ファミリーツリー の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
曾祖母、菊の家で暮らす流星と、毎夏やって来る父のいとこ、リリーとの成長を描いた物語。 愛犬、海を火事で亡くしたときの悲しみと喪失感、好きなのに縮まらないリリーとの距離感にイラつき、周りとギクシャクしていた流星の気持ちは少しわかる気がした。 そして、色んな苦労を乗り越え、大事な人を大勢見送り、質素に暮らしつつ、大切なものを守りながら丁寧に生きてきた菊さん。 少し複雑な家庭に育ちながらも、リリーが優しくて強い女性に成長したのは菊さんによるところも大きいと思った。 菊さんが亡くなったシーンと、初盆で菊さんや海が帰ってきたシーンは号泣。命の繋がりを感じるラスト。 小川糸さんの小説は、毎度じんわり効いてくる。
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ファミリーツリー=家系図 僕は年子の姉の蔦子と、毎年夏に穂高に遊びに来るリリーと過ごす夏の思い出がたくさんある。 僕とリリーが大人になっていく過程を描く物語。 人が感じる気まずさや居心地の悪さや、なんとなく物悲しくなる感情を描くのが小川糸さんは本当に上手だなーと思いました。
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リリーとリュウ、幼い頃から一緒だからこその甘酸っぱい恋愛感情にキュンとした。小川糸さんらしいほのぼのとした、しかし不思議と何かを考えさせられるお話。
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映像や匂いや温度を運ぶ作者の文章は、本当に好きです。文章で読み手を浄化してくれる作者だと思います。 本作は、主人公を中心とした人達の泥臭さが、ちょっと上手く合って無い気がした読後感でした。 でも、主人公や大人達を含め、誰もが格好のつかない、情けない、泥臭い人達で出来上がっているの...
映像や匂いや温度を運ぶ作者の文章は、本当に好きです。文章で読み手を浄化してくれる作者だと思います。 本作は、主人公を中心とした人達の泥臭さが、ちょっと上手く合って無い気がした読後感でした。 でも、主人公や大人達を含め、誰もが格好のつかない、情けない、泥臭い人達で出来上がっているのが私達だ、というメッセージは読んでてとても伝わりました。
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「気が付くといつも何かを探していた。それは、山だった。」 私もここに来た時に同じ感情を抱いた。 いつでも帰れると思っていた場所が無くなる。 いつまでも続くと思っていたのに、気づかないだけで確実に変わりゆく日々が描かれている
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自分の先祖や家族に感謝したくなる物語。 家族や恋や舞台となる穂高(安曇野)などについて。 暫く会えていないおじいちゃんおばあちゃんに会いたくなった。 火事の中から海を助け出せなかったシーンでは胸が痛んだ。 「人って、一人じゃ生きていけないんだね 人が、一人の人間からは生まれない...
自分の先祖や家族に感謝したくなる物語。 家族や恋や舞台となる穂高(安曇野)などについて。 暫く会えていないおじいちゃんおばあちゃんに会いたくなった。 火事の中から海を助け出せなかったシーンでは胸が痛んだ。 「人って、一人じゃ生きていけないんだね 人が、一人の人間からは生まれないのと一緒かもしれない」
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幼なじみで、親戚関係でもある2人の恋愛物語。 恋愛というより、家族の物語かな。 言葉の比喩が素敵すぎです。
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なんだか家族の話だけど少しだけ離れた家族だったり、複雑な家庭だったりしたけどやっぱり、血の繋がった家族だからわかることとか、幼い頃から一緒だったのに成長するにつれて変わる感情とかがすごく繊細に描かれていだと思う。犬の海が死んじゃったのがすごく悲しい
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リリーとリュウ君の関係が素敵。 あんな風に誰かを愛おしく思えたらいいのに 菊さんが可愛くて頼もしくって 家族の形、関係について糸さんらしく描かれているなと思いました。そしてまっすぐ、とっても。 菊さんが亡くなったシーンは泣いてしまった。
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2020.1.18 愛しさと、切なさと、心の収まらない感覚とうが、たくさん押し寄せてきて苦しい位でした。本から一度離れて、読み進む事が何度も必要なほど。 カップヌードルを食べるくだりが最高で、このタイミングはこういう風に感じるよな〜と、アンバランスさに感動しました。 これだけ一途...
2020.1.18 愛しさと、切なさと、心の収まらない感覚とうが、たくさん押し寄せてきて苦しい位でした。本から一度離れて、読み進む事が何度も必要なほど。 カップヌードルを食べるくだりが最高で、このタイミングはこういう風に感じるよな〜と、アンバランスさに感動しました。 これだけ一途に生きれたら最高!
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