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ピダハン の商品レビュー

4.1

123件のお客様レビュー

  1. 5つ

    40

  2. 4つ

    39

  3. 3つ

    24

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

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2022/09/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

○ピダハンには左右を表す単語がない。位置は上流下流で表す。 ○裏表紙のコメント読めば中身読まなくてもいいような気がする。

Posted byブクログ

2022/09/12

アメリカ人キリスト教伝道師による、ブラジルアマゾンのピダハンのフィールドワーク、言語研究 言語学に関する部分など難しい部分もあるが、 非常に貴重な文化について、そしてそれに接触することによる起こる驚きと考察を味わうことができる 無神論者となった告白が、これまた鋭い!

Posted byブクログ

2022/05/16

「「つながり」の進化生物学」で紹介されていて興味を抱き読んでみた。 言語学者であり伝道者である著者が、アマゾン奥地の少数民族とともに暮らしながら消滅危機言語にある彼らの言語について研究した記録。面白かった。生活や民族性の描写には以前読んだ「ヤノマミ」「ノモレ」を思い出しつつ、彼ら...

「「つながり」の進化生物学」で紹介されていて興味を抱き読んでみた。 言語学者であり伝道者である著者が、アマゾン奥地の少数民族とともに暮らしながら消滅危機言語にある彼らの言語について研究した記録。面白かった。生活や民族性の描写には以前読んだ「ヤノマミ」「ノモレ」を思い出しつつ、彼らの考え方や精神世界が言語という切り口から明らかになっていくのはとても興味深くて、目からウロコが何度も落ちた。 ただ、後半の言語学の専門的な部分が不勉強な身には難しかったことと、いかにもな翻訳口調が慣れなくてなかなか読み進まなかった。

Posted byブクログ

2022/05/08

ボスのお薦めにて読了。ビジネス書ではなく言語学ノンフィクション。なかなかこの本をお薦めしてくれる人はいないなぁ。。貴重な読書経験でした。 本著、アマゾンの奥地に暮らすビダハンという少数民族の言語研究を30年以上してきた著者によるエピソードから、ピダハンの文化論、言語学からの考察等...

ボスのお薦めにて読了。ビジネス書ではなく言語学ノンフィクション。なかなかこの本をお薦めしてくれる人はいないなぁ。。貴重な読書経験でした。 本著、アマゾンの奥地に暮らすビダハンという少数民族の言語研究を30年以上してきた著者によるエピソードから、ピダハンの文化論、言語学からの考察等々、少し学術的なくだりもありますが、概ね読みやすく、楽しく読めました。 読了して強く感じたのは「言語を解明していく大変さと面白さ」「『幸せ』の定義の難しさ」の2点です。 前者「言語を解明していく大変さと面白さ」について、全世界で400人ほどの話者しかいない、現存するどんな言語にも似ていないピダハン語を、現地で暮らしながら手探りで少しずつ解明していくことの面白さ。これを著者自身の視点から臨場感を持って味わうコトができるのは本著の素晴らしいポイントだと思います。 ピダハンたちは「経験の直接性を重んじる原則」として、自分たちが実際に見るものしか信じない。このため口承伝承の入る余地がなく、つまり、元々キリスト教をピダハンたちに布教しに来た著者は「お前が実際に見た人や物事の話じゃないんだろ?」と聖書の内容を相手にしない。この布教はしんどいなぁ。。 また、ピダハンの言葉、左右もなければ色も無い。数の概念もちょっと違う。ただ、それには暮らしに根差した必然性があって、例えば左右ではなく上流の方/下流の方といった指し示し方をする。ある意味合理的です。 後者「『幸せ』の定義の難しさ」について、ピダハンたちはジャングルの中に裸足&上半身裸で暮らしていて、平均寿命も短く、危険に囲まれていて、文明的な快適さとは程遠い環境な訳です。 ただ、それでも彼らは幸せそうに笑っていて、「心配する」意味の言葉すらなく、MITの認知科学の研究チームも「これまで出会った中で最も幸せそうな人々だ」と太鼓判を押す。 著者はキリスト教の布教で現地に行ったのに、最後にはピダハンたちの生き方の方に惹かれて、無神論者になってしまう。 うーん…ここまで来ると「人間はどう生きるべきなのか?」という問いすら浮かんできます。 幸せに自然の中で生きて死んでいく姿と、不満の中で都会に住んで長生きする姿。もちろん、短く生きるのが良いコトだとは言わないものの、地球に生きる存在として、どちらが本当にサステイナブルなんだろう?と思ってしまいます。 (かと言って、明日から森の中で自給自足しろ!と言われても能力的にも心情的にも無理ですが…) 上記以外にも、言語と文化との関係に関する考察などもあって、ここは個人的にはちゃんと感想を述べられるレベルではないですが、考えさせられました。 あと、本著のような著作を邦訳するにあたっての訳者さんのご苦労と言ったら並大抵ではないだろうと思いました。(訳者あとがきでも少し触れられていましたが) これだけ読みやすかったのは翻訳のおかげも大きいと思います。 毛色の違う本を読んでみたい、という際には良い1冊だと思います。良著でした。

