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天地明察(下) の商品レビュー

4.2

619件のお客様レビュー

  1. 5つ

    250

  2. 4つ

    207

  3. 3つ

    92

  4. 2つ

    11

  5. 1つ

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2012/06/18

勝負の場面では緊張したり,建部・伊藤の両名が出てくる度に泣けたりと,この世界にどっぷり浸かることができた。 天地明察というタイトル,どういう意味かは上巻で分かるけれども,読み終えた後に改めて見ると,とても美しい言葉だと感じた。

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2012/06/17

上巻は展開が遅かったけど、下巻は早い!後半は特に! 暦にこんな歴史があったなんて。 いろんな人の想いが詰まってたんだなぁ。 現代で暦は合ってて当たり前、疑問も抱いたことなかった。 ホントにありがたいことなんだなぁ。 この本を読んで、歴史を知れてよかった! 映画、楽しみです、

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2012/06/17

「そこで正之の天性ともいえる,''疑問する才能''が大いに発揮されることとなった。''なぜそもそも凶作になると飢饉となって人は飢える?''およそどの大名も疑問にすら思わなかったような,根源的な問いを抱...

「そこで正之の天性ともいえる,''疑問する才能''が大いに発揮されることとなった。''なぜそもそも凶作になると飢饉となって人は飢える?''およそどの大名も疑問にすら思わなかったような,根源的な問いを抱いたのである。それは同時に,戦国から泰平へと世が移り変わる上での思想の変転そのものだった」 「『算哲よ,この国の老いた暦を…衰えし天の理を,天下の御政道の名のもと,斬ってくれぬか』…なぜ晴海が刀を帯びていなければならないか。それが武士像の変革になるからだ。他ならぬ武家に関わる者が,暴力ではなく文化をもって,新たな時代に,新たな時の刻みをもたらす」 「適用されるももが,その後,世にいかなる影響を与えるかを出来る限り予測した上で,最善の導入の算段を整える。それが保科正之の非凡な智慧であり基本的な政治的姿勢であった」 「己の家を棄てず,とらわれず,そなた自身が,春の海辺のごとくあれ。そしてそなたの暦法と事業をとおして,武家の文明に春をもたらしてくれ」

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2012/06/16

お勤めの碁に飽き足らなくなった春海が、時の政権の思惑から徐々に改暦に巻き込まれていく。 そして、失敗と挫折を重ねながら、周囲の助言や励ましもあり、ついに貞享の改暦にまでこぎつける。 上巻では算術への情熱と関孝和との出会いやさまざまな人々との出会いが描かれていて、面白い。 改暦後の...

お勤めの碁に飽き足らなくなった春海が、時の政権の思惑から徐々に改暦に巻き込まれていく。 そして、失敗と挫折を重ねながら、周囲の助言や励ましもあり、ついに貞享の改暦にまでこぎつける。 上巻では算術への情熱と関孝和との出会いやさまざまな人々との出会いが描かれていて、面白い。 改暦後の話はない方がすっきりするのではないかと思う。

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2012/06/16

おもしろかった!最近読んだ「舟を編む」と同じタイプ。苦労しながら最後には成し遂げるというよくある話だが、「算術」「囲碁」「天測」という要素がからんだ名作です。

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2012/06/15

一番の努力家で天才は渋川春海であった、という結論。 構成 ★★★★ 現在→回想という王道 文章 ★★ 悪くはないが、好みではない。 題材 ★★★★★ 取材力ともに文句なし。

