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クローバー・レイン の商品レビュー

4.2

149件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2012/08/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

老舗の大手出版社に勤めて7年目の編集者、工藤は、かつてブレイクした作家の心打たれる作品に出会った。自分の手で世に出したいと動き始めたが、自社の敷居の高さが壁となり、「シロツメクサの頃」出版は遅々として進めない。それでも諦めない彼の熱意が周囲を動かし始める…。 やっぱり大崎さんの「本」の仕事の話はいい! 工藤の悩み続けながらも諦めない姿勢、自分の間違いに気づいた後の対処、に好感が持てる。それ以上に周囲の人々も魅力的で、話のわかる上司や同僚、営業部の後輩若王子、好敵手の他社エース編集者国木田、皆始めは反対していても工藤の熱意に動かされ、それぞれ心憎い仕事してくれちゃうあたりが面白い。 ある大御所作家と書店でのやり取りとその後のエッセイがたまらない。作中のエッセイなのに説得力があってその本読みたいって気にさせられた。 さらに終盤、工藤の元に表れたあるスランプ作家の一言に、作家さんは孤独で辛いことが多いだろうなと思わず泣けた。 私の言葉も、誰かにとって、やさしい「雨」になっているだろうか、なんてセンチメンタルな気持ちになったりして。

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2012/08/23

大手出版社の編集員が「過去の人」と評価される作家の新作をたまたま読んでどうしても本にしたいと企画するが、編集長は認めず…。出版社の裏事情的なものは確かに興味深かったものの、ストーリーとしてはありがち。

Posted byブクログ

2012/08/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大崎梢(@o_kozue)先生、ありがとうございました。 本ができる(店頭に並ぶ)まで、というくくりで『青い鳥文庫ができるまで』と続けて読もうと決めていました。勢いで、こちらが後になってしまったのだけど。 『青い鳥~』はルポルタージュのようなドキュメンタリのような、ノンフィクションだったけど、こちらはまるっきり小説で、ひとりのイケメン(笑)の成長物語でもあります。 作り話なんだけど、所々に実在の作家さんの名前や作品名が出てきてお!っと思う。 「雨」という単語(文字又は事象)の内包する印象の多彩さ。『きみはいい子』で、ある書店の店長は「傘を届けたい」と言っていました。でもこの本では逆になくてはならないもの、染み込み潤し癒すものという位置。こんなに違うのかとしみじみ感動しました。 ラスト、届けたいと切に思っていた人にちゃんと届いていた。ああ、よかったなぁと思ったら涙が流れていました。涙脆くなってるなぁ。 「本を届けること」についても少し考えました。私の仕事は書店の外商で、しかも内勤で、お客様というのは学校図書館の司書さん?学生さん?それすらも曖昧だし、直接お目にかかるわけでもない。最終的には学生さんたちの知的精神的な血肉になると信じて普段はお仕事している訳ですが、本当にそうなのか確認するすべも無いわけで。そんな状況でもっと出来ることはあるのか、ないのか、とか。余計なことを考えているかな? 結論にはまだ時間がかかりそうです。

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2012/08/23

大きな機構の出版社では出したい本ではなく売れる本づくりをめざす。一度はこけた作家の作品を目に留めた主人公がどうしても出版したいと奮闘する。 作家の家族に関わりながら人の気持ちの機微に触れる彼には。この本を読んでほしいと願う特定の人物がいた。

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2012/08/21

やっぱり大好きな「夏のくじら」の影響(くどい。笑)と、 柔らかな雰囲気の装丁と、 そしてこの帯に書かれている文言で即買いでした。 『作家=小説を書く人。  文芸編集者=小説のためになんでもする人。』 作家さんが物語をつむいで、 その作品を編集者のひとたちが『本』にする。 ...

やっぱり大好きな「夏のくじら」の影響(くどい。笑)と、 柔らかな雰囲気の装丁と、 そしてこの帯に書かれている文言で即買いでした。 『作家=小説を書く人。  文芸編集者=小説のためになんでもする人。』 作家さんが物語をつむいで、 その作品を編集者のひとたちが『本』にする。 普段、書店で何気なく手にしている本ですが、 「あ、いいな!」と手にする何気ない私たちの行為の裏側には 「手にとって」もらうために色々な仕掛けがあったり、 出版社の人たちの色々な工夫や苦労があったり、 本を作る側の営みを少し覗き見できた感じでした。 登場してくる人物それぞれの『本』に対する熱い思いが伝わってきて、 読了後はすーっとした気持ちになりました。 この爽やかな感じは大崎さんらしさ、なのかなぁ。 これから手にする本を、もっともっと大切に扱いたくなる1冊です。

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2012/08/20

新刊が書店に並ぶまでのプロセスが描かれている。一冊、一冊の息遣いを感じ取り書棚にひっそりと置かれた一冊にも目を向けたいと思う。

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2012/08/20

悪くない。書店ものというだけで好物なんだけど、これも悪くない。欲を言えば、タイトルと装丁が、もう一声!って感じかな。装丁の話が、ストーリーにでてくるだけに。

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2012/08/19

いいです!! 小説を創造する人からそれを心に刻む人に届くまでの流通過程を題材とした小説です もちろん小説を読む方は大半が小説好きな人でしょうから興味のあるお話ですよね んー内容も心温まるお話で気持ち良いですよー http://momokeita.blog.fc2.com/blog...

いいです!! 小説を創造する人からそれを心に刻む人に届くまでの流通過程を題材とした小説です もちろん小説を読む方は大半が小説好きな人でしょうから興味のあるお話ですよね んー内容も心温まるお話で気持ち良いですよー http://momokeita.blog.fc2.com/blog-entry-173.htmlより

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2012/08/10

書店、本に関する話がうまい。 本が1冊書店に並ぶということは思っている以上に大変なことなんだなぁ。商品なんだから売れて欲しい。だが、人気の有無で印刷部数は決まり書店での目立ち具合にも差ができる。そんな中から、「あー、読んでよかった」と思える本に出会えるのは幸せなこと。作中の『シロ...

書店、本に関する話がうまい。 本が1冊書店に並ぶということは思っている以上に大変なことなんだなぁ。商品なんだから売れて欲しい。だが、人気の有無で印刷部数は決まり書店での目立ち具合にも差ができる。そんな中から、「あー、読んでよかった」と思える本に出会えるのは幸せなこと。作中の『シロツメクサの頃』も気になる。出版されたらいいのになぁ、なんて。

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2012/08/07

とても「いい話」だし、普通におもしろいんだけど、主人公をはじめとして国木田や「なおちゃん」や、大崎さんの他の著作とキャラが被ってみえる登場人物が多くてなんとなくのめりこめなかった。 出版社の内幕とか、出版までのかけひきとか、本好きには楽しい舞台ではあると思う。

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