ルーズヴェルト・ゲーム の商品レビュー
凄く面白かった。今年になって読んだ本の中では一番。野球のことも製造業のこともほとんどわからないけど、それでも社会人である以上、形は違っても同じ思いを共有できる作品。 読みながらなんどもなんども自然に涙がこぼれてきた。 現実はきっとこんなに綺麗じゃないし、優しくもないけれど、でも小...
凄く面白かった。今年になって読んだ本の中では一番。野球のことも製造業のこともほとんどわからないけど、それでも社会人である以上、形は違っても同じ思いを共有できる作品。 読みながらなんどもなんども自然に涙がこぼれてきた。 現実はきっとこんなに綺麗じゃないし、優しくもないけれど、でも小説なんだもん。夢を見ないとね。本当にあっという間に読めました。
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読む前は野球モノ?と思い訝しんでいたが、そこはプロ野球ではなく社会人野球ということで、今回も立派な企業小説だった。 社長、会長、ライバル会社、野球部員など色々な視点で描かれていて、それぞれの人たちに共感ができた。 著者はルーズヴェルトゲームを小説の中で実践している。 確かに、読み...
読む前は野球モノ?と思い訝しんでいたが、そこはプロ野球ではなく社会人野球ということで、今回も立派な企業小説だった。 社長、会長、ライバル会社、野球部員など色々な視点で描かれていて、それぞれの人たちに共感ができた。 著者はルーズヴェルトゲームを小説の中で実践している。 確かに、読みながら心でエールを送る読者にHappyな結末が用意されているところは、美し過ぎる感は否めない。だけど、そこが信じていれば希望は見出せるという著者のメッセージのような気もしてますます池井戸潤の小説が好きになる。
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「下町ロケット」との共通点も多く、先の読める展開ではありましたが、それだけに安心して読むことが出来ました。 本当に良いものが、ちゃんと生き残って行ける世の中でないとね・・・。 「ルーズヴェルト・ゲーム」とは、野球好きのフランクリン・ルーズヴェルト大統領が一番おもしろいと言った...
「下町ロケット」との共通点も多く、先の読める展開ではありましたが、それだけに安心して読むことが出来ました。 本当に良いものが、ちゃんと生き残って行ける世の中でないとね・・・。 「ルーズヴェルト・ゲーム」とは、野球好きのフランクリン・ルーズヴェルト大統領が一番おもしろいと言ったというゲーム(8対7の試合)のことでした。
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今まで読んだ池井戸さんの本は銀行の融資が舞台だったので、ルーズヴェルトゲームの社会人野球が舞台の話は新鮮だった。でも爽快な読後感は共通している。
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不況まっただ中で苦しむ企業と社会人野球の物語。 社長のエゴが突出した『下町ロケット』よりも好き。 あがってきたリストラ要員を精査する総務部長、 品質管理に厳しく経営陣にはっきりものいう技術開発部長、 締めるべきところをしめる私欲のない専務、 広い視野をもち、ひらめきと決断力を持つ社長、 要所で社長を支える創業者の会長、 そして会社全体を盛り上げる野球チーム。 損得勘定を突き抜けた城戸志眞さんがステキ!! 残念なのはスポーツの描写。 「三対ゼロ」という表記がひっかかり、 試合中のカウントもよくわかりませんでした。 全体的には書き急いでいる印象。 時間がない中で落ち着きなく読んだ自分のせいか? タイトルの由来は野球好きのフランクリン・ルーズヴェルト 大統領が一番おもしろいと言った 8ー7 の試合から。
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いや~ 面白かったな。 私の読書タイムは、通勤や仕事での電車の移動時間なんですが、 池井戸さんのこのような本があったら、電車に乗っている時間は全く苦にならないな。(夢中になって、乗り過ごさないように気をつけなくちゃ) じり貧の社会人野球部の立て直しが前面の主題ではあるけれど、池...
