債という案はなかなか面白い。無税国債案とは、相続税を免除する代わりに利子をゼロ、もしくはマイナスにする国債を発行するというものだ。ただ、この無税国債が相続人に償還されたときの課税関係はどうなるのであろうか?本当に非課税にしてよいのか?ちょっとまだ全貌がよくわからん。
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いわゆるナベツネは、大嫌いな人間の一人なのだが、書いてるものを読んだことはなかった。 真っ当やん。 小泉辺りからの、人気投票に苦言を呈している。 マスコミというか、テレビやネットの弊害。 いい本だと思う。 が、この人のやってることがどうなのかは良く判らない。
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良きにしろ、悪きにしろこの人の物言いには一貫性がある俗にぶれていない。だからこそ世の中に批判を生みつける事も多々あるのだろう。 しかし、同じ悪でも最近の悪はどうも世論を見すぎるのか自分の信念という物が見えてこない世論に流されやがて消されていく運命にある人たちは少し見習った...
良きにしろ、悪きにしろこの人の物言いには一貫性がある俗にぶれていない。だからこそ世の中に批判を生みつける事も多々あるのだろう。 しかし、同じ悪でも最近の悪はどうも世論を見すぎるのか自分の信念という物が見えてこない世論に流されやがて消されていく運命にある人たちは少し見習った方が良いのではないか。
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いちいち頷ける内容。 原発擁護論や衆愚政治への危惧など、自分の考えに対する裏付けが取れたような心持ちで読んだ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分語りが多く、俺が俺がとやるところはノムさんに通じるものあれど、この86歳という年齢で、かくもしっかりとした文章を本一冊にしあげ上梓できるとは驚異である。独裁をひたすら独裁的に批判しているのもユーモラスだが、どこか憎めない。こうしたまともな文章を読む前から、こいつは巷間でいわれているような頑固なだけのじじいではないと思っていたが、想像以上に人物である。そんなナベツネのダークサイドのみがマスイメージを形成しているその事実こそがポピュリズムというか、衆愚の極みであろう。その思想や主張には支持しかねる点多々あれど、こうもラディカルな物言いで、遠慮せず、おもねず、取り繕わずできる論客が他にいるのだろうか?
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