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ロング・ロング・アゴー の商品レビュー

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145件のお客様レビュー

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    30

  2. 4つ

    66

  3. 3つ

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  4. 2つ

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  5. 1つ

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2012/09/11

再会がテーマの短編集。 どれも、ちょっと胸がじ〜んとする。帯には「うまくいかない人生を愛おしく見つめる全6編」とあるけど、不器用な主人公たち。最後の「再会」という短編の「(生き方を)間違えてる人なんて 誰もいないと思うよ」そんな言葉が印象的でした。

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2012/09/11

全編で小学校時代が絡むヒューマンドラマ短編集。 最初の「いいものあげる」を読んだときは、流石重松さんよくこのシュチュエーションを題材にしたなと感心。子供の世界と大人の考えの両方からストーリーを考える、私も共感したり、懐かしさをおぼえたりでき読みごたえがある作品。子供が小学生高学年...

全編で小学校時代が絡むヒューマンドラマ短編集。 最初の「いいものあげる」を読んだときは、流石重松さんよくこのシュチュエーションを題材にしたなと感心。子供の世界と大人の考えの両方からストーリーを考える、私も共感したり、懐かしさをおぼえたりでき読みごたえがある作品。子供が小学生高学年になったら、読むように勧めたいなと思うが、同じ様な気持ちで共感すると言うことは難しいかな。 昔を思い出したり、考えさせられる作品。

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2012/09/10

全部読み終えた後、あとがきを読んで納得。 確かに「再会」のお話ばかりだ。 中でも、『永遠』は、まっすぐでグッときた。 ちょうど友達の結婚式から帰るバスの中で読んだから余計に『永遠』の尊さがたまらなかった。 「はいっ、ちかいますっ」を何回も何回も練習したユウちゃん。それを見守る「...

全部読み終えた後、あとがきを読んで納得。 確かに「再会」のお話ばかりだ。 中でも、『永遠』は、まっすぐでグッときた。 ちょうど友達の結婚式から帰るバスの中で読んだから余計に『永遠』の尊さがたまらなかった。 「はいっ、ちかいますっ」を何回も何回も練習したユウちゃん。それを見守る「わたし」たち家族。 そんな簡単に永遠を信じることなんてできないって思ってたけど、そこには確かに、「永遠」を信じさせてくれる想いを感じた。 あぁ、なんて、尊いんだろう。途方もないなぁ。 こんなとき、重松さんにはかなわないなぁって、まいってしまう。

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2012/09/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

Facebook、mixi、Twitter等のSNSが大いに賑わって久しい。 もう卒業して疎遠になりつつあった昔のクラスメイト、トモダチ、知り合いと、何となく繋がれる。 ネット上で友達「申請」をして、相手に「承認」されれば、もう繋がれる。 簡単な作業で繋がれる。 SNSでは「友達」の多さが一つのアクセサリーみたいなものだから、深い付き合いはなくても容易に承認してくれる雰囲気がある。 そういう気軽さがヒットしているのかな、と思う。 気軽に「再会」を果たすことができる。 さて、本書は「再会」をテーマに短いお話が6つある。 各お話で主人公にとって大切な過去の人が出てくる。 それは深い深い繋がりがあったというわけでは必ずしもない。 思い出すと笑っちゃうような思い出もあれば、苦い気持ちになるようなものもある。 複雑な気持ちになっても、 お話しの主人公は明日に向かってまた生きることを続けて行く。 昔の自分がどれだけ頑張ったか、どれだけ情けなかったか、そういう過去を自分の歴史として受け入れて、 思い通りじゃなかったかもしれない人生で、前を向いて生きていく。 「再会」を自分が前に進むためのエネルギーに変換している気がする。 「再会」がネット上で多発する時代。 どれだけの人が本書のような「再会」を経験できるんだろう。 SNS時代だからこそ、本書は多くの人に読んで欲しいと思う。

Posted byブクログ

2012/09/09

かなり、胸にグッときます。 いじめの話とかは、苦手ですが、読み切ることができました。兄弟のほうも次に読みたいです。

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2012/09/06

「ねえ、運が悪くても幸せなことって、あるよね…」 ぽつりと言った私に、母は「幸せに運の良し悪しなんて関係ないわよ。ラッキーとハッピーは違うんだから」と笑ってテーブルから離れました。 今気が付いたけど、新潮文庫の重松清の品揃えは大部分が短編集なのだ。しかも、「舞姫通信」「見張り塔...

