クローバー・レイン の商品レビュー
大崎さんの作品の中では緩さが少なめ、割と真面目な筆致で感動的です。今まで読んだ大崎作品の中で上位に好きです。一つの作品が本になり読者に手に取られるまでの紆余曲折が、老舗出版社の編集者の奮闘をとおして描かれて大変面白く興味深かったです。〆方も良かった。ただ、恋愛がテーマでは全然ない...
大崎さんの作品の中では緩さが少なめ、割と真面目な筆致で感動的です。今まで読んだ大崎作品の中で上位に好きです。一つの作品が本になり読者に手に取られるまでの紆余曲折が、老舗出版社の編集者の奮闘をとおして描かれて大変面白く興味深かったです。〆方も良かった。ただ、恋愛がテーマでは全然ないのだから、恋愛要素はむしろ無い方がいいように思います。恋愛要素があったほうが売れるのでしょうか。それと「敷居が高い」の誤用が気になりました。最近の出版業界では誤用の方が認められてるのでしょうか。
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作家と出版業界に関する話だった。 出版業界も色々あるんだなと思ったが、小説好きな自分としてはフィクションを作る裏側でどろどろとした現実があることは、あまり知りたくなかった。 部署が違えば敵・・・のようなことはどこにでもあるのかも。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
面白かった。今まで読んだ大崎梢の中で1番じゃないか。大手出版社の編集者が主人公。本が出るまでこんな苦労があるとは知らなかった。いつも思うけど、私は本が大好きで、私を知る人は私のことを「本を読む人」と認識してるだろうけど、読むのは図書館の本であって、自分で買うことはめったにないのだ。それは大好きな本を作ってくれている作者はもちろん、こういう出版関係者にも申し訳ないんじゃないか。じゃあ心を入れ替えて、買うようになるかというと、たぶんならないんだけど。シロツメクサの頃、面白そうだな。読みたいわ。なおちゃんが元気で暮らしていることを切に願う。河上のスープの話はいい話だった。こういう風な仕事、生き方をしたいものだ。
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1冊の本に傾ける若い編集者の情熱と成長の物語。 作家、営業、他社の編集、そして主人公の親友や家族なども絡めて・・・ 感動の涙、本好きには推奨の1冊。
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設定だけで、これはいいぞ!と思って読み始め、予想通り面白く読み進め、途中でホロリとしたり、ドキドキしたり、ほっこりしたり、・・・で、あ~、よかった♪という読後感を想定していたのですが、最後にガツンとやられちゃいました~~!!!w 本好きには、たまらない内容♪おススメです。ぜひぜひ...
設定だけで、これはいいぞ!と思って読み始め、予想通り面白く読み進め、途中でホロリとしたり、ドキドキしたり、ほっこりしたり、・・・で、あ~、よかった♪という読後感を想定していたのですが、最後にガツンとやられちゃいました~~!!!w 本好きには、たまらない内容♪おススメです。ぜひぜひ♪♪
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大崎梢先生の出版社モノは、やっぱり面白い。 自分も好きで本をよく読むが、裏方である出版社の方の話は知らないことだらけだから、興味深い。 思わず泣きそうになる部分もあり、やっぱり大崎作品は面白い。
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作家と編集者の話。 私自身、本を読むのが好きで毎日読んでいますが、意外に知らなかった「本を作っている人たちの世界」。 作家の思いと編集者の思い、そして本を出すまでと出した後の現実を垣間見ることができ、本好きとしては「ほほ~~」の連続でした。 作家として一生やっていくのは本当に難し...
作家と編集者の話。 私自身、本を読むのが好きで毎日読んでいますが、意外に知らなかった「本を作っている人たちの世界」。 作家の思いと編集者の思い、そして本を出すまでと出した後の現実を垣間見ることができ、本好きとしては「ほほ~~」の連続でした。 作家として一生やっていくのは本当に難しいのですね。 情熱をもって書くだけではもちろんダメで、売れる本を書かなくてはならない。出版社としても、たとえ作家が持ち込んだ作品が非常にいい作品であったとしても、その本が「今、売れる」本でなければ出版まではなかなかこぎつけることができないという状況もわかりました。 難しい世界ですね。 そんな中で、編集者としての仕事をしつつもプライベートも気になる工藤氏の気持ちがよく表現されていました。 ラスト、尚樹氏からのメッセージ、泣けたわ~~。
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大手出版社の若手編集者がちょっとした縁で旬を過ぎた作家の原稿を目に止める 詩情豊かな内容に感動して半ば強引に原稿を預かる しかし社内の目は作家に対して冷たい。果たして原稿は日の目を見るのだろうか 読み進むうちに編集者の仕事の子細が分かり興味深い また本を売る上での営業の役割の大...
大手出版社の若手編集者がちょっとした縁で旬を過ぎた作家の原稿を目に止める 詩情豊かな内容に感動して半ば強引に原稿を預かる しかし社内の目は作家に対して冷たい。果たして原稿は日の目を見るのだろうか 読み進むうちに編集者の仕事の子細が分かり興味深い また本を売る上での営業の役割の大きさもよく分かる このあたり本好きには興味がつきない また大手と中小の出版社の体質の違いには思わずうなずく 主人公の若手編集者には大いに共感を覚える 王子と呼ばれる本屋さんに人気の営業マンもいい 装丁もあらためて見直すと興味深い ところでこの作中の千石社という出版社、文芸春秋社と勝手に想像しちゃったが 奥田英朗と思わせる人物もチラリと登場 いろんな意味で面白く読めた 本に対する認識が改められる作品です
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主人公を始め登場人物たちの本への愛情、『シロツメクサの頃』出版までの様々な人間関係、そしてなにより『シロツネクサの頃』に描かれているというやさしい雨に包み込まれる雰囲気が、実際に引用はほとんどないのに本作品中にも溢れているように感じられ、とってもやさしい気持ちになって、あったかい...
主人公を始め登場人物たちの本への愛情、『シロツメクサの頃』出版までの様々な人間関係、そしてなにより『シロツネクサの頃』に描かれているというやさしい雨に包み込まれる雰囲気が、実際に引用はほとんどないのに本作品中にも溢れているように感じられ、とってもやさしい気持ちになって、あったかい読了感に満たされる。とても好かった。
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一冊の本が出版されるのには著者、編集者のいろんな苦労がある。売れる見込みがなければ出せない、経済活動の根底だ。 大手出版社千石社の編集者である工藤彰彦は偶然、今やあまりパッとしない作家家永の原稿「シロツメグサの頃」に出会う。感動を覚え本にしたいと思うが家永の実績から出版社は二の足...
一冊の本が出版されるのには著者、編集者のいろんな苦労がある。売れる見込みがなければ出せない、経済活動の根底だ。 大手出版社千石社の編集者である工藤彰彦は偶然、今やあまりパッとしない作家家永の原稿「シロツメグサの頃」に出会う。感動を覚え本にしたいと思うが家永の実績から出版社は二の足を踏む。家永からは長く机の引き出しにしまわれるなら出版しなくてもいいと言われる。工藤は焦りながらも編集長を説得、書店回りをして出版に漕ぎ着ける。そして重版にも。作品中に引用の家永の娘の冬実の詩を巡り彰彦は冬実と知り合う。なんかいい感じの終わったが余韻が。「シロツメグサの頃」もきっといい作品なんだろうな。
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