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夏天の虹 の商品レビュー

4.3

394件のお客様レビュー

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  3. 3つ

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2012/04/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

シリーズ第七作目。 前作「心星ひとつ」の最後での澪の決意はやはり読者もわかっていた通りだった。愛する人をあきらめ、料理の道を進む決心をする澪。その高揚感と同時に恋を自分から捨てることに対して、女性としてどうしようもなく痛む心。 小野寺は澪の気持ちをわかってくれて、そして澪の立場を守るためにある公道を取る。そうとわかっていても張り裂けそうな澪の心。そしてこれらのストレスと悲しみから、倒れかけた彼女は料理人として最も大切な嗅覚を失い、料理ができなくなる。その助っ人としてやってきたのが澪の幼馴染で、吉原の伝説のおいらん、あさひ太夫に仕える板前の又次だった。 澪は彼女を愛する周囲の人々に支えられて少しずつ自分を取り戻していく。しかし嗅覚は戻らない。 そんな中、又次の手伝いの期限が過ぎて彼が吉原へ帰る日が来た。その日、吉原は火事に襲われる。あさひ太夫が炎の中に閉じ込められていると聞いて澪は半狂乱になるが…。 物語のクライマックスでの悲劇がきっかけで澪は嗅覚を取り戻すのだが、それにしても、愛すべき登場人物が二人、この物語から去っていくのは悲しい。一人はひょっとしたらまた登場するのかもしれないが…。 澪はきっと立ち直る。小松原とのことも、まだひょっとしたらひょっとするのかもしれない、と読者の私は淡い期待をいだいているが、澪自身はきっぱりとあきらめて前に進む覚悟を決めたようだ。 まだまだ澪と「つる家」の人々の人生は続き、私たち読者は彼らと一緒に泣いたり笑ったりしながら歩いていくのである。

Posted byブクログ

2012/04/20

大好きなシリーズ。澪には幸せになってもらいたいから、前作の後の展開が非常に気になっていました。 で、そっか、そうくるか、と納得できたのも最初のうちだけ。 おいおいおいおいおい! 高田郁さん、私たちファンの気持ちも忘れないでね~~! 澪の恋の行方は読めていたけれど、(だっ...

大好きなシリーズ。澪には幸せになってもらいたいから、前作の後の展開が非常に気になっていました。 で、そっか、そうくるか、と納得できたのも最初のうちだけ。 おいおいおいおいおい! 高田郁さん、私たちファンの気持ちも忘れないでね~~! 澪の恋の行方は読めていたけれど、(だって、ご寮はんの息子が行方知れずのままで、万事めでたし、とはいかないでしょう)、予想外の辛いあれこれ・・。 小松原様には、これまでいいとこどりじゃないの?と、正直、不満もあったし、澪は恋のために全てを捨てるのか、それはこれまでの女性像だったら許されたことかもしれないけど、今の時代に読むにはそぐわない価値観じゃないか、とも思っていたのだけど、ここまで小松原様が悪者になる必要はあったのだろうか。 それに、その後、澪を襲った料理人としての不幸。そりゃないよ、高田さん、澪に試練を追わせすぎだよ、と文句の一つも言いたくなった。 吉原の料理人、又さんがとても好きだったから、彼の表情が段々ゆるやかになるのが嬉しかったのに、その彼まで・・・!!とは、酷いじゃないかぁ~~~!(涙) 前作で、雨の中、傘を忘れていった源斉先生の気持ちが今作でも感じられ、そこが唯一嬉しかったところかな。 りうさん、ふきちゃん、ふきちゃんの弟、つる家の大将、ご寮はん、みんなが大好きだから、みんなが笑顔でいられる話を次の作品ではお願いしますよ!! 掲載日:2012/04/20 外部ブログURLが設定されていません

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2012/04/20

みをつくし料理帖シリーズ第7弾の本作は、料理人として、そして一人の女性として、人生の岐路に立たされた主人公・澪の姿が描かれている。 収録されているのは、『冬の雲雀―滋味重湯』『忘れ貝―牡蠣の宝船』『一陽来復―鯛の福探し』『夏天の虹―哀し柚べし』、冬から春へと移り変わる季節の中で次...

