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天地明察(下) の商品レビュー

4.2

619件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  4. 2つ

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  5. 1つ

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2012/07/04
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江戸時代に此所迄天文観察が徹底的に施され 時間の計測が出来ていたとは 流石 日本だ 江戸期でも 科学的な面で数学が発達していった所が素晴らしい BY G

Posted byブクログ

2012/07/02
  • ネタバレ

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「算哲よ。この國の老いた暦を……衰えし天の理を、天下の御政道の名のもと、斬ってくれぬか。」(本書より抜粋) 本書は渋川春海(安井算哲)という青年が、その一生をかけて、800年に渡って武家と公家、士と農、そして天と地を強靱に結びつけてきた文治国家としての象徴を算術で切り崩してみせる時代小説である。 冲方丁と言えば「マルドゥック・スクランブル」といったSF作品で有名だが、彼はこの時代小説で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞を受賞し,第143回直木賞の候補となっている。 文庫本解説の養老孟司氏曰く「すらーっと読めてしまう」とあり、私も同様の感想を抱いた。例えば文章に緩急はあるものの全体的に軽い印象をうける。特に積極的に会話が挟まれる友人や妻との会話は、時代小説であることを忘れさせるような軽快さがある。だが一方で、物語の主軸、改暦の件になると途端に重くなる。単語の力もあるだろうが、言葉が堅く、一ページの情報量が重くなる。これを緩急として「上手い」と言えるかどうかは疑問ではあるが、私には判断がつかなかった。 描き方で気になったのは女性の描かれ方であった。どの女性も聡明で慈愛に満ちている。卑しさを感じさせる女性が出てこない。(言葉だけなら大奥が出ていたが姿は作中になかった)。 その割に、こう、思い入れが薄いというか、前に出てこない感が否めない。 その点も、物語が「すらーっ」と読めてしまった原因の一つではないだろうか。 ただ、主人公が自分の心血を注ぎ研鑽していく姿はとても心地よかった。自分の心を傾けられる物に、全身全霊で立ち向かって、粉々にされて、それでもめげずに、ついには乗り越えていく。 そんな”研鑽の物語”として読めば、とてもまっすぐな太刀筋の小説だと思う。 今年の九月には映画化もされるそうで、予告編が動画サイトに上がっていた。監督は『おくりびと』の滝田洋二郎。 昨日七月一日は「うるう秒」が三年半ぶり実施され、世界各国の標準時と、地球の自転による時刻のずれをなくすため、「うるう秒」を加えて、一日を一秒長くする調整が行われた。 この時期に本書を手に取れたのも何かの縁だろう。 九月の映画公開を楽しみにしている。

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2012/06/30
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上巻を読み始め、思わず寝るべき時間を削ってまで下巻まで読了してしまった作品。 もともと単行本で出されていた際から、ぱらぱらとめくって関心があったため、文庫本が出たのを機に上下巻まとめ買いしたもの。 お城で碁を打つ仕事なるものがあるとは知らなかったが、江戸時代に数度暦の改訂が行われているとも知らなかった。ネットで調べてみると、本作の主人公、渋川春海は「大和暦」という「国産」の暦を考え、かつ、朝廷、幕府に採用させた偉い人、という扱い。実際には、中国(というか元)の暦を日本向けにチューンしたということのようだが、天文観測に基づく大事業だったようだ。 と、史実はともあれ、本作品、ひたむきさと、挫折、折れない心と支える女性という、少年ジャンプ的なストーリーに平行して、保科正之、大老酒井忠清という、「国」(蛇足的に言えば戦乱の時代に逆戻りしない、平和な国)を想い、考え改暦を進める国士の姿が描かれており、奥行きのある物語になっていると感じた。 自らが殺さざるをえなかった人々を胸に刻み付けながら、民が飢えることのない平和な国づくりのために歯を食いしばり先に進む姿が、上手く描かれている。 俗な言い方をすれば、主人公以外のキャラが立っている、とても面白い作品だった。映画化されるそうなので、秋には、是非映画館に足を運んでみたいと思う。

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2012/06/28

ひとつのことに情熱を傾けるすばらしさについて、よくわかる本だと思う。 また、世界や人間とつながる鍵は人によってことなり、ちょっとした隙間に隠れていてふいにあらわれてくるものなのかもしれないと考えさせられた。

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2012/06/28

面白い。でもハリウッド映画のようによく出来すぎていて、史実をもとに再編されたノンフィクション感というか違和感がすごくある。調べてみるとやはり学者側からみると色々な異論があるようだ。 とはいえ、本屋大賞らしい広く受け入れられそうな面白い小説には違いない。でも、史実にインスピレーショ...

面白い。でもハリウッド映画のようによく出来すぎていて、史実をもとに再編されたノンフィクション感というか違和感がすごくある。調べてみるとやはり学者側からみると色々な異論があるようだ。 とはいえ、本屋大賞らしい広く受け入れられそうな面白い小説には違いない。でも、史実にインスピレーションを受けた空想歴史小説としてみたほうがいいかなぁ。

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2012/06/28

おもしろかったー! 江戸時代の実在する人物「渋川春海」を描いたフィクション。 一気に読みました。

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2012/06/27

本屋さんの岡准ポスターに導かれ、購入…ストライクでした! 数学的思考がまだ残ってた高校時代に是非読みたかった(;´Д`)もっと面白かったろうな←負け惜しみ

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2012/06/26

言葉が生きてる。 躍動感溢れる文章は特に序盤、逸る気持ちに拍車をかけ、じっくり読みたいのにどんどん読み進めてしまう。 一人の人生に寄り添い、共に喜び、悲しみ、破れ、挑み、そして。 ああ、読んでよかった。

Posted byブクログ

2012/06/26

いや、正直しょっぱな中途半端に面白くなくってドキドキしたけれども、それを超えたらすごい面白くなった。 いや、こういう歴史小説もいいっす。

Posted byブクログ

2012/06/25

春海の周りの人たちの暖かさが沁みる。 そして周囲の人たちがそれぞれの形で春海に援助を差し向けるのは、春海の賢明さ・一途さに知らず知らずのうちに惹かれてしまったが故なのだろうなぁ、とも思う。 さらっと読めるからこそのこの爽やかさなんだろうなーと思いつつも、少し物足りないというか勿...

春海の周りの人たちの暖かさが沁みる。 そして周囲の人たちがそれぞれの形で春海に援助を差し向けるのは、春海の賢明さ・一途さに知らず知らずのうちに惹かれてしまったが故なのだろうなぁ、とも思う。 さらっと読めるからこそのこの爽やかさなんだろうなーと思いつつも、少し物足りないというか勿体ない気が少しした。 それでも、何かひとつのことを一身にやり遂げる力は素晴らしい。 「精進せよ、精進せよ。」

Posted byブクログ