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赤頭巾ちゃん気をつけて の商品レビュー

3.7

73件のお客様レビュー

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2026/03/01
  • ネタバレ

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「もし誰かがこれを読んで、ぼくにとても嬉しいことがあって、そしてぼくはとってもついていたんだということを少しでも分かってくれれば(そしてほんの少しでも喜んでくれれば)、ぼくはもうほんとうにそれだけでいいんだから」 高田馬場NEWoMAN内の本屋にて購入。選書のひとつでした。 等身大の薫が生きていく話。子どもすぎる訳では無いけれども大人でもない存在が社会と接していきながら何を感じて生きていくのか。 そして人を思いがけないところで救う存在って、当たり屋のように現れるんだ。その出会いだけで「ああ自分はだいじょうぶだ」って思えることってある。 今心に沸き起こっているこの感情って生涯大切にしたいし忘れたくない、愛していたい気持ちだってこと、今後自分がダメになりそうな時に時々取り出す宝物みたいなものだってこと。そういうところが丁寧にかかれていてじんと来てしまった。最後に好きな一文を。 「ぼくには、このいまぼくから生まれたばかりの決心が、それがまるで馬鹿みたいなもの、みんなに言ったらきっと笑われるような子供みたいなものであっても、それがこのぼくのもの、誰のものでもないこのぼく自身のこんなにも熱い胸の中から生まれたものである限り、それがぼくのこれからの人生で、このほくがぶつかるさまざまな戦い、さまざまな苦しい戦いのさ中に、必ずスレスレのところでぼくを助けぼくを支えぼくを頑張らせる大事な大事なものになるだろうということが、はっきりとはっきりと分ったように思えたのだ」

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2025/12/31

このリズム、好きだわぁ。ただし、ひと息で読まないと主語を見失って文章の森の中で迷子になってしまう。寄り道しないように。まさに「赤頭巾ちゃん気をつけて」だ。

Posted byブクログ

2026/01/07

病院の超美人の女医が白衣の下全裸なのはとても良いと思いました。乳房の描写が丁寧で、柔らかさと生々しさ、揺れが伝わってきた。素晴らしい食べてしまいたいような裸の乳房。 主人公が真面目に見える優等生なのにすぐ強姦したくなったり痴漢するんじゃないかと心配してたりするのが面白い。 ゴーゴ...

病院の超美人の女医が白衣の下全裸なのはとても良いと思いました。乳房の描写が丁寧で、柔らかさと生々しさ、揺れが伝わってきた。素晴らしい食べてしまいたいような裸の乳房。 主人公が真面目に見える優等生なのにすぐ強姦したくなったり痴漢するんじゃないかと心配してたりするのが面白い。 ゴーゴーパーティーって楽しそう。「朝のコーヒーふたりで飲もう。」暴れたり女の子を触る、セックスすることでしか感じられない実存は大したことない、なぜならそんな簡単な行動で確認できる実存は簡単すぎる。良い言葉、もっと楽しく充実したことがあるからその為に生きたいね。 学生運動の時代の価値観への共感が難しかったけど、いつの時代も若者は色々考えてるんだなと思った。自分の中の正義を大切にしたい。

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2025/11/06

この本で最も良いシーンは、物語の終盤、小さな女の子に怪我した足を踏まれたところだと思う。暗黒な気持ちで街を歩いていた薫くんは、怪我した左足を、ものすごい勢いで踏み抜かれてしまう。犯人は黄色いリボンをつけた5歳くらいの女の子だ。 彼はあまりの痛みに失神しかけながらも、「大丈夫だから...

この本で最も良いシーンは、物語の終盤、小さな女の子に怪我した足を踏まれたところだと思う。暗黒な気持ちで街を歩いていた薫くんは、怪我した左足を、ものすごい勢いで踏み抜かれてしまう。犯人は黄色いリボンをつけた5歳くらいの女の子だ。 彼はあまりの痛みに失神しかけながらも、「大丈夫だから心配しなくていい」と優しく振る舞う。彼は、足を心配する女の子の気を逸らすため、エジプトのおとぎ話をでっちあげて話す。 女の子と解散した薫くんは、あたたかい気持ちでいっぱいになる。それまでの彼の荒んだ気持ちは、女の子の純粋な心配や笑顔によって癒えたのだ。また同時に、激烈な足の痛みの中で一生懸命にした、彼から女の子への優しさもまた、彼自身の回復につながったのだと思う。 女の子から薫くんへの優しさ、そして薫くんから女の子への優しさの両方が彼を癒し、だからこそ彼は彼女との出会いに救われたのだと思う。このシーンで私は、心からの優しさは傷ついた自他を回復させるものであり、そしてそれは、私たちが生きていく上で大切なものなのだと強く感じた。

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2025/10/04

これが都会暮らしの「知性」的な青年の素朴な心情だったのかな、と思った。「見る前に跳べ」を地で行く活動家たちが体現する時代の熱狂にのめり込めず、かといって冷めきって内向することもせず。いっけんすると軽薄で饒舌な文体で語りたいことを融通無碍に語っているようで、陳腐な言葉を使うなら「青...