みをつくし料理帖シリーズ第7弾の本作は、料理人として、そして一人の女性として、人生の岐路に立たされた主人公・澪の姿が描かれている。 収録されているのは、『冬の雲雀―滋味重湯』『忘れ貝―牡蠣の宝船』『一陽来復―鯛の福探し』『夏天の虹―哀し柚べし』、冬から春へと移り変わる季節の中で次々と事件が起きる悲涙の一冊だ。 「雲外蒼天」の澪と「旭日昇天」の野江のもとに、晴れやかな青空が訪れる日を切に願わずにはいられない。

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2012/04/18

今回も、あっと言う間に読んでしまった。もったいないので二回続けて読んでしまった。何回読んでも、結末が辛い。小松原様を忘れたくても忘れられない、その歯がゆさ・・・澪はもう、二度と恋をしないのだろうか?どんな苦境に陥っても向上心を忘れないで料理人としての器を広げていく澪に、いつかきっ...

今回も、あっと言う間に読んでしまった。もったいないので二回続けて読んでしまった。何回読んでも、結末が辛い。小松原様を忘れたくても忘れられない、その歯がゆさ・・・澪はもう、二度と恋をしないのだろうか?どんな苦境に陥っても向上心を忘れないで料理人としての器を広げていく澪に、いつかきっと幸せが来ると願っている。素直で強い澪に幸せが来ないはずがないと信じる。もうそろそろ青い空が見えても良い。オイラも一度、心から幸せを祈る料理ってのを食ってみてぇよぅ。

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2012/04/18

読んでいて思うのは、幸も不幸も共にあるものなんだろう。 前巻からの続きで、心苦しい展開だが主人公の澪が自身のことで涙する姿は人として成長したと思う。 続きが待ち遠しいが、刊行予定のレシピ本も楽しみだ。

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2012/04/17

辛い巻。でも私としては源斎先生と澪が添う道もポジティブだと期待しているんだけど!…って、ないか。 何が辛いって、『雲外蒼天』だと分かっているから堪えられるけれど、その分厚い雲の下でもがくお話だから。澪はいつ蒼天を仰ぎ見ることができるんだろう。 笑った又次に和んだのも束の間、最後は...

辛い巻。でも私としては源斎先生と澪が添う道もポジティブだと期待しているんだけど!…って、ないか。 何が辛いって、『雲外蒼天』だと分かっているから堪えられるけれど、その分厚い雲の下でもがくお話だから。澪はいつ蒼天を仰ぎ見ることができるんだろう。 笑った又次に和んだのも束の間、最後は本当に衝撃的だった。まさか。まさかそんな。 その中、燕の描写は癒しだった。虫食って土食って、は声に出してみたくなる。

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2012/04/17

泣きました…。小松原さまとそえないばかりか、さらにさらに積もる艱難辛苦。久々に雲外蒼天なんだと思いました。信じないとやってられません。そして最後の、あー…。

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2012/04/16

前の最後で分かっていた澪の覚悟。でもやっぱり文章で読むと悲しくなります。今回は最後まで悲しいことだらけ。次の巻ではもう少し澪に幸せがあって欲しい…(毎回思うけど)

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2012/04/15

おぉ、出てると思って買ったのは先月です。 以下ネタばれあり。 わかってたけどやっぱり選ばなかった普通の嫁入りの道。 そして襲い来る試練、試練、試練・・・。 又次さんがせつないです。 面白かったけど、やっぱり今回は切ないと言うか・・・救いが少なくて哀しいです。

Posted byブクログ

2012/04/15

次々と澪を襲う不幸。前半、小松原様の下りは、仕事を選んだ女の自業自得と思ったが、後半はエーッそこまで不幸に?!みたいな世界。早く晴れが見たい。

Posted byブクログ