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クローバー・レイン の商品レビュー

4.2

149件のお客様レビュー

  1. 5つ

    52

  2. 4つ

    57

  3. 3つ

    22

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2012/07/18

本には出会いのタイミングがあって、 それを逃すと読みたくても読めない、そう言う事があるけども、 その本を造っていく側にはもっと多くの出会いや別れがあって 喜怒哀楽の中折り合いもつけながら 日の目を見たり見なかったりがあるんだろうな。 工藤さんや周りの人が頑張っている様子が格好いい...

本には出会いのタイミングがあって、 それを逃すと読みたくても読めない、そう言う事があるけども、 その本を造っていく側にはもっと多くの出会いや別れがあって 喜怒哀楽の中折り合いもつけながら 日の目を見たり見なかったりがあるんだろうな。 工藤さんや周りの人が頑張っている様子が格好いいなと思いました。 結婚するとかしないとかそういう部分はいるかな? なんて思ったりもしたけど。

Posted byブクログ

2012/07/18

大手出版社に勤める若手編集者がひとりの作家の原稿に目が留まり本にしようと奔走するストーリーなんですが、最後の最後でわーーっと泣かされました。すごく良かったです。大崎さんの作品はほとんど読んでますがこの本が一番好きになりました。

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2012/07/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

わたしたちが今まで読んできた本のひとつひとつには、文章に書ける作家さんの思いと、本に対する情熱をぶつける編集者の思い、他にもたくさんの人々の思いが重なっている。当たり前かもしれない。きっとどの業界だって同じこと。けれどその当たり前を打ちつけられたとき、改めて実感するところに感慨が生まれるのかな、と。 そんな前置きです、大崎さんの『クローバー・レイン』。同じ出版社を舞台にした『プリティが多すぎる』を拝読していたので、とても楽しみに読み進めていました。序盤、その職業ゆえに場面移動が多く戸惑いましたが、やがて本に携わる人々の強い思いが見えてきてじんときました。 出版社である千石社に勤める主人公、工藤彰彦。彼が出会ったのは、世に出るかも分からなかったはずの原稿でした。それをなんとしても本にしようと動き出す彼の物語を綴っています。挫折知らずの主人公が、決していい言えないスタート地点からがむしゃらに走り出す姿が印象的でした。 ――きっと、あの「でも」が自分にとっての小説なのだ。 ――愚かで、不器用で、弱い。しぶとい。そう言う人間のたどる道が、自分の読みたい小説だ。 作家さんの書かれる本についての小説には、その方の見る“ものづくり”の姿勢が見えてくるような気がします。だったら大崎さんにとってのものづくりは、誰かに届けるためのものだったのかもしれません。 「目」が欲しい。わたしが『クローバー・レイン』を読んで強く感じたことです。 好き嫌いだけでなく、良し悪しを判断する目。その対象は文芸でも、美術でも、なんでもよくて。彰彦が見たのは、もちろん『クローバーの頃』を好きだという自分の気持ちだけではないと思うのです。だからこそ原稿を読んだ人々は感じ入り、涙を流し、そして貶してやろうと思って読みにかかった者でさえも納得させてしまった。 目標を与えられた思いです。素敵な一冊でした。

Posted byブクログ

2012/07/15

出版業界、そういう状態なのか、と思いそうなやりとり。 実際、こういう事はあるような気がします。 売れていればその時はすり寄り、売れなくなればそのまま放置。 分かりやすい変わり身ですが、それは社会で生きていく中で 当然でもあります。 読み進めて行けば、頑張れ、という気持にもなって...