これが都会暮らしの「知性」的な青年の素朴な心情だったのかな、と思った。「見る前に跳べ」を地で行く活動家たちが体現する時代の熱狂にのめり込めず、かといって冷めきって内向することもせず。いっけんすると軽薄で饒舌な文体で語りたいことを融通無碍に語っているようで、陳腐な言葉を使うなら「青春を謳歌」しているようでありながら、主人公・薫くんのその「知」的なはずの言葉は上滑りしている印象をも感じさせ、周囲(とりわけ女性が奇妙な「他者」性を帯びてせり出す)との違和を際立たせていてそういったところまでサリンジャー的に感じる

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2025/08/20

戦後の様々な価値観の大転換と、少年から青年の成長期にかけての不安定な時期の、揺らぎながら自分を作り上げていく感じが、生きてきた時代は違えど、なんとも懐かしくもあり、そんな時期はもう二度と来ないと寂しさを感じながら読んだ。 今の若い人はどう感じるのか興味がある。

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2024/09/29

1人の青年が色んなものに触れ、色んな人に関わり 自分なりの答えを出していく。 その考えが、明日には変わっていても それはそれでいいと思う。 そうやって、ああでもない、こうでもない 自分なんて大嫌い、いやいや結構イケてるやつ なんてぐるぐる考える時期が必要なんだと思う。

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2024/06/11

著者、庄司薫さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 庄司 薫(しょうじ かおる、1937年4月19日 - )は日本の小説家。本名は福田章二(ふくだ しょうじ)。 ---引用終了 現在、87歳になります。 そして、最近...

著者、庄司薫さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 庄司 薫(しょうじ かおる、1937年4月19日 - )は日本の小説家。本名は福田章二(ふくだ しょうじ)。 ---引用終了 現在、87歳になります。 そして、最近知ったのですが、配偶者はピアニストの中村紘子さん(1944~2016)。 で、本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 学生運動の煽りを受け、東大入試が中止になるという災難に見舞われた日比谷高校三年の薫くん。そのうえ愛犬が死に、幼馴染の由美と絶交し、踏んだり蹴ったりの一日がスタートするが-。真の知性とは何か。戦後民主主義はどこまで到達できるのか。青年の眼で、現代日本に通底する価値観の揺らぎを直視し、今なお斬新な文体による青春小説の最高傑作。「あわや半世紀のあとがき」収録。 ---引用終了 本書の書き出しは、  ぼくは時々、世界中の電話という電話は、みんな母親という女性たちのお膝の上かなんかにのているのじゃないかと思うことがある。特に女友達にかける時なんかがそうで、どういうわけが、必ず「ママ」が出てくるのだ。 で、携帯電話がなく、家庭には固定電話しかなかった時代で、電話をかけた時に、家族の誰が出てくるのかわからなかった昭和時代を思い出します。 ついでに書くと、1960年代、私が小学生になる前のことだったと思いますが、家にはまだ固定電話もなく、比較的早く電話をひいた隣家に電話をかけてもらい、隣人に呼びにきてもらって、隣家の電話を借りるということがありました。

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2024/05/24

一番好きな作品。純文学でいながら意味のある内容で読みやすい。東大紛争とかまったく知らないけど、この主人公と書き方が凄い好み。

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2025/02/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

性の誘惑に負けず(?)まわり道しながらまわり道しながら一生懸命に僕の正しさとは何かを、問い続けるボクの話。村上春樹よりも、直球で面倒臭さがない。幼馴染の由美が根気強くボクを諦めずに支えてくれるといいね。 この本に出てくる性の誘惑の権化ネキが吸ってるタバコの銘柄がショートポープで小ささとエスプレッソ的なガツン感に一時期吸ってみるというフェーズがありましたが、オジサンと引かれましたので辞めました。

Posted byブクログ