武器としての交渉思考 の商品レビュー
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相手の利害に焦点を当てる バトナ…複数の選択肢を持つ 最初のアンカリング 無条件の譲歩はしない 6タイプの非合理交渉者 1.価値理解と共感を求める人 価値観にあわせる。敵を設定し共犯者に 2.ラポールを重視する人 時間やコストをかけてラポールを築く 3.自律的決定にこだわる人 判断するための情報だけ伝える (リテラシーの低い人には、デメリットは語らない) 4.重要感を重んじる人 本心で、丁寧に、逐一、敬意を持って、接する 5.ランク主義者の人 高いランクの人間をメンバーに入れておく 6.動物的な反応をする人 相手の生理的感情に配慮しつつ、うまくスルー 交渉時 アウトプット…何を達成するか決めておく ドレスコート…非言語メッセージや、言葉遣い NGワード…は、全員で共有しておく
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とても面白くダメになった。 やはり大事なことはコミュニケーションを持って真摯に当たるということ。 それがなかなか出来ないからこのような本が生まれる。でもだからこそ大事にしたい。
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交渉に当たって念頭に置くべき基礎事項をしっかりとインプットできる一冊、定期的にこの本を読む事で自分が疎かにしているポイントなどに気付かされると感じた。
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瀧本さんという著者は、以前より気にはなっていて、昨年のゴールデンウィーク時にFacebookにて、「7日間ブックカバーチャレンジ」で友人が複数の本を紹介してくれていた時も気になっていた。 ビジネス本の平積みに瀧本さんの本はよく置かれていた。 そして昨年には「2020年6月30日またここで会おう」が平積みになっていたのを覚えている。 東大や京大の学生さんにアツイ講義を行う、そんな方の著書なんだな、「君にともだちはいらない」など、メッセージの強い本を書く方だな(ちょっとここまで強いメッセージだと僕は合わないかもしれないな、でも)、どっかの乱読タイミングでまた読もう、と思っていた。 先日、また丸善に行った際に、オトナ買いする機会あり、「あぁそうだ、瀧本さんの本、読んでみよう」と手に取った本。 恥ずかしながら初めて瀧本さんという方を知り、昨年の「7日間ブックカバーチャレンジ」を見直したり、当時のいくつかの記事を読んだりしている。 相当すごい方(圧倒的な天才)だったんだな、と思う。 改めてご冥福をお祈りしたい。 せっかくのご縁なので、また次回に瀧本さんのほかの本、複数読んでみたいと思う。 本の内容としては学生向けに行った「交渉の授業」を一冊に凝縮したもの。「この閉塞した日本の状況を一緒に変えていきましょう。」とあり、若い方々に考え方という武器を与えて、社会を世界を変えていこうとされていたんだな、と伝わりました。 まったくまとまりないですが、以下、自分が気になった箇所の抜粋です。 =========== ・P93 「客が儲かれば、お金はあとからついてくる」 と考えるべきなのです。 このことをマッキンゼーでは 「Client interst first, money follows」 と言います。 ・P106 そこで本書では、「すごく合理的に物事を判断する人を相手とする交渉」と、「まったく合理的でない人を相手とする交渉」の2つに分けて考えていきたいと思います。 なぜ相手を分けて考える必要があるかというと、交渉では意思決定権を持つ相手と自分とが合意することが必要不可欠なので、相手がどういう考え方をするか知らないと、そもそも交渉が成り立たないからです。 ・P193 相手側が何かしらの条件を提示してきたときには、それにアンカリングされないように「この条件の設定自体に何かおかしいところがあるのではないか?」と常に疑ってかからなければいけません。 ・P221 こういった交渉では、相手の希望する条件をできるかぎり汲んであげながら、こちらの希望する条件を実現するためにはどうすればいいか、柔軟な発想をすることが求められます。 そのためには、争点をすべて洗い出し、それぞれの重要度を決めて、相手にとって重要な争点と、自分にとって重要な争点を結び付けてみる。 そしてそのうえで、「自分にとって重要度は低いが、相手にとっては高い争点」を譲歩したり、逆に「自分にとって重要度は高いが、相手にとっては低い争点」を譲歩してもらえるよう提案したりすることで、お互いにとっての目的を達成できる道を探ってみることが必要なのです。 ・P265 向こうの言っていることがどんなにむちゃくちゃな論理に見えても、「その背後にはそれなりの理由があるはずだ」と信じて、とりあえず相手の話をちゃんとぜんぶ聞く。 そうしないと相手はますます意固地になり、交渉どころか取り付く島もない、ということになりかねません。 ・P315 みなさんのなかにも、「どうにかして日本の未来を良くしたい」と考える、志を持った人がいることでしょう。 そう思うみなさんが、もし本気で世の中を変える力を身につけたいと思うならば、まず言葉を磨くことです。 ===========
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交渉というものが抽象的で、方法論も語られていないことから、交渉が上手いかどうかはある種の才能によるものだと考えていたが、この本はその考えを根底から覆し、交渉がクリエイティブで再現性が高いものだと教えてくれた。 交渉が上手くなりたいと考える人にはぜひ読んでほしい一冊。
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瀧本さんの東大の伝説講義が衝撃的だったので、読んでみた。 2011年の本だが、「自分の頭で、考えて行動せよ」という軸はこの時から一貫していたのだなと感じた。 決断思考とタイトルにあるが、 決断思考を行うための土台となる客観的な意見の出し方と、その反証方法(ディベート思考をベー...
