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いま集合的無意識を、 の商品レビュー

3.7

75件のお客様レビュー

  1. 5つ

    11

  2. 4つ

    24

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

    6

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2024/06/09

《目次》 ・「ぼくの、マシン」 ・「切り落とし」 ・「ウィスカー」 ・「自・我・像」 ・「かくも無数の悲鳴」 ・「いま集合的無意識を、」

Posted byブクログ

2020/12/18

雪風のスピンオフ、「ぼくの、マシン」などを含む短編集。 ファンでなければ、とっつきにくい一冊かと思われます。

Posted byブクログ

2020/03/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

…ぼくはいつだってそうなのだ、見も知らぬ相手に自分の生の声を発信することには興味がない。だれに読まれるのかわからないままに語るなんてことはぼくにはできない、誤読されたら訂正のしようがないではないか、「それは違う、ぼくが言っているのはそういう意味ではないのだ」と言えない、相手からの応答が得られない、そんな一方向性の言い方で自分の本音を語るつもりはぼくにはない。  しかしフィクションなら、小説という<虚構>にすれば、それができる。意識的に嘘を語るというのではない。どのように読まれようがかまわないという覚悟で書かれるのがフィクションであり、小説というものだと、ぼくが言いたいのはそういうことだ。むろん本音を隠したままでも小説は書けるしメッセージを込める必要もないが、作者の思惑とは異なる読まれ方、すなわち誤読されてもなお作者の本音を伝えられる表現とはどういうものか、それに小説家は腐心するものだ。すべての小説家がそうしているとは言わないが、自分はそういうタイプの作家だと僕は思っている。ぼくがSFを書いているのは、その形式がぼくの本音を忍び込ませるのに合っているからだ。

Posted byブクログ

2020/03/06

意識の所在とアイデンティティがテーマの短編集。 SFとしての完成度はもちろんのこと、「切り落とし」のオチや「かくも無数の悲鳴」での宇宙人、並行世界の解釈などよくもまあこのような発想が出てくるなと。 表題作はフィクションの形をした伊藤計劃論、書評かと思いきや「虚構の力を信じろ」と言...

意識の所在とアイデンティティがテーマの短編集。 SFとしての完成度はもちろんのこと、「切り落とし」のオチや「かくも無数の悲鳴」での宇宙人、並行世界の解釈などよくもまあこのような発想が出てくるなと。 表題作はフィクションの形をした伊藤計劃論、書評かと思いきや「虚構の力を信じろ」と言うものすごく熱いメッセージが込められていて良かった。 好きだなあ、好きだよ神林。

Posted byブクログ

2019/11/08

神林長平による、意識をテーマにした短編集。全6篇。 国内SF作家の第一人者によるSF短編集。非常にわくわくしながら読んだ。 果たして内訳は、2本傑作、3本佳作、1本微妙…w 各短編の詳細レビューについてはページ下部にて。 総じて面白かった。意識とは、無意識とは。抽象的なテー...

神林長平による、意識をテーマにした短編集。全6篇。 国内SF作家の第一人者によるSF短編集。非常にわくわくしながら読んだ。 果たして内訳は、2本傑作、3本佳作、1本微妙…w 各短編の詳細レビューについてはページ下部にて。 総じて面白かった。意識とは、無意識とは。抽象的なテーマを様々なフレームから描いてみせる。サイバーサスペンスあり、人造人間あり、スペースオペラあり、そして自身を登場させたメタ小説ありw 作者の自由で際限のない発想に脱帽。 読んで損はないと思う。特に傑作2本は是非読んでほしい。(「自・我・像」と「かくも無数の悲鳴」) (長くなってしまうので続きは書評ブログからどうぞ) https://www.everyday-book-reviews.com/entry/%E3%82%82%E3%81%A3%E3%81%A8SF%E3%82%92%E5%A5%BD%E3%81%8D%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B_%E3%81%84%E3%81%BE%E9%9B%86%E5%90%88%E7%9A%84%E7%84%A1%E6%84%8F%E8%AD%98%E3%82%92_%E7%A5%9E%E6%9E%97%E9%95%B7%E5%B9%B3

Posted byブクログ

2019/04/04

解説:飛浩隆、福嶋亮大 ぼくの、マシン◆切り落とし◆ウィスカー◆自・我・像◆かくも無数の悲鳴◆いま集合的無意識を、

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2018/11/12

最初の雪風の挿入話は、後からでも楽しめるが、できれば、雪風三部作を読み進む前に早めに読んでおきたかった。雪風の3話目を読んでいればなるほどなという話も多いが、それよりは分かりやすく、興味深い感じだった。

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2018/10/08

28:神林氏の新刊、ということでほくほくしながら読みましたが、ファンには嬉しい雪風のスピンオフ「ぼくの、マシン」や他の短編、そして表題作「いま集合的無意識を、」、読んだことのある短編もありましたが、どれもが「神林作品らしさ」に満ちていて、とても面白かったです。 「いま集合的無意識...

28:神林氏の新刊、ということでほくほくしながら読みましたが、ファンには嬉しい雪風のスピンオフ「ぼくの、マシン」や他の短編、そして表題作「いま集合的無意識を、」、読んだことのある短編もありましたが、どれもが「神林作品らしさ」に満ちていて、とても面白かったです。 「いま集合的無意識を、」では伊藤作品を読んでモヤっと残っていたものが見事に言葉として現され、その先へ進む希望が描かれていて胸がじわじわと熱くなりました。「ぼくは伊藤計劃だ」には鳥肌がたちました。同年代ということもあり、伊藤さんの死を直視できないでいるのですが、伊藤さんの作品=伊藤さんの生と真摯に向き合うかたがいる、というのは本当に心強いし、有難いし、日本のSFをこれからも応援したくなるのです。

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2018/04/24

自我、意識、無意識、集合意識、集合的無意識、リアル、仮想。エンタメ志向ばかりではない、SFの真の奥深さを感じさせる短編集。「切り落とし」がツボだった。さて、「わたし」とは何だろう。リアルとは何だろう。

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2016/07/31

『いま集合的無意識を』で筆者は“暴走する知性は意識=フィクションで制御できるだろう。だが、暴走する意識をコントロールする術を人類は、おそらく持っていない”と語ったが、先に描かれる5つの短編では、人々が、じわじわ、ゆっくりと、真綿で首を締めるかのごとく自我を、意識をシステムに吸い取...

『いま集合的無意識を』で筆者は“暴走する知性は意識=フィクションで制御できるだろう。だが、暴走する意識をコントロールする術を人類は、おそらく持っていない”と語ったが、先に描かれる5つの短編では、人々が、じわじわ、ゆっくりと、真綿で首を締めるかのごとく自我を、意識をシステムに吸い取られていくさまが描かれている。21世紀の戦争は戦場ではなく日常に入り込んできている。そうした世界は徐々にこうやって、思考を管理する世界をもたらすのでは?→『ぼくのマシン』//その先にやってくるのは『ハーモニー』の世界かもしれない。

Posted byブクログ