「ねえ、運が悪くても幸せなことって、あるよね…」 ぽつりと言った私に、母は「幸せに運の良し悪しなんて関係ないわよ。ラッキーとハッピーは違うんだから」と笑ってテーブルから離れました。 今気が付いたけど、新潮文庫の重松清の品揃えは大部分が短編集なのだ。しかも、「舞姫通信」「見張り塔からずっと」から始まっており、重松清の実質上デビューからの付き合いだった。「ナイフ」「ビタミンF」「エイジ」文学賞を獲った初期の作品群、鳴かず飛ばずの最近の短編、しかし常に家族にこだわり、テーマも新しいことに挑戦し、やって来たのだということが、この品揃えを見てわかる。 今回のテーマは「再会」だと云う。しかし、裏のテーマがある。重松清はいつもそうだ。それは、冒頭に有る様に「運」と「幸せ」の関係である。

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2012/09/05

今、読み終えました。 読みながら、遠い昔の思い出と再会できました。 そして、一番目の(いいものあげる)に出てきた 美智子ちゃんとすずちゃんと瀬尾君に 最後の(再会)で再びあえてよかったです。 ちょっと、悲しく切ない再会でしたが・・・・

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2012/09/02

「いい大人」になってしまった私たちが、子供だったあの頃の、決して「いい思い出」ではない出来事を、「ほろ苦く」思い出す短編集。 子供の頃、嫌で嫌でしょうがなかったいろんなこと。 大人になれば全部いい思い出になるんだと、いろんな人に言われながら育ったけど、やっぱりそういうもんでもな...

「いい大人」になってしまった私たちが、子供だったあの頃の、決して「いい思い出」ではない出来事を、「ほろ苦く」思い出す短編集。 子供の頃、嫌で嫌でしょうがなかったいろんなこと。 大人になれば全部いい思い出になるんだと、いろんな人に言われながら育ったけど、やっぱりそういうもんでもないよな、と思ってるのは私だけじゃないらしいというのが分かって少しすっきりした。 大人になるといい思い出になるから笑って話せる、というのはあんなの嘘だ。大人になると、気まずいことをしっかり振り返れるくらい、度量が大きくなるから、いろんなことに向き合えるようになるだけ、っていうのはまさにその通りなのかもなぁ。 と、お盆に帰省して、偶然いろんな友達に出会ってしまいながら、考えてしまいましたよ。 母親は、そんな私の気持ちなんて関係なく、人の友達に私より先に馴れ馴れしく話しかけていたけども。

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2012/09/02

単行本でのタイトルは「再会」。文庫本裏表紙の紹介には "「こんなはずじゃなかった人生」に訪れた、小さな軌跡を描く六つの物語" とあるけど、何かうまくいかないというか、納得はしてるけど満足はしていない、みたいな人生に訪れる再会の物語。 直接的にそういう記述・内...

単行本でのタイトルは「再会」。文庫本裏表紙の紹介には "「こんなはずじゃなかった人生」に訪れた、小さな軌跡を描く六つの物語" とあるけど、何かうまくいかないというか、納得はしてるけど満足はしていない、みたいな人生に訪れる再会の物語。 直接的にそういう記述・内容があるわけではないのだけど、割り切れないこと、ずっと心に残る痛みみたいなものも、この物語に描かれているような再会のドラマで、半ば唐突に救われることってあると思うんです。多分。それは直接因果のあるものかもしれないし、まったく別の問題に触れるのかもしれないけれど。 まぁそういう独白は置いておいて、短篇集で一つ一つの話は短いのだけど、その中に登場人物それぞれの蓄積がすごく濃密に、重松清らしい湿っぽさを含み描かれている。それがクライマックスでピークに達するような。「ホラ吹きおじさん」なんかはその登場人物の情けなさとか弱さとかすごく好きになれたなぁ。短い話の中で十分に感動できた。 古い友人との再会、疎遠になった親類との再会、過去の自分との再会、色々なシーンのある人生の途上もっと歳をとってからも読み返したいと思える本。

Posted byブクログ

2012/08/31

重松さんの作品は好きです。 Long Long agoも暖かくて懐かしい香りのするお話たち。 他の重松作品と同じく、じわりと心を侵食するような痛みがあります。夏の終わりの切なさのような、感傷的であってもそれはけして嫌な感覚ではありません。 読み終えた後のぼんやりとした懐かしさ...

重松さんの作品は好きです。 Long Long agoも暖かくて懐かしい香りのするお話たち。 他の重松作品と同じく、じわりと心を侵食するような痛みがあります。夏の終わりの切なさのような、感傷的であってもそれはけして嫌な感覚ではありません。 読み終えた後のぼんやりとした懐かしさ、切なさ、愛おしさ。 人との交わりが恋しくなる一冊てす。

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