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2012/07/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 面白かったのは面白かったのだけど、これを読んで、どう勇気百倍になれるのかわからなかった。  骨組が透けて見えるほどライトなのは、悪いとは言わない。よくできた話だし、キャラも立ってて(ちょっと漫画めいているけど)面白かったとは思うのだ。  けれど、もう少し春海の苦闘を丁寧に描いて欲しかった。苦しみぬいたと言葉で書いても、それは説明であって描写ではない。苦しんでいるのはわかるのだけど、それほど伝わらない。だから、改暦をなしえたときも、そんなに感動できなかった。春海すぐ泣くし。ちょっとは涙を溜め込んどいてくれよ(笑)  ところで囲碁の用語で「必至」とは聞いたことがないなあと思い、調べたところ将棋の用語だった。  囲碁も将棋も盤上の真剣勝負だという共通点はあるが、碁打ちでもある春海の決めゼリフに持って来るのは、いささか軽薄な言葉選びだ。しかも、保科正之に「必至」と言っておきながら、その後の失敗で一度挫け、日時計の観察すら投げ出していた。春海は武士ではないが、二言があっていいのだろうか……。私は、どこか裏切られたような気分だった。  春海と関との邂逅は、大きなヤマ場ではあったけれど、私としてはないほうがよかったと感じた。  人は、直接出会えずとも、言葉を交わさずとも、その努力する姿によって、誰かを励ますことができる。  ましてその姿は、虚構でもいい。人物の存在自体が架空でもいい。だから、小説の登場人物だって、読者を励ましうるのではないか。「読めば勇気百倍」だというならば、作品の構成そのものをもってそれを体現してほしかった。(まあ、それはオビの惹句だから、たぶん編集者とかが書いたんだろうが……)  ううむ、面白い作品だっただけについわがままを言ってしまった。  出会うとしたら、改暦の後、老境の二人が江戸城ですれ違うとか、そういうあっさりした感じでよかったな。。。  あ、渋カッコイイ保科正之とかマッチョな光圀とかは最高だった。

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2012/06/14

おもしろいし、泣ける。友情の話でもあり、初恋の成就の話でもある。そしてなにより自分の人生をかけて夢を実現させる男の熱い話だ。広くオススメしたい。 一方で福島生まれの僕としては、小説内で描かれる保科正之公に感動しました。こんなすごい人が会津にいたなんて。歴史に興味がなかった自分に...

おもしろいし、泣ける。友情の話でもあり、初恋の成就の話でもある。そしてなにより自分の人生をかけて夢を実現させる男の熱い話だ。広くオススメしたい。 一方で福島生まれの僕としては、小説内で描かれる保科正之公に感動しました。こんなすごい人が会津にいたなんて。歴史に興味がなかった自分に、「会津」について目を向けさせてくれた本として、忘れられなくなりそうです。

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2012/06/14

 二日で上下読み終えてしまった……! いや面白かった! 良かったです! なんというか、全編にわたってすごく爽やかに描かれている作品でした。人間の汚いところを批判するような話でもなく、無暗と派手な表現をするわけでもなく。純粋に、一つのことに邁進する人を追っただけで、どうしてこうも面...

 二日で上下読み終えてしまった……! いや面白かった! 良かったです! なんというか、全編にわたってすごく爽やかに描かれている作品でした。人間の汚いところを批判するような話でもなく、無暗と派手な表現をするわけでもなく。純粋に、一つのことに邁進する人を追っただけで、どうしてこうも面白い話になるのか。春海と共に駆け抜けた二日間でした。ちなみに算額の問題は解こうともしてません御免なさい(笑)

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2012/06/14

からん、ころん。とうとう読み終えてしまった。失敗、失敗、ことごとく失敗… その中で打ち続けた一手が後々活きてくるのがすごかった。無駄なことはなかったんだ。天地明察、お見事。歴史上の人物たちがさらりと出てきてしまうところにもにやにやさせてもらった作品。それぞれの人物で一作品書けるよ...

からん、ころん。とうとう読み終えてしまった。失敗、失敗、ことごとく失敗… その中で打ち続けた一手が後々活きてくるのがすごかった。無駄なことはなかったんだ。天地明察、お見事。歴史上の人物たちがさらりと出てきてしまうところにもにやにやさせてもらった作品。それぞれの人物で一作品書けるよね、と思ってたら、光圀伝連載中だった。

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