瀧本さんの東大の伝説講義が衝撃的だったので、読んでみた。 2011年の本だが、「自分の頭で、考えて行動せよ」という軸はこの時から一貫していたのだなと感じた。 決断思考とタイトルにあるが、 決断思考を行うための土台となる客観的な意見の出し方と、その反証方法(ディベート思考をベースにしたもの)の内容が語られる部分がこの本の多くを占めている。 自分としては、この本の後半にある。 - 決断は、客観的な洗い出しのあと最終的に主観を伴って決める。 - ディベート思考: 判定は、「質 x 量 x 確率」で決まる。 あたりが気になったので、ここら辺をより深堀してあったらより嬉しかった。 実践で磨いていくというのは正にその通りだと思う。 何方かと言えば、主観的・感覚的に物事を捉えがちな人間だと思うので、ディベート思考も取り入れていきたい。 # ディベート思考 (参考になった箇所) - 結論 (= 正解ではなく今の最善解)を出すのが大事 - 議論は「〇〇すべきか否か」という風に絞る - メリットの3条件: 内因性、重要性、解決性 => 重要な課題が解決することであること - デメリットの3条件: 発生過程 x 深刻性 x 固有性 # 反論の6パターン ## メリットへの反論 - 内因性への反論 1. プランを取らなくても問題は解決するのでは 2. そもそも現状に問題はない - 重要性への反論 1. 質的に重要でない 2. 量的に重要でない - 解決性への反論 1. プランをとっても別の要因が生じるため、問題は解決しない 2. プランは問題の原因を正しく解決しない ## デメリットへの反論 - 発生過程への反論 1. プランだけはデメリット発生には至らない(別の条件が必要) 2. プランの影響はデメリット発生に至るには弱すぎる - 深刻性への反論 1. 質的に問題でない 2. 量的に問題でない - 固有性への反論 1. プランをとっていなくても現状問題は起こっている 2. プランを取らなくても、将来同様の問題が起きる
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・エスタブリッシュメントの支援を得る ・大切なのはロマンとソロバン ・学生時代は、バイトより勉強を ・自分の要求を押し付けるだけでは、交渉にはならない ・相手にとってのメリット/利害に焦点を当てる ・パイを分けるだけでなく、パイという前提を見直したり、パイを大きくしたりできないか ・バトナとは、「相手の提案に合意する以外の選択肢の中で最も良いもの」 ・つまり別の選択肢で、それが有るだけで有利な立場に立てる ・ゾーパとは、「合意できる範囲」 ・最初のアンカリングが大事で、無条件の譲歩は絶対にしない ・沈黙に耐える ・相手が情報を出してこないなら、それを逆に利用できないか? ・相手の価値観を分析する ・デモで世界を変えるのは困難 ・変えたい世界の、キーパーソン・意思決定者ら個人にアプローチし、交渉・合意を結ぶ
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交渉についての考え方をまとめた本。交渉に必要な考え方を、具体的な交渉事例を用いて説明しており、非常にわかりやすい。BATNA、ZOPA、アンカリングなど専門的な言葉が多いが、この基本を押さえてから交渉するのと、押さえずに交渉するのでは結果は雲泥の差が出るだろう。社会人だけでなく学...