Posted byブクログ

2022/05/05

傑作だが何度も挫折した。冒険譚を期待していたので言語学の部分がミスマッチになっていたと思われる。とはいえ言語学の部分もめちゃくちゃ面白く、なぜ挫折するのか自分でも疑問だった。モチベーションの立て方を間違えなければすんなり読めただろうに。

Posted byブクログ

2022/02/11

30年以上にわたってピダハンの村に出入りした経験にもとづいている。ライフワークを一冊の本に凝縮しているわけで読み応えあり。単純にちょっとした冒険譚・異文化見聞録としてすでに面白い。それに、われわれとかなり隔たった文化・価値観を持ったピダハンの人々についての深い観察が加わる。 も...

30年以上にわたってピダハンの村に出入りした経験にもとづいている。ライフワークを一冊の本に凝縮しているわけで読み応えあり。単純にちょっとした冒険譚・異文化見聞録としてすでに面白い。それに、われわれとかなり隔たった文化・価値観を持ったピダハンの人々についての深い観察が加わる。 もともと言語学者としてはチョムスキーの系列に学んでいたようだが、ピダハンとの経験をもとに普遍文法の学説と袂を分かっている。そもそも普遍文法をよく理解できていないのだが、文化が言語に影響を与えるというアイデアのほうが素人には理解しやすい。 気になるのは、ピダハンのような文化が孤島的な例外なのか、それとも探せば普通にあるものなのか。本書の中で類似した文化・言語がありそうなことも示唆されるが、そこは掘り下げられていない。

Posted byブクログ

2022/02/02

まず、この本が生まれたことに感謝。 日本語で読めることもありがたすぎる。 自分がいかに小さな世界で枠にとらわれて生きているか気付かされる。 より良く生きるとは、幸せとは… 素晴らしい体験だった。

Posted byブクログ

2022/01/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ゆる言語学ラジオで紹介された回がすごく面白かったので、本も読んでみた。 前半は、ピダハンの言葉や文化、筆者がピダハンの村に住んでいた時のエピソードが紹介されている。 後半は、ピダハン語から考える言語学について説明されている。 前半は面白かったが、後半はある程度の言語学の知識が求められ、私にとっては少し辛かった。 ゆる言語学ラジオで内容を知っていても、十分面白い作品だと思う。

Posted byブクログ

2022/01/29

著者のダニエル・L・エヴェレットは、ピダハン族にキリスト教を伝えるためにアマゾン奥地へと派遣された福音派の伝道師だ。400人しか話者のいないピダハン語に聖書を翻訳するために、まずは言語の研究を始める。このピダハン語が、英語や日本語とはかなり異質のものであり、それを知るだけでも大変...

著者のダニエル・L・エヴェレットは、ピダハン族にキリスト教を伝えるためにアマゾン奥地へと派遣された福音派の伝道師だ。400人しか話者のいないピダハン語に聖書を翻訳するために、まずは言語の研究を始める。このピダハン語が、英語や日本語とはかなり異質のものであり、それを知るだけでも大変面白い。「数がない、「右と左」の概念も、色名もない、神もいない・・・」と帯にも書いてあるが、他にも、「おはよう」や「ありがとう」といった交感的言語使用がなく、他にも、”and”や”or”に対応する接続詞も、関係代名詞もない。 エヴェレットは、ピダハンと生活を共にしながらピダハン語を研究する中で、ピダハンの言語の特性と生き方や文化の間に密接な関係を見つけていく。そして、最後は、ピダハンにキリスト教は必要なかったということを発見してしまう。だけではなく、自分にも神もキリストも必要ないことを自覚し、無神論者に転向してしまうのであった。 後半は、言語学にとどまらず、人間とは何なのかという根源的なテーマまで追求する、考えさせられる1冊であった。

Posted byブクログ

2021/12/13

著者を伝道師から無神論者へと変えることになったピダハンの人々は実に興味深い。 "西洋人であるわれわれが抱えているようなさまざまな不安こそ、じつは文化を原始的にしているとは言えないだろうか。そういう不安のない文化こそ、洗練の極みにあると言えないだろうか。" 言...

著者を伝道師から無神論者へと変えることになったピダハンの人々は実に興味深い。 "西洋人であるわれわれが抱えているようなさまざまな不安こそ、じつは文化を原始的にしているとは言えないだろうか。そういう不安のない文化こそ、洗練の極みにあると言えないだろうか。" 言語学の説明の部分がちょっと難しすぎたかな。

Posted byブクログ