グレイメン の商品レビュー
映画の原案なら、ありかもしれない。いくつかの場面の映像が浮かんだ。 脚本はプロの脚本家が担当すれば、ヒット作になるかもしれない。 そもそものアイデアや、場面のイメージに面白いところはあると思う。 しかし、他の皆さんのレビューにもあったが、傍点が無闇に多すぎたり、日本語としてこな...
映画の原案なら、ありかもしれない。いくつかの場面の映像が浮かんだ。 脚本はプロの脚本家が担当すれば、ヒット作になるかもしれない。 そもそものアイデアや、場面のイメージに面白いところはあると思う。 しかし、他の皆さんのレビューにもあったが、傍点が無闇に多すぎたり、日本語としてこなれていなくて意味がよくわからない表現が散見され、読み続ける意欲を削がれつつ、そして話の展開にそんなアホなと思いつつも、とにかく最後まで読み通した。 やれやれ終わった。 ホッとした。 (いやいや、カーネーションの八重子さんじゃないんだから(汗))。 ともかく、小説ならば、物語の力で読者を惹きつけなければならない。物語は、言葉をおろそかにしてはならないのである。 本作は、物語も文章も、詰めが甘いというか、微妙な綻びが散見されるのが残念である。 小説のお作法で、視点をハッキリさせよというのがある。何度も視線がフラついて、眩暈がした。 受賞作との事だが、どういう基準で選んだのかと思ったのは否めない。 一つの作品を仕上げるには、並々ならぬ労力が必要だと思う。お疲れ様でした。今後の精進に期待したい。
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流れとしては面白かったです。 でも語尾があらすじ風というか余韻がなく、ちょっと説明的だったような感じがしました。 設定を全て語ってしまうのではなく、想像させてくれたほうが読者側からすると嬉しかったかな。
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booklogからプレゼントが届く。グレイメン。 石川智健氏の25歳〜26歳にかけての作、今後の作品が楽しみだ。 今の世の中に蔓延っている不条理(権力者が国より自分を守る)に加害者、警察、マスコミ、はたまた国民に対して復讐者として立ち向かっていくグレイメン。10年前愛する妻子を嬲...
booklogからプレゼントが届く。グレイメン。 石川智健氏の25歳〜26歳にかけての作、今後の作品が楽しみだ。 今の世の中に蔓延っている不条理(権力者が国より自分を守る)に加害者、警察、マスコミ、はたまた国民に対して復讐者として立ち向かっていくグレイメン。10年前愛する妻子を嬲り殺された上に犯人の裁判でも風評でも全くグレイメンの気持ちを解る者は居なかった。空白の10年の後グレイメンは復讐者として帰ってくる。最後は日銀の襲撃を成功裏に納め、3人の妻子殺害の犯人を自殺させるべく追い込む。
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懸賞?に当選して送られてきました。スピード感と反社会的な組織に対しての小気味よい鉄槌にスカッとした。前半は特に。最後のグレイの復讐が結局暴力なのか・・と残念です。「神になる」といっていたくらいなのだから生かしておきながら地獄をみせるくらいの絶対的な存在感をしめしてほしかった。 文章については、傍点が多すぎて気になった。注意をしめしたかったのだろうけど、さりげないほうがいい。
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第2回のゴールデン・エレファント賞、大賞受賞作とだけあって、読みやすく納得のいく作品であった。 宝石店で働く遼太郎は、職場でのいじめに絶えかねて、自殺をしようする。そこになぞの男「グレイ」が現れ、物語が展開される。 「グレイ」に忠誠を誓う、それぞれのメンバーが目的のために働き・...
第2回のゴールデン・エレファント賞、大賞受賞作とだけあって、読みやすく納得のいく作品であった。 宝石店で働く遼太郎は、職場でのいじめに絶えかねて、自殺をしようする。そこになぞの男「グレイ」が現れ、物語が展開される。 「グレイ」に忠誠を誓う、それぞれのメンバーが目的のために働き・・・・ クライマックスへと展開されていく・・・ グイグイと物語に引き込まれ、知らぬ間に読み終わってしまった・・・ 復習をテーマにした作品ではあるが、今までにあまり読んだことのないような展開であった。 新鮮味があり、とても良かった。
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弱い立場の人間が強い立場の人間に挑む復讐劇である。グレイメンという人間を通す事により単なる復讐劇にはなっていない筋立ては面白い。
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今の日本の警察、貧困層、自殺、未成年が犯す犯罪、残された被害者遺族、報道機関… そこに向き合って読んでしまうと、色んな矛盾点等がきになるかもしれない。 けれど、ノンフィクションとして読むにはスピード感、読みやすい文章でとても良い。 向き合うのはその後で良いと思う。小説がきっかけになり、今の日本の現状を見られればよい。 3・11からもうすぐ一年をむかえる日本。震災とこの小説に関係はないけれど、何かを思い、考えるきっかけになるんぢゃないだろか…。
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ブクログの献本で当たったので読んでみた。これは復讐劇である。ただし、ただの復讐劇ではない。搾られる者から搾る者への復讐、一度は死を覚悟した者、全てを奪われた者から奪った者への復讐である。面白くて一気読みしてしまった。グレイが相当なカリスマを持った者だということは、彼に従う者たちからの行動で分かる、でもそれが文ではよくわからなかったのが残念なとこかな。グレイは紳士的な、ちょっと変わった奇特な人間であることくらいで、何故命を救われたからと人々が彼に従うのか、それがやはりよくわからなくはあった。赤穂浪士ねつまり。
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光市の最高裁判決の記憶も新しい時期に、第二回ゴールデン・エレファント賞大賞受賞作として刊行された本書は、ボリューム感ある体裁ながら読み始めるとあっという間にラストまで。 原発の処理やら、国会やら、就職状況やら、震災の復興事業、沖縄米軍基地、すべての状況から社会の閉塞感を感じずには...
光市の最高裁判決の記憶も新しい時期に、第二回ゴールデン・エレファント賞大賞受賞作として刊行された本書は、ボリューム感ある体裁ながら読み始めるとあっという間にラストまで。 原発の処理やら、国会やら、就職状況やら、震災の復興事業、沖縄米軍基地、すべての状況から社会の閉塞感を感じずにはいられない 現在の日本に於いて、虐げられた個人が復讐するには誰を相手に、どうやれば良いのか、それすら不透明な状況の中での無力感とその結果であるような自殺の多発。ヒーローとしてのグレーのありかたは賛否あるかもしれないし、疑問点もないではないが、それを上回る流れというか、力を持った作品である。面白かった。 いっその事、グレイメンという世直しチームを結成したらシリーズ物になったのに。
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第二回ゴールデンエレファント賞受賞作。 自殺の淵から救われた人々が命さえ惜しまず使える謎の人物、グレイ。 彼の目指すとある目的のため着々と準備が整えられていくが… 後半にちょっと物足りなさを感じるけれど、こういう風に支配者というものが出来上がっていくのかと思うと興味深い。
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