交渉についての考え方をまとめた本。交渉に必要な考え方を、具体的な交渉事例を用いて説明しており、非常にわかりやすい。BATNA、ZOPA、アンカリングなど専門的な言葉が多いが、この基本を押さえてから交渉するのと、押さえずに交渉するのでは結果は雲泥の差が出るだろう。社会人だけでなく学生でも必要になってくる交渉術をしっかり押さえ、物事をうまく進められる様にしていきたい。
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これからの時代に必要なものは、自分で決定する力である。 そのための思考法としてディベートの考え方、方法について詳しく書かれている。
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武器としての交渉思考 瀧本さんの本は徹頭徹尾、社会変革をするにはどうするかという理念のもとに書かれている。今回の交渉思考も、社会変革をするために、仲間を作り、敵対している人を動かすスキルとして交渉が取り上げられている。仕事は、自分だけできることは少ない。多くの人々に協力を得なけ...
武器としての交渉思考 瀧本さんの本は徹頭徹尾、社会変革をするにはどうするかという理念のもとに書かれている。今回の交渉思考も、社会変革をするために、仲間を作り、敵対している人を動かすスキルとして交渉が取り上げられている。仕事は、自分だけできることは少ない。多くの人々に協力を得なければならず、多くに人に自分のやりたいこと、売りたいもの、発信したいものを伝え、サービスや商品を使ってもらうためには交渉が必要である。交渉はほぼ事前準備で決まる。そして、今回眼から鱗だったのが交渉においては、相手との利害調整が主であるが、利害を考えるうえで、必ずしも相手は自分が考える利害と共通していないということが肝である。相手の利害を正確にとらえ、相手が具体的なメリットを考えられたときに、相手は動く。本書でも、事例として挙げられていたが、姉妹が一つのオレンジを欲しがっている状況の中で、二人とも満足できる策はないかという例題がある。姉妹は、必ずオレンジがまるまる1個手に入らないと譲らない。結論として、彼女たちはまるまる1個のオレンジを手に入れ、満足するのであるが、オチは、姉はオレンジピールを作るためにオレンジの皮を欲しがっており、妹はオレンジを食べたいのでオレンジの中身を欲しがっていたのである。姉妹はこうしてそれぞれの求めるオレンジ1個分のものを手に入れたわけであるが、このように、同じものを求めているようで、実はその中でも別の部分を求めていることもある。相手が自分と同じものを求めており、譲らないと考えているときこそ、相手が本当に欲しているものは何かということを要素分解して考えることが重要である。一方で、お互いでパイを広げる交渉もまたできる。パイを奪い合うのではなく、同じ方向を向いて、パイを広げる方法を探索する。これもまた交渉であり、多くの場合、パイを広げる提案でも道は開ける。そうした結論を出すうえでも、モノの取り合いとしていたときは、モノをどのように使うか、その要素が必要なのかを自分も相手も棚卸することが重要なのである。 さらに、本書ではバトナというが概念が出てくる。バトナとは、ベストな代替案のことであり、その交渉が仮にうまくいかなかった場合に、発動するプランや選択肢のことである。往々にして、選択肢が多い方がバトナの精度は高まる。交渉事では、バトナを持っていくことが鉄則である。自分に転職先がないのに、賃金交渉をすることはあまりいい結果をうまない。さらに、相手のバトナを見極めることも、自分のバトナを考えるのと同じくらい重要である。そして、その先では、自分のバトナが相手にどう捉えられているのかが重要である。自分のバトナが相手にとって大きく見えれば、交渉事は優位に進めることができるし、鉄壁と思える交渉相手にも、交渉相手のバトナを悪く見せる技術によって、相手が揺らぐことがある。そして、相手が揺らいだ隙に相手にとってもよく、自分にとっても良いバトナを提示することでオトシドコロが見えてくるのである。また、アンカリングも重要になってくる。アンカリングとは、価格交渉などにおいて、多くに人は最初に提示された金額を基準にしてしまうというものである。例えば、最初に1000円で提示されて、2割引きで800円で売りますと言われるのと、最初に8000円で提示された9割引きで再提示されるのでは、同じ値段でもお得な感覚を覚えてしまう。相手がデクラインするぎりぎりのラインで最初にカマすことでアンカリングができるようになる。さらに、譲歩も重要である。譲歩は自分にとって価値が低く、相手にとって価値が高い項目を見つけることが肝になる。交渉を重ねていくことで、相手が何になら動くのかをいうことを精緻に見極めることも重要である。
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