いや~ 面白かったな。 私の読書タイムは、通勤や仕事での電車の移動時間なんですが、 池井戸さんのこのような本があったら、電車に乗っている時間は全く苦にならないな。(夢中になって、乗り過ごさないように気をつけなくちゃ) じり貧の社会人野球部の立て直しが前面の主題ではあるけれど、池井戸さんの作品なので、中堅企業に勤める男たちの誇りや意地、そして企業の生き残りのための攻防が、芯となる主題であり、期待を裏切らない。 従業員に対し会社は何を与えることができるのか、 従業員は給料のほかに何かの思いを会社に抱けるのか これまでの作品と同様に、非情冷徹な奴らも出てくるが、 ありがちな悪役かと思われた人物に、会社に対する熱い思いを 秘めさせる池井戸さんの、人物造型も巧い。 野球部立て直しの物語と見ると、大道監督の描き方などに多少の物足りなさはあるけれど、企業小説として満足。 池井戸さんの本に共通する、読後のそう快感はたまりません。 一気読みでした。
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野球部の話であるが、雇用問題や一人ひとりの人生、会社の意思決定などいろいろと混ぜ合わさっていて考えさせられることがちらほらと。 頑張っている野球部員を応援したくなってしまうけれど、その野球部存続させるために、自分のクビが切られると考えると、納得いかない。 そんなことを考えると、少し後味がわるくなってしまうかな。
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直木賞作品『下町ロケット』より気に入りました。 以前も書きましたが、ミステリ中心の読書傾向の私が、彼をノーマークな訳は無く、『果つ底なき』が江戸川乱歩賞受賞したのをきっかけに彼の作品とは出会いました。その頃、新本格以外をあまり評価しなかった私が、うまく出来ていると気に入ったのを覚...
直木賞作品『下町ロケット』より気に入りました。 以前も書きましたが、ミステリ中心の読書傾向の私が、彼をノーマークな訳は無く、『果つ底なき』が江戸川乱歩賞受賞したのをきっかけに彼の作品とは出会いました。その頃、新本格以外をあまり評価しなかった私が、うまく出来ていると気に入ったのを覚えています。 この作品は展開といい、エピローグといい良いです。どう良いかを書くとネタバレになるので割愛。 惜しむらくは、監督ですかね。彼に関する描写が少ない。少ないのにカナリ魅力的に書かれている。。。ならば、もう少しKeyとなる活躍させても良かったかなと。。。 しかし、させない奥ゆかしさがもしかしたら、作品全体の質を上げているのかもという、葛藤が。。。。。
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事業環境・競合からの攻勢もあり、リストラを余儀なくされる青島製作所。 そのリストラ対象となっている野球部は、存続できるのか? また、青島製作所のV字回復は叶うのか? 著者の代表作「空飛ぶタイヤ」「下町ロケット」同様、 当初は当事者同士が反発し合いながらも、 最終的には結束して困...
事業環境・競合からの攻勢もあり、リストラを余儀なくされる青島製作所。 そのリストラ対象となっている野球部は、存続できるのか? また、青島製作所のV字回復は叶うのか? 著者の代表作「空飛ぶタイヤ」「下町ロケット」同様、 当初は当事者同士が反発し合いながらも、 最終的には結束して困難に立ち向かっていく・・・ 鉄板のストーリーではあるが、読み手にとってこれ以上の安心感はない。 従来のビジネスでの対立に、野球の対立を盛り込んだ試みも上手く行っており、 物語の世界にどっぷり浸り、一気に読了した。 「下町ロケット」で池井戸作品に触れた方にも安心してお奨めできる良作。 新任監督の大道のキャラがやや期待はずれだったけど・・・
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本アメリカ大統領のルーズヴェルトが、野球は「8対7」の試合が一番面白い、と言ったらしいのです。拮抗したゲームが観客には興奮してのめり込む、ということでしょうか。 スポーツチームを企業が持つ事の意義を問いかけた小説。 私もサッカーチームを運営しているので、スポーツチームがどのぐらい...
本アメリカ大統領のルーズヴェルトが、野球は「8対7」の試合が一番面白い、と言ったらしいのです。拮抗したゲームが観客には興奮してのめり込む、ということでしょうか。 スポーツチームを企業が持つ事の意義を問いかけた小説。 私もサッカーチームを運営しているので、スポーツチームがどのぐらいコストと人手がかかるか、はよくわかる。遠征費用や選手の給与、ボール、ユニフォームといった支出。そしてリーグ登録費用(私のチームのリーグはクラブは80万円だが、企業チームはその倍)。 さらにHPの運営や広報活動にスポンサー営業。地域活動への参加に県や市への働きかけ。 しかしチームがあることで一体感が生まれ、企業や地域が結束する原動力になる。 本小説では小さな応援が経営者まで巻き込んだ大きなうねりになる様子が描かれている。 もう少し監督の心情が描かれていると面白い。
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