出版業界、そういう状態なのか、と思いそうなやりとり。 実際、こういう事はあるような気がします。 売れていればその時はすり寄り、売れなくなればそのまま放置。 分かりやすい変わり身ですが、それは社会で生きていく中で 当然でもあります。 読み進めて行けば、頑張れ、という気持にもなってきますが これからどう反撃にでるのか、どう行動するのか、と。 人間当たって砕けろ精神でいかないといけない、という 教訓にもなるような気がしますが。 意見をぶつけ、それでも歩み寄ったり謝ったり。 手を貸して貰えたのは、説得できたのは、人徳、でしょうか?w しかし最後の『結婚』話。 もしかして、あちらも…だったから、なのでしょうか? 時期が時期なだけに、ちょっとどころでなく 期待してしまうものがありますが。 一番気になるのは、話の軸になっている本事態。 読んでみたいです、どんなふうに、雨が降るのか。 そのために頑張ったこの本も、やさしい雨、でした。

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2012/07/14

よかったぁ、とてもよかった。 若い工藤君の、無知と気づきと熱い思いが とてもよく描けていた。 心を動かすような小説が 必ずしも本になるわけではないという事実。 頭の固い企業も、 やはりお金をかけたところで 儲けを出さねば、存続できないわけで。 壁をなぜたり、押したり、突き破...

よかったぁ、とてもよかった。 若い工藤君の、無知と気づきと熱い思いが とてもよく描けていた。 心を動かすような小説が 必ずしも本になるわけではないという事実。 頭の固い企業も、 やはりお金をかけたところで 儲けを出さねば、存続できないわけで。 壁をなぜたり、押したり、突き破ったりしながら 生まれる、本というものの重さを思うと ある一冊が、ある人のかけがえのない一冊になるのも うなづける。 小説の書かれた頃の作者の想いや背景は いろいろと考えたり 奥を覗き込んだり、 読んだり、聞いたりするような気がするけれど 本を取り囲む、ハード面のことは あまり取り上げられることがない。 大好きな一冊になった。 しばらく余韻に浸りたい、 そういう一冊で、 素晴らしい。

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2012/07/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大手出版社の編集者が、1つの原稿と出合い出版する迄の過程。 最後は、上手い方へと転がった。 努力の賜物として、いい終わり方だった

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2012/07/08

〈内容〉本を「作る人」になってみて、わかったこと、思ったこと。あちこちに熱い思いが迸る、小説が届くまでの物語。 本好きには堪らない…いろんな涙が止まらない…この小説に出逢えて良かった~という作品でした。

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2012/07/06

作家さんと、出版社と、本屋さん…。 本を書く人、本を作る人、本を届ける人…。 読書好きの方なら、馴染みがあるようでない そんな出版業界をライフワークのように描く 大崎さんならではの作品でした。 これまでは、どちらかといぅと 軽いタッチのライトノベルが多かったけど、 本作は、そ...

作家さんと、出版社と、本屋さん…。 本を書く人、本を作る人、本を届ける人…。 読書好きの方なら、馴染みがあるようでない そんな出版業界をライフワークのように描く 大崎さんならではの作品でした。 これまでは、どちらかといぅと 軽いタッチのライトノベルが多かったけど、 本作は、そのテイストはそのままに、 しっかりと書き込まれた作品になっていました。 これから、小説を読むときの感じ方が、 ちょびっとだけ変わるかも…。 よい作品でした…。

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2012/07/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今まで気軽に手に取っていた本には、作家さんだけではなく編集さん、営業さん、書店員さんの強い気持ちが入っていたんだなあ。大崎梢さんの作品はどれも面白いけど、これはまた別格。

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2012/07/01

編集者のお話。 とても興味深かったです。 こうして本は作られて行くんだなぁとか、色んな人が関わっているんだなぁとか、本を作る裏側を覗けたカンジ。 途中で「プリティが多すぎる」と同じ著者か!と気付き、何となく納得。全く意識してなかったけど、他の本も読んでみたいかも。 作中、東野圭吾...

編集者のお話。 とても興味深かったです。 こうして本は作られて行くんだなぁとか、色んな人が関わっているんだなぁとか、本を作る裏側を覗けたカンジ。 途中で「プリティが多すぎる」と同じ著者か!と気付き、何となく納得。全く意識してなかったけど、他の本も読んでみたいかも。 作中、東野圭吾の「秘密」や乾くるみの「イニシエーションラブ」等、読んだことのある作品名が出て来て何となく親近感。 スピンオフで作中の「シロツメクサの頃」と「両刃」を書いて欲しい。

Posted byブクログ