君が降る日 の商品レビュー
直木賞受賞の記念に♪ なんて軽い気持ちで島本理生作品を手に取りました。 3部作で構成された恋愛小説ですが、この3つのお話を同じ人が書いたとはとても思えないほど優しく染み込んできたり、あるあるって思わせておきながら深く考えさせられてその先を考えたくなくなるお話だったり… とくに、...
直木賞受賞の記念に♪ なんて軽い気持ちで島本理生作品を手に取りました。 3部作で構成された恋愛小説ですが、この3つのお話を同じ人が書いたとはとても思えないほど優しく染み込んできたり、あるあるって思わせておきながら深く考えさせられてその先を考えたくなくなるお話だったり… とくに、「君が降る日」のお話の中でP144~145にかけての言葉は、生きる意味って…と思ってしまいます。 でも、たくさん素敵な言葉や表現(私の大好きな月の表情など)を頂けてすばらしい作品でした!
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【あらすじ】 恋人の降一を事故で亡くした志保。その車を運転していた降一の親友・五十嵐。彼に冷たく接する志保だったが、同じ哀しみを抱える者同士、惹かれ合っていく「君が降る日」。結婚目前にふられた女性と年下の男との恋「冬の動物園」。恋人よりも友達になることの難しさと切なさを綴った「野...
【あらすじ】 恋人の降一を事故で亡くした志保。その車を運転していた降一の親友・五十嵐。彼に冷たく接する志保だったが、同じ哀しみを抱える者同士、惹かれ合っていく「君が降る日」。結婚目前にふられた女性と年下の男との恋「冬の動物園」。恋人よりも友達になることの難しさと切なさを綴った「野ばら」。恋の始まりと別れの予感を描いた三編を収録した恋愛小説。 【感想】
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『ナラタージュ』に続く、島本理生2冊目。 『気味が降る日』 痛かった。この「痛かった」は、昨今使われている「あの人、痛い」的なものではなく、もちろん痛覚的な痛さでもない。心がヒリヒリするというよりは、重痛い感じ。単純な私は志保と五十嵐がうまくいけばいいのにと思ってしまったが、きっ...
『ナラタージュ』に続く、島本理生2冊目。 『気味が降る日』 痛かった。この「痛かった」は、昨今使われている「あの人、痛い」的なものではなく、もちろん痛覚的な痛さでもない。心がヒリヒリするというよりは、重痛い感じ。単純な私は志保と五十嵐がうまくいけばいいのにと思ってしまったが、きっと互いが互いを受け止められないことが自明の未来は救われない。 『冬の動物園』 結末にほの見える明るさがいい。 『野ばら』 「お前は、俺の、なに」
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恋愛小説はあまり好きではないのだが、それぞれの主人公にあまり癖がなく読みやすかった。表題作の「君が降る日」は救いがあるようなないような感じであまり好きにはなれず。「冬の動物園」は恋愛ものと言い切りがたいが、最後の母親の言葉で、なんだこんなもんかとはたと気づく瞬間がすばらしい。「野...
恋愛小説はあまり好きではないのだが、それぞれの主人公にあまり癖がなく読みやすかった。表題作の「君が降る日」は救いがあるようなないような感じであまり好きにはなれず。「冬の動物園」は恋愛ものと言い切りがたいが、最後の母親の言葉で、なんだこんなもんかとはたと気づく瞬間がすばらしい。「野ばら」が一番好き。ほんのり切ないが、青春時代のむず痒いような甘さが思い出される。
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心に重くのしかかる表題 すごく暗い思い辛いことを書いているのに、サラっと読ませてしまうのは島本理生だからなのかなー また大切に読みたい
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個人的に君が降る日が1番心に残りました。恋人の死を受け止めるべく葛藤する彼女と、時の流れによる周りの変化が痛く伝わってきました。その他2作品も良かったです。島本理生さんは年の差のある恋愛が好きですね。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『君が降る日』は恋人の死から始まる物語で、ちょっと「喪の仕事」なんて言葉を知っていると、どうやって癒されていくのか、その過程を綴る話かなという気がしてきます。しかし、この作品には、そういう面がありながらも、それだけに終わらない、ある種めずらしい展開が待ち受けています。そして、そこにこの物語の醍醐味がある。 二作目の『冬の動物園』はラブコメディで、ぼくは三作の中でもっとも好きだった。気のきいた、笑いの取れる男女の心理上のかけあい、言葉でのかけあいが、読んでいて実にセンスがいいと感じられた。きっと、でこぼこの男女二人ではあっても、深いところでの相性は抜群なのではないかと思えるほどです。そして、そう考えてしまうほどこの物語には引き込まれてしまいました。 三作目の『野ばら』は、ラストできゅっと締まって、その味わいが文学的だなあと感じられた。そういえば、自分が中高生時代に味わっていた気持ちって、このラストにあるようなものだったなあと思い出したりもして。中盤はなんとなく、前二作にくらべて流れが遅いというか、あまり核心を突いた心理描写ではないような気がしたのだけれど、最後にはつじつまが合うような話でした。
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読みやすい。 3編からなる短編です。 ただなー…共感はできなかったかな。 若い子向けのお話なのかな…。 アラサーの私には響くものがなかった。 再読はないかなー。
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あらすじ(背表紙より) 恋人の降一を事故で亡くした志保。その車を運転していた降一の親友・五十嵐。彼に冷たく接する志保だったが、同じ哀しみを抱える者同士、惹かれ合っていく「君が降る日」。結婚目前にふられた女性と年下の男との恋「冬の動物園」。恋人よりも友達になることの難しさと切なさを...
あらすじ(背表紙より) 恋人の降一を事故で亡くした志保。その車を運転していた降一の親友・五十嵐。彼に冷たく接する志保だったが、同じ哀しみを抱える者同士、惹かれ合っていく「君が降る日」。結婚目前にふられた女性と年下の男との恋「冬の動物園」。恋人よりも友達になることの難しさと切なさを綴った「野ばら」。恋の始まりと別れの予感を描いた三編を収録した恋愛小説。
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何の気なしに手に取った本。 想像通りの終わり方だったけど、納得いく気がした。 彼が自動車事故で死んでしまう。 その車を運転していた彼の友達とのかかわりが描かれています。 そういう出会いでなかったら、いや、そういう出会いだったからこそ、こうなったのかもしれない。 今まで読んだ島本さ...
何の気なしに手に取った本。 想像通りの終わり方だったけど、納得いく気がした。 彼が自動車事故で死んでしまう。 その車を運転していた彼の友達とのかかわりが描かれています。 そういう出会いでなかったら、いや、そういう出会いだったからこそ、こうなったのかもしれない。 今まで読んだ島本さんの作品の中では一番わかりやすかった。 また別の本も読んでみようと思いました。
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